クルマは決して安い買い物ではない。だからこそ重要となるのが「値引き交渉」。値引き額が大きければ、浮いたぶんをオプション購入代に回したりすることもできるからだ。
ただし、どれだけ値引きをしてもらえるかはディーラーの営業マンの心証次第。営業マンも人の子。感じの悪い客には”勉強”をしようという気持ちは起こらないものなのだ。では、どんな客に営業マンは頑張って値引きをしようと思うのか? 今回は、現役ディーラーの本音を交えて解説していこう。
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文/関谷明日香、写真/写真AC
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値引き額の目安は車両本体価格の10%
ヤリスのような人気車は値引き額が低いこともあるが、車両本体価格の10%の値引きが引き出せれば上出来。ヤリスHYBRID Gの2WDなら、20万円程度の値引きなら大満足といったところだ
ブランドイメージを保つため、値引きを控えているクルマもあるが、一般的には車両本体価格の10%程度が目安になる。そこまでなら、ディーラー側は損をしない計算になっている。
ただし、軽自動車のような車両本体価格が安いクルマの場合は薄利多売なので、そこまでの値引きはできないケースも多い。いっぽう、高額車10%オーバーの値引き額を引き出せることもある。
車両本体価格で10%程度の値引きが提案されなかった場合、ディーラーで販売しているオプションや付属品の値引き、ETCやカーナビ、バックモニターなどのオプションの取り付け工賃(技術料)などの値引きを交渉してみるのもありだ。
購入検討車への"思い入れ"をアピールしよう!
ボディコーティングは、儲けるというよりも塗装関連のクレームが減らしたいという思惑もある。そのため、ボディコーティングをしてくれる客はいろいろな意味でありがたいのだ
「実は欲しいと思って来店したが、まだ迷っている」など、相談してくれるお客さんを好む営業マンも多い。頼られると親身になろうという気持ちになって、値引きも多くしてあげたいと思うものだという。
また、クルマが好きで、購入したいと思っているクルマのことを事前にしっかり調べていたりすると好印象。値段のことばかりではなく、性能のこと、装備のことなど、商談中のクルマに関するいろいろな質問をしてみるのも営業マンの値引きをしてあげたいという気持ちを高めるためには効果的と考えよう。
■現役ディーラーの本音! 値引きしたくなるお客さんとは?
本音1
購入のストーリーが見えていて、なおかつ営業マンの意見にも耳を傾けてくれる。いわゆる言葉のキャッチボールができるお客さんには「購入してほしい!」、「この人の手助けをしたい」と思ってしまうものです。そんなお客様には値引きも上限まで頑張ろうという気になりますね。
本音2
保険やクレジットの加入も同時にご検討いただけるお客様や、付属品の購入金額が多い(コーティングやスタッドレスタイヤ)お客様は値引きをしたいと思いますね。その後もちょこちょこと、ご来店いただける可能性が高いので。
本音3
クルマが好きな気持ちを持っているお客様、冷やかしじゃなく、ちゃんと購入する気持ちを持って来店していると感じたお客様には最大限の値引きをしようと思います。たまに暇つぶしでベラベラ話しに来るだけの人もいますけど(笑)。それでも、そこから購入につながる場合もあるので、それはあまり迷惑には感じないです。
おねだり連呼で値引き額は大幅ダウン!
電気屋のように、他店でとった見積書を持ってくる客もいるという。しかし、それは心証激悪! 営業マンも人の子。心証が悪い客には値引きはしたくないという
営業マンも人間。来店していざ商談となった直後から、「このクルマいくらになるの? いくらまで安くなる? 安くできるでしょ!」と、マシンガンのように聞かれると、「なんだこの客は?」と思ってしまうものだ。
まずは「値引き交渉をしたい!」という気持ちを押し殺して、前述のとおり、なぜそのクルマが欲しいのか、どんな用途で自分はどんな風にそのクルマを乗りたいのかなどの話題をメインに商談を進めていくのが賢い方法と言える。
とにかく値引き交渉は大事な局面。「お客様は神様だ!」という気持ちは持たずに商談に臨もう。
■現役ディーラーの本音! 値引きをしたくないお客さんとは?
本音1
近隣の店舗からの見積書を持ってきて、「これ以上安くしてくれるなら購入するよ」とおっしゃるお客様は正直嫌ですね。そういった方は、見積書だけ受け取って他店でも同じような話をしていることが多いようです。そういうお客様にはあまり値引きの提案はしません。
本音2
クルマの話をほとんどせずに、値引きばかりを強要してくるお客様には辟易しますね。安いクルマなら何でもいいのではと疑ってしまいます。クルマへの愛を感じられません!
ガツガツした値引き交渉は百害あって一利なし
値引きをマックスまで引き出すにはコミュニケーション力が大事。値引き交渉は当然ありと営業マンだってわかっている。だからこそ、前のめりになる必要はないのだ
ディーラーは値引き前提でクルマを販売しているのだから、値引き交渉をしないことは損。とはいえ、相手を不快にさせるような前のめりな交渉は逆効果となることは心してほしい。
クルマは他の商品とは異なり、買って終わりではない。購入後も担当営業マンとの付き合いは続くものだ。そのため営業マンも面倒な人とは長くは関わりたくないというのが本音だ。そう思われたら値引きはもちろんのこと、得する提案をしてくれなくなってしまう。
いずれにせよ、クルマを長く、快適に乗り続けるうえで営業マンとは良好な関係を築く必要がある。そのためにも値引き交渉の前に、まずは良好な関係を築けるような会話をすることを心がけよう。そのほうが値引き額はアップし、さらに下取り車があれば下取り額がアップしたり、サービスしてもらえるオプションの数も増えることは間違いない。
また、メンテナンスや事故修理などの時にも、少々無理を聞いてもらえるなど、購入後に得られるメリットも大きくなることは忘れずに!
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みんなのコメント
最終的には店長決済や部長決済ですよ。
元営業マンより。
交渉の上手い人・苦手な人で価格が変わるのは不公平だし、時間もかかるし。
値引きして貰えた方が気分的には嬉しいですが、して貰えなかった(金額が思ってた肌下げて貰え無かった)場合がっかりしますよね。
一律無しにしてもらった方が、お互い時間短縮になるし、嫌な思いする事も無くなるし、不公平も無くなるしで良いんじゃないでしょうか。
お話しする時間が短くなると、仲良くなる機会も減って店側にとったらマイナスな面も有るでしょうが、客側も話したい人と、さっさと終わらせたい人で色々有るでしょうからね。
一部メーカーが始めたネット注文が、もっと普及してくれば無くなって行くかもしれませんね。
同じ物を買って、人によっては下取りも含めると数十万の差が出るのは考えものだと思います。