現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ただのホンダ車では満足できない人に ホンダアクセスModulo試乗会

ここから本文です

ただのホンダ車では満足できない人に ホンダアクセスModulo試乗会

掲載 更新
ただのホンダ車では満足できない人に ホンダアクセスModulo試乗会

 ホンダ車のチューニングパーツやアクセサリーパーツ開発を手掛けるホンダアクセス。その商品ブランド「モデューロ」は、ホンダファンのみならず多くのクルマ好きから支持を集めている。

 そうはいってもディーラーに試乗車があるわけでもなく、一般ユーザーにはなかなか目にする機会も実際に乗る機会も少ない。そこで今回、一般ユーザーを代表して、ベストカーClubと自動車ジャーナリストの鈴木直也氏が、モデューロ各車を試乗。本稿では鈴木直也氏による「モデューロ、どうだった?」という記事をお届けしたい。
文:鈴木直也

【振り返れば“時代”と“覇権”が見えてくる!?】 「国民車」の30年とその行方

■試乗車は7台、会場は栃木のツインリンクもてぎ

 ベストカー読者が集まって結成された、その名も「ベストカーClub」。これまでにも、女神湖氷上走行会や富士スピードウェイのエコカーカップなど、ぼくはその活動にときどきお邪魔させてもらっている。

 そのベストカーClubが、今回はツインリンクもてぎでモデューロの試乗会を開催するという。用意された試乗会場は広大な第2アクティブセーフティ。外周を回ればほぼ1km以上の距離が稼げる立派なエリアだ。

 ここで、モデューロのコンプリートカー、各種パーツを組み込んだデモカー、そして歴史的な名車初代NSXなどに試乗できるというのだから、参加17名の読者イベントとしては贅沢極まりないメニュー。ぼくはアドバイザー的な立場での参加だったけれど、大いにエンジョイすることができた。

ツインリンクもてぎの「第2アクティブセーフティ」にて試乗会を実施。NSXとビートにはホンダアクセスが手掛けた足回りが組まれており、参加者は往年の名車の走りを存分に楽しめた。快適性能はさすがに古さを感じさせたが、「自分はいま! クルマを運転してる!!」という感覚がびしびしと感じられた


【今回の試乗車】
NSX Type S
BEAT
S660 Modulo X
FREED Modulo X(HEV)
Modulo S660
Modulo VEZEL
CIVIC Type R

■モデューロが目指すものとは?

 さて、そもそも“モデューロ”とは何ぞやだが、ホンダ純正の用品開発会社“ホンダアクセス”が開発した商品のブランド名だ。1994年発売のアルミホイールに初めて使われて以降、各種用品の統一ブランド名として発展して今日に至っている。

 ホンダアクセスがこの“モデューロ”に込めた思いは、ノーマルの新車では満足できないユーザーに向けて、「ホンダ車はもっとカッコよく、もっと走りが楽しくなりますよ!」と提案すること。

当日はS660 Modulo/Modulo Xの開発者である松岡靖和氏が来ていただき、開発の狙いや各パーツの特徴などを解説してくれた。なんと贅沢な!!


 量産を前提とした新車は、どうしたって最大公約数狙いとならざるを得ない。クルマ好きが高じるほどに、デザインも走りもお仕着せでは物足りなくなる。そこに、純正用品ならではの完成度と信頼性を備えたモデューロが活躍する舞台があるわけだ。

 そういう意味でぼくが注目したのは、各種パーツを組み込んで仕立てたコンプリートカーの“Modulo

X”というシリーズだ。

■まずはS660 ModuloXの「味」

 今回の試乗会には、S660とフリード・ハイブリッドの2台のModulo Xが用意されていたが、とりわけS660 の方はなかなか魅力的。基本的にはエアロパーツのサスペンションまわりのモデファイがメインなのだが、エアロパーツはあたかもカタログモデルのように完成度が高いし、独自セッティングを施したサスペンションの走りも秀逸。それでいて、コンプリートカー価格はノーマルの約65万円高にとどめている。

実質的にS660の最上級グレードとして機能しているModuloX。こういうクルマは(日常の足としての性能も残しつつ)「楽しさ」を前面に押し出した仕様のほうが愛されるということだろう

 ノーマルS660に関しては、ぼくは試乗会その他でずいぶん乗っていて、ノーマルでもシャシー性能は軽の水準を大きく突き抜けた高性能なものと認識していたが、モデューロ仕様のサスペンションはさらに当たりがしなやかになっていながら、リバウンド側がじっとり粘るしたたかな安定感がある。

