全車が電気自動車化するレクサスにCTは不要!?
レクサスのエントリーモデル「CT」が2022年10月で販売終了となることが正式発表されました。3代目「プリウス」のアーキテクチャーを使ったハイブリッド専用のレクサス車として2011年に誕生したCTは長きにわたりレクサスのエントリーモデルとしての役割を担ってきました。今回の販売終了の発表は後継モデルの話もなく、その役目を終えることも意味しています。
レクサスは2035年までに電気自動車だけのブランドになるという発表をしています。CTはCセグメントのハッチバックですが、次世代のレクサスにとって、そのカテゴリーは不要ということなのでしょう。そうした商品ラインナップ計画があるからこそ、後継モデルの発表もなく、販売終了というアナウンスにつながったと考えられます。
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日産 リーフでも400万円台が中心…レクサスのBEVは?
CT200hのエントリーグレードは390万円前後ですが、レクサスのラインナップがすべて電気自動車になったとき、400万円~のモデルを用意するとは考えづらいといえます。そうであれば、徐々にレクサスの価格帯を上げていくのも電気自動車専用ブランドへの移行には必要なのかもしれません。
ご存知のように、電気自動車は基本的にガソリン車やハイブリッドカーより高価になります。たとえば「日産 リーフ」もエントリーグレードは330万円以上で、価格帯の中心は400万円あたりとなります。似たようなスペックだと仮定しても、プレミアムブランドのレクサスであれば500万円を超えるのは確実でしょう。
登場間近のRZは約900万円、最低価格はUX300eの580万円に
レクサス初の電気自動車「UX300e」の価格帯は580~635万円。UXシリーズはコンパクトSUVですから、CTの後を継ぐ電気自動車が登場しないままレクサスのラインナップがすべて電気自動車になると考えると、この600万円前後がレクサスのエントリーモデルの価格帯に位置づけられる可能性が高いのではないでしょうか。
レクサスをけん引する人気モデルのRXは520~800万円という価格帯ですが、おそらく電気自動車になると2割増し程度の価格帯になるでしょう。レクサス初の電気自動車専用モデルとして登場が間近に迫っている「RZ450e」の予算感は900万円程度になるというのが、もっぱらの噂です。
CTが消えてもUXがあるが、エントリー価格上昇は避けられない
2021年12月、豊田章男社長は16モデルのEVを並べたEV戦略の発表会で、レクサスの電気自動車について「環境にもいいよ、だけど楽しいんだよ、乗ってよ!」という車を目指すと言っています。つまりパフォーマンス重視のラインナップを揃えてくるはずで、レクサス車は全体的に価格が上がり、ますます庶民には手の届かない憧れのブランドになっていくことでしょう。
もちろん、今すぐにUXのガソリン車やハイブリッドが消えてしまうわけではありませんが、UX200のエントリーグレードは400万円程度、ハイブリッド版であれば430万円台のスタートと、CT200hよりも上昇するでしょう。
そして、400万円台前半の価格感でレクサスに乗れるという時代は、そう長くは続かないかもしれません。日本発のプレミアムブランド「レクサス」をこうした価格帯で味わうならば、できるだけ早いほうがいいかもしれません。CTの販売終了というニュースはレクサスがいっそう高価格帯にシフトする始まりを示しています。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
写真:
1~4枚目:レクサス CT200h
5~6枚目:レクサス UX
7~9枚目:レクサス RZ
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みんなのコメント
特にレクサスの主戦場である米国でマジで人気無い