圧倒的な燃費やハンズオフ機能でライバルを引き離している
トヨタのMクラスミニバン「ノア/ヴォクシー」がフルモデルチェンジ。ハイブリッドシステムの呼び名を「シリーズパラレルハイブリッド」と変えて、大きな進化をアピールしています。また、条件次第ではハンズオフが可能な先進運転支援システムを搭載するなど完全に世代交代というべきメカニズムを採用した力作となっています。ユーザーの利便性を高めるオートホールド付き電子制御パーキングブレーキになったのも見逃せません。
>>トヨタ ノアのおすすめグレードとユーザーの評価を見てみる
気になるハイブリッドの燃費はWLTCモードで23.4km/Lと圧倒的なクラストップの性能で、ハイブリッド・FFで300万円台前半の価格設定も魅力的。ネットなどでも、今春発売ながら先行してスタイルを公開した新型「ホンダ ステップワゴン」や、「日産 セレナ」を引き離しにかかっているという評価が広まっています。
その1:5ナンバー信仰の強いユーザーはどう評価するのか?
ただし新型ノア/ヴォクシーにウィークポイントがないわけではありません。
まず気になるのは全車が3ナンバーボディになったこと。トヨタの新世代アーキテクチャTNGAに基づく「GA-Cプラットフォーム」を採用したことが主な理由でしょうが、最大のライバルである現行型セレナには全幅1695mmと5ナンバーに収めた標準グレードが設定されています。
今や“5ナンバー信仰”が強いユーザーは減ってきているとはいえ、全車3ナンバーという設定がユーザーからどのように評価されるのかは気になるところです。
その2:室内長や室内幅のスペック値は現行型セレナの圧勝
また、セレナと室内長などのカタログスペックを比べてみると、3ナンバーボディだからといってけっして大きいわけではないのも気になるポイントです。
<室内寸法(カタログ表記)>
・新型ノア/ヴォクシー:室内長2805mm×室内幅1470mm×室内高1405mm
・セレナ :室内長3240mm×室内幅1545mm×室内高1400mm
室内寸法については社内測定値で、厳密には公平な比較ではありませんが、それでも3ナンバーボディに進化したのにセレナより室内幅が75mmも狭いのはウィークポイントとして目立ちます。さらに室内長でもセレナが大差でリードしています。
もちろん、Mクラスミニバンのような激戦区では、開発時にライバルをすべての面で上回るようターゲットを設定するものなので、ここまで数値が異なるということは、表面的なスペックよりも実際の使いやすさを優先した結果でしょう。
いずれにしても購入検討をする際は、室内寸法と実際の使い勝手を十分に比較検討した上で、自分の用途にあう方を選ぶべきなのですが、3ナンバーボディだから中も広いはずと思い込んでしまわずに、しっかりライバルと比較すべきポイントとして覚えておく必要がありそうです。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
※写真
1~4枚目:トヨタ ノア
5~7枚目:日産 セレナ
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みんなのコメント
それでも総販売数はトヨタの圧勝だろうなー。