秋晴れの下、絶好のコンディションで開催
爽やかに晴れ渡った秋晴れに恵まれた10月25日、茨城県下妻市の筑波サーキット・ジムカーナ場で、ダンロップ・オートバイ杯ジムカーナのスポット戦が開催された。新型コロナウイルス流行の影響で今シーズン唯一の開催となっただけに、春から開催を待っていた多くのライダーが各地から集まり、167台がエントリー。今年唯一の大会となるため、オートバイ杯本来の年間チャンピオンを決めるシリーズ戦という扱いではなく、単独のノンチャンピオンシップ戦という扱いとなったが、ここまで走る機会に恵まれなかった多くの選手たちは、そのうっぷんを晴らすかのように全力でタイムアタックに挑んでいく。トップライダーが競うカテゴリーであるA級でも、いつも以上に熱い争いが展開された。
A級1位・作田隆義選手&ニンジャ400
A級の大ベテラン・作田隆義選手は、近年は打倒NSRを目標にニンジャ400をマシンに選び、精力的にジムカーナ用に開発。そして昨年末のJAGE杯でついに勝利し、「次はオートバイ杯で勝ちたいね」とも語っていた。しかし開幕戦の中止以来、その想いは果たされていなかった。そんな中でも練習を重ね、そしてニンジャを磨き上げて来た。
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これまでノーマルだったエンジン本体にも手をつけ、精密組み立てなどファインチューニングを施した。さらにホイールのリム幅変更、サスの見直しなど、徹底的にポテンシャルアップを図ったマシンを持ち込んだ。
この日のコースは「気持ちよく開けて走れるように」と設定された高速寄りのコースで、これまでのニンジャなら苦手だったもの。しかし今回は、第1ヒートでは2位を約0.7秒引き離す1分41秒250をマークして暫定トップ。第2ヒートでもこのタイムは破られず作田選手の走行前に勝利が確定。しかし最後のアタックも転倒寸前のギリギリの走りで1分41秒078までタイムを削って、昨年チャンピオンの池田選手をはじめ、冨永選手、廣瀬選手ら、並み居るNSR使いのトップライダーたちを従えて再び勝利。
作田選手は「また勝てて嬉しいよ、しかもオートバイ杯で。NSRもまた速くなるだろうけど、まだまだニンジャも速くなるから。来年もいい勝負ができるんじゃないかな?」とコメントしてくれた。
A級2位・廣瀬 章選手&NSR250R
昨年11月のオートバイ杯最終戦で、26年目にしてオートバイ杯での初勝利を記録したこともまだ記憶に新しい廣瀬選手。長年にわたりNSRを駆って戦い続け、豊富な経験を活かした一発の速さには定評のある選手だ。今回はまず第1ヒートで1分42秒903でまず5位に付ける。第2ヒートではしっかりとコースを攻略して見せ、一気に自己タイムを1秒以上短縮して1分41秒504までタイムアップ! 作田選手には届かなかったが、1年ぶりのオートバイ杯で2位という好成績を残した。
A級3位・冨永 崇選手&NSR250R
3位は二輪ジムカーナ界屈指のNSRライダー、冨永 崇選手。自ら設計した超軽量フライホイールを装着したのをはじめ、これまでノーマルだったチャンバーをNSR250RK用HRCチャンバーへ変更、さらにフロントホイールも軽量な社外パーツとするなど、やはりマシンにさまざまな改良を施しての参戦となった。仕上がりに手応えは感じていたというが、まだ乗り方を合わせ切れていない部分もあり、第1ヒートは1分42秒929にペナルティで1秒加算を受けて9位。第2ヒートで修正を図って1分41秒575までタイムを縮めたが逆転勝利はならず。
A級4位・池田秀一選手&NSR250R
A級5位・小川直人選手&NSR250R
A級6位・中嶋秀和選手&TZR250R
1分41秒946で4位となったのは、昨年のオートバイ杯チャンピオンの池田秀一選手。第1ヒートは1分41秒922で作田選手に続く2位につけ、逆転を狙って第2ヒートでアタックをかけたが、1分41秒946とタイムを詰めきれなかった。第1ヒートで1分42秒380を記録して3位だった小川直人選手は、第2ヒートのアタック中盤で惜しくも転倒。第1ヒートのタイムで5位となった。ジムカーナでは少数派のTZRで走っている中嶋秀和選手もやはり第2ヒートで転倒したため、第1ヒートでの1分42秒509によって6位となっている。
表彰台&トップ10リザルト
今回のオートバイ杯ジムカーナ スポット戦におけるA級トップ10のリザルトは以下の通り。
[ 表が省略されました。オリジナルサイトでご覧ください ]
今回のオートバイ杯スポット戦のレポートは、月刊オートバイ誌上にも掲載予定。過去の大会を含めたリザルトや、各地で行われるジムカーナイベント情報など、二輪ジムカーナに関連する各種情報は、オートバイ杯の運営を担当しているJAGE(二輪ジムカーナ主催者団体協議会)のホームページから確認できる。
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みんなのコメント
軽い2ストが有利に思えるが…。