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2026年発効の新コンコルド協定。F1チームとの交渉は「以前よりもスムーズに進むはず」と期待するリバティ・メディアCEO

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2026年発効の新コンコルド協定。F1チームとの交渉は「以前よりもスムーズに進むはず」と期待するリバティ・メディアCEO

 F1とFIA、そしてF1各チームなどとの商業権を定めたコンコルド協定の現行の契約は、2025年まで効力を持っている。新たな契約は2026年に発効されるが、それに向けた予備的な議論が、既に水面化で始まっている。

 これまでコンコルド協定を締結する際には複雑な交渉が行なわれてきたが、現在のF1のオーナー企業であるリバティ・メディアのグレッグ・マフェイCEOは、次期コンコルド協定の締結に向けた交渉は、以前よりもスムーズに進むはずだと考えている。

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 2021年に発効した現行の協定は、F1の前CEOであるチェイス・キャリーが率いるチームの下でまとめられた。次期協定は、ステファノ・ドメニカリCEO体制になって初めてまとめられるコンコルド協定ということになる。

 すでにこの交渉が始まっているが、リバティ・メディアのマフェイCEOは、F1とチーム間の関係は以前より改善されており、さらに全体的な収益が大きくなっているとほとんどの関係者が認識しているため、交渉は以前よりもずっと楽になるだろうと語る。

「歴史的に見てコンコルド協定は、鬱陶しく、貪欲な戦いであった。そのため、シーズンが終了する前に締結されることなどなかったんだ」

 ゴールドマン・サックス主催のイベントでマフェイCEOはそう語った。

「我々はこの流れを変えようとしている。最初にチェイス・キャリー、そして今度はステファノが、チームとの関係性を変えたと考えている。我々の足並みは、以前よりもはるかに揃っているんだ」

「それは、我々はもっとチームに分配金を支払いたいという意味ではない。しかし、一緒に仕事をしている価値については、全員が同意している。規模を大きくすることについては、全員にとってプラスなんだ。そして我々が向かう方向性についての安定性と確実性をもたらすことは、チームにとっても利益になるはずだ」

「我々のEBITDA(税金などを差し引く前の収益)が成長するにつれ、F1の価値が劇的に上昇するのを見てきただろう」

「現実的には、チームの評価額もはるかに早く上昇している。チームは我々が共に作り上げた体制の利点を理解しており、その契約を延長することの利点も理解している」

 マフェイCEOは、次期コンコルド協定を早々に締結することで安定性をもたらし、チームやF1運営側がスポンサー契約を結ぶ上で役立つはずだと語る。

「基本的に議論されているのは、現在の条件と非常によく似た内容で協定を早期に更新することだ」

 そうマフェイCEOは語る。

「なぜそれが利益を生むかと言えば、それだけスポンサー枠を売ることができ、放送権を売ることができ、スポーツの確実性を全ての人々に売ることができるんだ。そして、そのことは将来の可能性という面でのリスクを取り除くことができると思う」

「チームには、そうしたアイデアに基づいてスポンサーに売り込むチャンスがあると思う。だからこそ、誰もが現行体制での延長を望んでいるのだ。我々も、それに高い関心を示している」

 マフェイCEOは現在のコンコルド協定では、全体的な収益が上がればF1チームに支払う分配金に要する割合が減り、リバティ・メディアが受け取る収益が増えると明かした。

「過去5年を見ると、全体の収益におけるF1チームに支払う分配金額の割合は下がっている」

 そうマフェイCEOは語った。

「それは主に、より高い収益を達成したという事実によるモノだ」

「我々はある額の配当を保証すると言った。しかし一定の割合を超えると、我々は自分自身に投資している。そして協力前のEBITDAの割合に達したら、もっと大きな分割を行なうことになる」

「我々がこのスポーツを成長させるにつれて何が起きたかと言えば、我々の収入も拡大したということだ」

 次期コンコルド協定についてマフェイCEOは、仕組みが大きく変わることはなく、現行のモノと同じような内容になるはずだと明かした。

「各チームはEBITDAを劇的に伸ばした。我々は成功のおかげで、製品を信じ、自分自身を信じてより速く成長させることができるようになった。そしてどんな形でコンコルド協定を拡張したとしても、今と同様の構造になると予想している」

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