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【海外試乗】アウディS3スポーツバックは確かな走りを味わわせてくれる大人のプレミアムコンパクト

掲載 更新 4
【海外試乗】アウディS3スポーツバックは確かな走りを味わわせてくれる大人のプレミアムコンパクト

日本ではまだ新型のA3スポーツバックは発表されていないが、ドイツ本国ではそのスポーツバージョン「S3スポーツバック」が早くも登場し、メディア向け国際試乗会が開催された。そのパフォーマンスをいち早くレポートする。(Motor Magazine 2020年11月号より)

存在感を示す迫力のブリスターフェンダー
今から約20年前に登場したアウディS3は、225psを発生する1.8L直4ターボとクワトロ(4WDシステム)を組み合わせたハイテクプレミアムスポーツコンパクトという新しい分野を開拓。2世代目は2Lで265ps、3世代目は310psと進化してきた。

●【くるま問答】ガソリンの給油口、はて? 右か左か、車内からでも一発で見分ける方法教えます(2020.01.21)

そして最新の4世代目だが、実は最高出力は310、最大トルクは400Nmと変化はない。しかしスペックを詳細に見ると搭載されているEA888エンジンの燃料ポンプの噴射圧が250バールから350バールへ引き上げられている。後で述べるが、出力特性が改善しているはずである。 

ピトーンイエローと名付けられた派手な新色ボディで現れたニューS3は、ボンネットからフロント下部のエッジスポイラーまで一杯に広がったハニカムグリルのシングルフレーム、左右にはエアスプリッターを持ったダミーインテークが口を開けている。その両サイドはオプションのマトリックスLEDヘッドライトで、デジタルデザインのLEDのデイタイムランニングライトが組み込まれている。

サイドに回ると、オプションの235/35R19タイヤ(標準は225/40R18)を収めるブリスターフェンダーがフロントおよびリアに大きく張り出し、ブラック塗装のウインドウフレーム、ドアミラーそしてサイドシルが、全長4351mm、全高1438mmのボディのサイドビューを引き締めている。

一方、リアエンドはハニカムグリルを持ったリアスカートの左右にツインエキゾーストパイプ、そして中央にはもはやスポーツモデル必須のアイコンとなったディフューザーが覗いている。

インテリアはドライバー正面に12.3インチのバーチャルコックピット、ダッシュボードセンターには10.1インチのMMIタッチディスプレイが並び、独自のメニューが用意されている。キャビンは黒を基調に統一され、材質と仕上げはアウディスタンダード、すなわちトップクラスである。

310ps のターボエンジンはパワフルながら穏やかな特性
テストはまずドライブプログラムをコンフォートにセットしてスタートしたが、それにもかかわらずアグレッシブな顔付きにふさわしい、力強い加速を見せる。さらにダイナミックを選択すると、後方から低めで太い、やや金属的な響きを伴ったエキゾーストノートが耳に届いてくる。おそらくスピーカーからの人工サウンドだと思うが、ややわざとらしい。

ゴルフGTIと同じエンジンながらプラス65psのS3は非常にパワフル。しかもターボの特性は穏やかで、トルクバンドも広く走りやすかった。おそらくこれが燃料噴射圧を高くした恩恵だと思う。

7速DCT(Sトロニック)のシフトは荒っぽいスロットルワークでも素早く、ショックやノイズはミニマムだ。しかし、私の好みから言えば、ダイナミックモードではちょっと大人しすぎるような感じだ。ノーマルA3ならばわかるが、S3、それもスポーツドライブではもうちょっと操っている感じが欲しかった。

一方、締め上げられたシャシはしっかりと路面を捉え、頼りがいのあるロードホールディング性を見せる。またカーブではブレーキを介入させた電制トルクベクタリングによって、やや人工的ではあるがクイックなコーナリングが体感できる。これは非常に自然なプログレッシブステアリングシステムが、大いに助けになっている。

アウディS3はちょっと大袈裟なエクステリアを除けば、大人のプレミアムスポーツハッチバックとしての最有力候補だと思った。ゴルフGTIと違って同じクルマに出会う機会も少ないので、ちょっとした優越感も標準装備だ。

このアウディS3スポーツバックは20年の10月からドイツのディーラーに並ぶが、価格は19%の付加価値税込みで約4万6300ユーロ(約575万円)とすでに発表されている。2021年の3月には、日本のアウディショールームにも登場するはずだ。(文:木村好宏/Motor Magazine 2020年11月号より)

■アウディS3 スポーツバック TFSI 主要諸元
●全長×全幅×全高=4351×1816×1438mm
●ホイールベース=2630mm
●車両重量=1500kg
●エンジン= 直4DOHCターボ
●総排気量=1984cc
●最高出力=310ps/5450-6500rpm
●最大トルク=400Nm/2000-5450rpm
●駆動方式=4WD
●トランスミッション=7速DCT(Sトロニック)

[ アルバム : アウディS3スポーツバック はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

4件
  • 先代の実用的だがエレガント、一見オーソドックスで嫌味のない形だか最新装備てんこ盛り、ってなところがすごく気に入っているのだが、最新モデルはコンセプトが少し変わった印象なのだがどうなのだろう。
    早く実車を見てみたいな。
  • 最近のアウディはデザインのコンセプトが変わったのかな。
    A3であれば3代目、A3以外でも新型より前までが雰囲気的に好きだった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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