■窓なし&ディスプレイ多数装備… 根はまじめなクルマ
現在販売されている商用バンは、登場から年数が経過したロングセラーモデルが多く、なかでも小型バンの人気モデルであるトヨタ「タウンエースバン」およびOEM元のダイハツ「グランマックスカーゴ」は、17年を迎えました。
【画像】超カッコイイ! これがダイハツの「斬新・窓なしバン」です! 画像で見る(35枚)
そんななかダイハツは2023年に次期グランマックスカーゴを示すコンセプトカーを披露しています。
グランマックスは2008年に登場した小型商用バンです。生産はダイハツのインドネシア法人 アストラ・ダイハツ・モーターが担当し、日本にはこれを輸入する形が取られています。
小型車枠に収まるコンパクトボディに、5ドアバンと2ドアトラックの2タイプを用意し、クラストップレベルの広い荷室と高い信頼性から人気を獲得しています。
なお、日本ではトヨタにOEM供給し、タウンエースおよび兄弟車「ライトエース」としてのみ販売していましたが、2020年に実施した安全性能の強化をメインとした大規模マイナーチェンジで、ダイハツからもグランマックスとして販売しています。
また同時期、マツダ向けとして「ボンゴ」の名でもOEM供給を始めています。
現在はダイハツ版の日本向けグランマックスの生産は終了し、タウンエースとボンゴの2モデル展開となっています。
さて2023年8月、インドネシアで開催された「ガイキンド(GAIKINDO・インドネシア自動車製造業者協会) インドネシア国際オートショー2023」で、コンセプトカー「VIZION-F(ビジョン エフ)」が世界初公開されました。
VIZION-Fは、アストラ・ダイハツ・モーターが企画・製作したEV(電気自動車)のコンセプトで、グランマックスカーゴをベースに電動プラットフォームを採用したといいます。
車名の由来は「Vision」「Zero Emission」「Futuristic」「Functional」「Fun & Friendly」。
ビジネスでもプライベートでも地域活動をサポートできる、環境に優しい未来のクルマをイメージしたとのことです。
エクステリアは全体的なフォルムはグランマックスの面影を感じますが、各部のデザインが異なっています。ボディカラーはマットシルバーで、ところどころにイエローをあしらい、先進感を主張します。
フロントフェイスはグランマックスの大きなヘッドライトとは異なり、真一文字の精悍な薄型ヘッドライトを採用。L字型のシグネチャーランプも備え、非常にスタイリッシュに映ります。
左右のヘッドライト間にはLEDディスプレイ付きのガーニッシュを搭載し、さまざまな文字を表示することができます。移動販売車などを想定した斬新な装備です。
そしてロアグリルは遠目で見ると何もない、ツルツルとした表面に見えますが、ここにもディスプレイが設けられ、文字などが表示できるデジタルレイヤー機能を持たせました。
インドネシア国際オートショー2023での展示時は、「VIZION-F」の車名を表示したり、バッテリー状態を表示するデモンストレーションを行っていました。
ボディサイドはかなり平滑な面で構成され、ドアハンドルは格納タイプを採用。雨樋もありません。リアのスライドドアやクオーターウインドウも塞がれていますが、これは広告宣伝車として使う際のラッピングのしやすさを追求しています。
リアのテールランプ形状はフロントと共通イメージの、L字のシグネチャーランプを備える横一文字のユニットを採用。そしてやはりテールゲートのウインドウを塞いでデジタルレイヤーを搭載しています。
そしてインテリアは、全くの新デザインに変更。直線的なインパネに2つのモニターを備えるだけの非常にシンプルな構成です。
メーターは近未来的なステアリングの奥に備わる8インチのデジタルメーターにまとめ、中心には4K対応の15.6インチタッチスクリーンディスプレイを装備。新しいデジタル体験をもたらしています。
なお、インテリアカラーはグレーとホワイトで構成され、エクステリア同様にイエローの差し色でポップに飾ります。
さらに、パワートレインはグランマックスから大幅な進化を遂げていました。
35kW(48馬力)のモーターと28kWhの大容量バッテリーを組み合わせるEVパワートレインを採用し、最高時速は100km/h、航続可能距離は約200kmを実現。
短距離の配送業務やイベントにおける移動販売・展示車として活用するには十分なスペックとなっています。
※ ※ ※
スタイリッシュさと派手な装備が目をひくVIZION-Fでしたが、実はその用途も十分に考えられていました。
当時の説明では、レスキューユニット(緊急時に電力を供給できるバッテリーを搭載した救援車)、発電機を必要としないフードトラック(移動カフェ)、キャンプ場(キャンピングカー)、公用車などを想定。
不要に思えるデジタルレイヤー機能は広報活動に非常に役に立ち、災害時の情報提供に役立ちます。またEVであることからイベントや災害時に電力を供給でき、元来グランマックスが持っている走破性能や信頼性と合わせ、活躍が期待できます。
今のところ市販に向けた動きはなさそうですが、折しも今年2025年10月には「ジャパンモビリティショー2025」が開催予定で、今年は2年に1度の「ショーイヤー」となります。
商用EVバンの登場が待たれるなか、もしかするとこの場でVIZION-Fの後継が登場するかもしれません。今後の動向に期待です。(くるまのニュース編集部)
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