ルークスはハンサムなスーパーハイトワゴン。先進装備を満載
日産ルークスを頻繁に街で見かけるようになってきた。新型(3rdモデル)は、好評のデイズをベースにした「スーパーハイトワゴン」。三菱eKスペース・シリーズとは兄弟車の関係にある。
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ラインアップはスポーティ指向のハイウェイスターと、ジェントルな標準車、そして特別仕様のオーテックの3シリーズ。パワーユニットは全車モーター(2kW/40Nm)を組み合わせたマイルドハイブリッド仕様。エンジンは自然吸気(52ps/60Nm)を主体に、ハイウェイスターにはターボ(64ps/100Nm)を設定する。
試乗車はハイウェイスターXプロパイロットエディション。自然吸気ユニットを積み、日産自慢の安全運転支援システムが充実した販売主力グレードである。駆動方式はFFだ。
Kカーのイメージを払拭した上質な内外装。スペースユーティリティ抜群
ボディサイズは全長×全幅×全高3395×1475×1780mm。最小回転半径は4.5mと小回りが利く。普段走り慣れた道も、ルークスならちょっぴり広く感じる。Kカーは「日本ベスト」の車両規格だと改めて感じた。
室内にもKカーのイメージはない。インパネはラウンディッシュな造形。各部の仕上げは丁寧で、メーターは落ち着いた2眼式デザイン。空調操作は先進液晶パネル式、センターモニターは大型9インチサイズだ。シートも上質。体を優しく包み込むクッション性が心地いい。ルークスのインテリアは、見ても、触っても、そして座っても、ワンクラス上の風格を感じる。
スペースユーティリティにも驚いた。幅の余裕こそないが、前後、そして上下方向のゆとりは抜群。室内長×幅×高2200×1335×1400mmの数値どおりの広さが実感できる。後席は左右独立の320mmのロングスライドとリクライニング機構付き。後席を倒すと27インチ自転車がそのまま積み込める。居心地がよく、ライフシーンに合わせてアレンジできる点が素晴らしい。
些細な話だが、もうちょっと工夫がほしい部分もあった。気になったのはフロントドアの開閉音。いささか重厚さに欠け、クルマ全体の印象にそぐわない。ステアリングがやや遠いのも残念だ。チルトだけでなくテレスコピック機構の採用も期待したい。後席は、もう少し座面が長いといっそうくつろげるだろう。
NAでもよく走る! 静かさはクラストップ。燃費もいい
走りの完成度は高い。試乗車の車重は970kg。最高出力は52psだから、パワーウエイトレシオは18.7kg/psにすぎない。試乗前は、交通の流れに乗れるだろうか、と心配した。しかし、まったくの杞憂だった。実によく走る。しかも驚くほど静かだ。
超コンパクト設計の3気筒ユニットは、実用トルクが太く、吹き上がりはスムーズ。ステップ変速制御式CVTとのマッチングはよく、十分な加速を披露する。パワーユニットのポテンシャルをフルに引き出して走る爽快感は格別。エンジン音の遮断は見事だった。
舞台を高速道路に移しても、好印象は持続する。全車速対応設計のプロパイロットも使いやすい。ステアリングに配置したスイッチで簡単に操作でき、制御は的確。前走車を巧みに捉えスムーズに加減速をこなす。上り坂では6000rpm前後までエンジン回転を高めて、スピードを維持する。100km/h巡航でも静粛性は高く、操舵のアシストは自然。軽くステアリングを握っているだけで、リラックスした高速走行が楽しめた。
燃費は約250kmの試乗で19.3km/リッター。カタログ値の20.8km/リッター(WLTCモード)には及ばないものの経済性は高いといえる。
乗り心地もいい。足回りはしなやかな設定。路面のショックを上手にいなし、ロードノイズも全般的に低い。快適性はKカーの水準を明らかに抜いている。
新型ルークスは、日産自動車が開発を主導しただけに、すべてが小型車と同等の完成度を誇っていた。優れた静粛性は特筆レベルにあり、広い室内空間と、両側スライドドアが生み出すユーティリティは圧倒的。便利で上質なKカーの代表といえる。
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