 今回の試乗コースは路面がきわめてスムーズだったため目立たなかったが、段差やアンジュレーションの多い一般道では、乗り心地のクォリティも向上している印象。実用性を損なわずどころか、日常の乗り心地性能を向上させつつ、限界近くまで攻め込んだときの挙動をビシッと安定させているのは素晴らしい。

 参加したベストカーClubメンバーのコメントをみても、「足が素晴らしい」とか「吸い付くようなコーナリング」など、S660 Modulo Xはおしなべて高評価。足回りのキャパシティが高すぎて、逆にパワー不足を訴える声が目立つほどだった。

■続いてフリードのModuloXは?

 いっぽう、もう一台のModulo Xであるフリードは、シャシーはアルミホイール以外ノーマルで、エクステリアとインテリアのドレスアップに集中した仕様。とりわけインテリアは「ドレスアップというよりカスタムカー」と言いたいレベルで、2種類の革でアクセントを付けた専用ステアリングや、ブラックとモカの2トーンで仕立てた専用シートなど、趣向を凝らしたデザインに目を奪われる。

「家族がいるからミニバンに乗る必要があるけど、走りの楽しさは味わいたい」というユーザーは多く、Moduloはそういう趣向にぴったりとマッチする

 こういうクルマはガンガン攻めて走るような性格ではないのだが、試乗コースがあまりに楽しすぎたのか、ベストカーClubメンバーの声はハンドリングに関するコメントばかり。インテリアデザインに言及している人が一人も居ないのにはマイッタ(笑)。

 昔のクルマ好きはまず動力性能やハンドリングに興味を持ったものだが、最近のミニバンユーザーはインフォテイメントやインテリアデザインへの関心が高い。フリードのModulo Xは、そういう新しいタイプのクルマ好き層に向けたコンプリートカーの提案なのかもしれません。

■NSXやビートなど、往年の名車も楽しめました

 これら最新のモデューロ以外にも、NSX(3.2LのタイプS)やビート、そして20インチホイールを履いた最新のシビック・タイプRなど、走りの楽しい試乗車をホンダアクセスさんが用意してくれたおかげで試乗会は大盛況。炎天下にもかかわらず、ベストカーClubメンバーともども終日大いに楽しむことができた。

 ホンダアクセスさん、どうもありがとうございました!

Moduloブランドのスポーツサスペンション(スプリングとダンパー。ダンパーは減衰力可変式)が装着された、程度極上のNSX TypeS(1999年式)。このスタイル、この性能、めちゃくちゃほしくなりました(もちろん買えないけど…)。現在の相場価格だと800万円超といったところか


2011年に、ビート発売20周年を記念して発売された(ビートは1991年登場) Moduloスポーツサスペンション(限定数:300セット/130,000円)が組み込まれたビート。 いい意味で、本当にいい意味で「ホンダの魂」がクルマの隅々に感じられるクルマでした

