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アンドレッティ、F1新規参戦目指すも現状PUサプライヤー無し……しかし最初は「ホンダかルノーが供給する」とFIA

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アンドレッティ、F1新規参戦目指すも現状PUサプライヤー無し……しかし最初は「ホンダかルノーが供給する」とFIA

 元F1ドライバーのマイケル・アンドレッティが率いるアンドレッティ・フォーミュラ・レーシング。先日彼らはFIAからF1新規参戦へ向けた申請が承認され、フォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)との商業契約が合意に至った場合、早ければ2025年からF1グリッドに加わることとなる。

 アンドレッティのF1参戦計画には、パワーユニット(PU)サプライヤーの面で不安要素が残っている。しかしFIAのモハメド・ベン・スレイエム会長は、PU契約が無しのままになることはないと考えている。

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 アンドレッティはF1新規参戦に向けたパートナーとして、ゼネラル・モーターズ(GM)傘下のキャデラックとタッグを組んでいる。ただ、参戦へ向けた残り時間を考えると、独自のPUを準備して初年度を迎えることはできない。つまり、アンドレッティは初参戦に向けてPUメーカーとのカスタマーPU契約が必要になる。

 当初はルノーからのカスタマーPU供給という可能性が期待されていたが、チームがルノーと結んでいた事前契約が失効し、交渉が再開されていないことが明らかとなった。

 結果としてアンドレッティは現状、PU契約を持っていないこととなる。

 現在のF1レギュレーションでは、チームがPU供給を受けられないという事態を避けるように設計されているが、新規参戦の場合、既存チームと同様にPU供給が保証されるという特権が与えられるかどうかについては議論の余地がある。

 しかしFIAのベン・スレイエム会長は、アンドレッティに2025年もしくは2026年からPU供給を受ける特権があることは明らかだと言う。そして、長期的な目標としてGM/キャデラックが独自のPUを製造することを望んでいる。

 GM製PUの可能性について、ベン・スレイエム会長は、motorsport.comに対して次のように語った。

「我々はそれを要求しているし、そうなるだろう」

「しかしF1エンジンは4~5年で作れるモノではない」

「最初アンドレッティは、(PUメーカーの)ふたつ目の供給先として契約を結ぶことになるだろう」

 ベン・スレイエム会長は、PU供給について定められたF1スポーティングレギュレーションの付則6に従い、最も供給チーム数が少ないPUメーカーに、アンドレッティへの供給を要求する権利をFIAが有していると考えている。

 新PUが導入される2026年では、最小数のチームに供給するPUメーカーはアストンマーチンへ供給を行なうホンダとアルピーヌへ供給を行なうルノーの2社となるが、両者とも1チームへのワークス供給のみ表明している。

 2026年からF1に新規参入を行なうアウディも、自社ワークスとなるザウバーのみへのPU供給となる。ただ、同レギュレーションには新規PUメーカーにはカスタマー供給が免除される条項が含まれている。

 ベン・スレイエム会長は、レギュレーションによってアンドレッティへの供給が確約されていると強調した。

「レギュレーションがあれば、誰もノーとは言えない」と彼は言う。

「もし全チームがノーと言えば、FIAは最低でもふたつの既存(PU)メーカーからひとつを選ぶことにする」

「それは秘密ではないし、アルピーヌ(ルノー)かホンダのどちらかであることは間違いない。どちらかが権利を得ることになる。それがレギュレーションだからね」

 アンドレッティがルノー、もしくはホンダからカスタマーPU供給を確保するには参戦前年の6月1日までにリクエストを出す必要がある。

 ただ、ベン・スレイエム会長の見解とは裏腹に、F1内部には新規チームへのPU供給が保証されるというレギュレーションに納得していない者もいる。

 アルピーヌの暫定チーム代表であるブルーノ・ファミンは、状況は複雑ではあるものの、FIAのいかなる判断にも従う姿勢を見せた。

 この件に関する不確実性について質問されたファミン暫定代表は次のように答えた。

「その詳細については答えられない」

「多くのレギュレーションがあり、スポーティングレギュレーションやコンコルド協定がある。FIAであれプロモーターであれ、我々はレギュレーションに従うつもりだ」

 なおベン・スレイエム会長は、GM/キャデラックが自社製PUの製造に乗り出すことに楽観的だ。

「GMがPUを供給してくれることに楽観的だ」

「この20ヵ月で、アウディとアンドレッティ/GMというふたつの主要OEMを獲得した。アウディからPUを獲得し、キャデラックからPUを供給してもらうという正しい道を我々は歩んでいる」

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