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ヤマハがNetflixアニメ用に未来のレースマシン「Y/AI」をデザイン、実物大モデルも
ヤマハがNetflixアニメ用に未来のレースマシン「Y/AI」をデザイン、実物大モデルも
レスポンス
”第2の波”を生んだ挑戦者、それはレズニー傘下で喘ぐamtだった…!【アメリカンカープラモ・クロニクル】第39回
”第2の波”を生んだ挑戦者、それはレズニー傘下で喘ぐamtだった…!【アメリカンカープラモ・クロニクル】第39回
LE VOLANT CARSMEET WEB
レッドブルのペレス、今季6度目の予選Q1敗退。3戦続けてRBの角田&ローソンに敗れる「マシンに根本的な問題がある」
レッドブルのペレス、今季6度目の予選Q1敗退。3戦続けてRBの角田&ローソンに敗れる「マシンに根本的な問題がある」
motorsport.com 日本版
トヨタ「コンパクトSUV」なぜ消滅? “全長3.9m”級の元祖「ヤリスクロス」的存在な「ヴィッツSUV」に注目! 14年で幕を閉じた「ist」とは?
トヨタ「コンパクトSUV」なぜ消滅? “全長3.9m”級の元祖「ヤリスクロス」的存在な「ヴィッツSUV」に注目! 14年で幕を閉じた「ist」とは?
くるまのニュース
シャープでクールなNEWグラフィック! SHOEIが「NEOTEC 3」の新たなグラフィックモデル「ANTHEM」を発売
シャープでクールなNEWグラフィック! SHOEIが「NEOTEC 3」の新たなグラフィックモデル「ANTHEM」を発売
バイクのニュース
ラリージャパン唯一の女性ドライバー、平川真子が意気込み。兄・亮に「クラス優勝をするところを見てほしい」
ラリージャパン唯一の女性ドライバー、平川真子が意気込み。兄・亮に「クラス優勝をするところを見てほしい」
AUTOSPORT web
トヨタ陣営の23XIとフォードのRFKが、来季2025年NASCARカップシリーズにて3台体制に拡充
トヨタ陣営の23XIとフォードのRFKが、来季2025年NASCARカップシリーズにて3台体制に拡充
AUTOSPORT web
F1ラスベガスGP FP1:序盤から上位につけたメルセデスがワン・ツー。ノリス、ルクレール、フェルスタッペンが続く
F1ラスベガスGP FP1:序盤から上位につけたメルセデスがワン・ツー。ノリス、ルクレール、フェルスタッペンが続く
AUTOSPORT web
ラッセル、サインツ抑えポールポジション! ガスリー驚異の3番手、角田裕毅もQ3進出7番手|F1ラスベガス予選
ラッセル、サインツ抑えポールポジション! ガスリー驚異の3番手、角田裕毅もQ3進出7番手|F1ラスベガス予選
motorsport.com 日本版
新潟~青森直結 壮大な「日本海東北道」全通まであと少し!? 約320kmの「すごい高速」最後の未開通部どこまで工事進んだ?
新潟~青森直結 壮大な「日本海東北道」全通まであと少し!? 約320kmの「すごい高速」最後の未開通部どこまで工事進んだ?
くるまのニュース
F1ラスベガスGP予選速報|ラッセルPP獲得! ガスリーが驚きの3番手。角田裕毅も7番手と好結果
F1ラスベガスGP予選速報|ラッセルPP獲得! ガスリーが驚きの3番手。角田裕毅も7番手と好結果
motorsport.com 日本版
ヒョンデ、旗艦EVの『アイオニック5』を刷新。次世代800V電源システムで航続距離は703kmに延伸
ヒョンデ、旗艦EVの『アイオニック5』を刷新。次世代800V電源システムで航続距離は703kmに延伸
AUTOSPORT web
名神ICに直結! 「彦根お城トンネル」が12月開通 高速道路から市中心部へ一気にワープ
名神ICに直結! 「彦根お城トンネル」が12月開通 高速道路から市中心部へ一気にワープ
乗りものニュース
ホンダ斬新「オデッセイSUV!?」に大反響! 「V6ワゴン」から進化の“最上級クーペSUV”に「カッコイイ」「モダンな見た目」の声も! 13年ぶりの「アヴァンシア」がスゴイ!
ホンダ斬新「オデッセイSUV!?」に大反響! 「V6ワゴン」から進化の“最上級クーペSUV”に「カッコイイ」「モダンな見た目」の声も! 13年ぶりの「アヴァンシア」がスゴイ!
くるまのニュース
ロバート・クビサ、2025年も3台目のフェラーリ499Pをドライブへ。AFコルセ残留が決定
ロバート・クビサ、2025年も3台目のフェラーリ499Pをドライブへ。AFコルセ残留が決定
AUTOSPORT web
アルファ・ロメオ・トナーレでジュリエッタ乗りに出会う【新米編集長コラム#9】
アルファ・ロメオ・トナーレでジュリエッタ乗りに出会う【新米編集長コラム#9】
AUTOCAR JAPAN
ル・マン優勝のポルシェ「917K」がなんと550万円!? ホンダエンジンを搭載した子供向けジュニアカーの大きさは実車の7割…おもちゃにしては高すぎる!?
ル・マン優勝のポルシェ「917K」がなんと550万円!? ホンダエンジンを搭載した子供向けジュニアカーの大きさは実車の7割…おもちゃにしては高すぎる!?
Auto Messe Web
ライバルかつ僚友のトヨタWRC育成ふたりがラリージャパン初参戦。お互い「負けたくない」と意識
ライバルかつ僚友のトヨタWRC育成ふたりがラリージャパン初参戦。お互い「負けたくない」と意識
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

250.8343.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1.0389.9万円

中古車を検索
フリードの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

250.8343.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1.0389.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村