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次世代ジャーナリストがいく 第32回 日本版グッドウッドとなり得るか ~THE MAGARIGAWA CLUB(マガリガワ クラブ)「房走祭」

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次世代ジャーナリストがいく 第32回 日本版グッドウッドとなり得るか ~THE MAGARIGAWA CLUB(マガリガワ クラブ)「房走祭」

文・徳田悠眞 写真・THE MAGARIGAWA CLUB提供

2023年7月にグランドオープンした世界屈指のプライベート・ドライビングクラブ、THE MAGARIGAWA CLUB。普段は会員のみが利用できるクローズドコースだが、年に1度、スーパーカーやヴィンテージカーが集まる自動車文化の祭典として、一般に解放される。その『房走祭』を徳田悠眞がレポートする。

編集前記 Vol.37 永遠の嘘をついてくれ

往年の名車から最新ハイパーカーまで約300台が集結した「房走祭2025」。単に車両を展示するだけでなく、数億円のクルマが白煙を上げて疾走する衝撃的なワンシーンも見せつけられた。これほどラグジュアリーでエキサイティングな自動車イベントが今まで日本にあっただろうか。2日間という限られた日程だが、足を運ぶ価値があったのは間違いない。

千葉県南房総市に誕生したアジア初の会員制ドライビングクラブ“THE MAGARIGAWA CLUB”。ここで2度目となる房走祭が開かれた。施設内には、現代のF1サーキットの設計で有名なティルケ社が監修した全長3.5kmのコースがあり、愛車のパフォーマンスを存分に愉しめる。バーラウンジやレストランを備えるクラブハウスに、至福のひと時を過ごせるオーナーズパドック、熟練メカニックの手によって最適な状態を保ちながら長期保管可能なヴィークルストレージも完備。クルマ好きにとって憧れの場所といえるが、ここに集えるのは決して安いとは言えない会員権と年会費を支払い、審査をパスした者だけだ。普段はエントランスゲートをくぐることさえ許されないが、年に一度のこのイベントは一般に開かれており、会員でなくとも参加できる。

会場内に足を踏み入れると、まずはオーナー自慢の愛車が出迎えてくれる。「コンセプトパーキング」という名目で展示され、フェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレンといったスーパーカーやハイパーカーから、トヨタ・2000GTなどのクラシックカーやヒストリックカーまで、時代を超えた希少車が勢揃いする。どれも一生に一度見れるかどうかの代物ばかりだ。

そんな中、筆者の目に留まったのはシンガーの『DLS サービス』だ。アメリカ・カリフォルニア州に拠点を置く同社は、ポルシェ911タイプ964型のレストアを専門としている。しかし、シンガーがDLSのレストアとして再構築した75台限定版ポルシェ911は、いずれもイギリスの施設で組み立てられる。DLSとは「ダイナミック・アンド・ライトウェイティング・スタディ」の略称。ポルシェ964のポテンシャルを追求するシンガーの試みで、軽量化とダイナミック性能に焦点を当て、フルカーボンファイバーボディを採用。車重は1トン未満という驚異的な軽さを誇る。ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングと共同開発の空冷式水平対向6気筒4Lエンジンを搭載し、500馬力のパフォーマンスを誇る。外装から内装に至るまでフルビスポーク仕様。1台あたり数億円という衝撃的なプライスだが、こういったモデルをまじまじと拝めるのはこのイベントならではの魅力と言えるだろう。

特別走行プログラム「BOSO Spirit of Drive」は、最も刺激的だった。驚くことなかれ、先ほどまで展示されていた希少車がドライビングコースに入り、我々の前をフルスロットルで駆け抜けるのだ。オーナーズクラブの協力を得て集まった数台のレクサス『LFA』。V10エンジンが奏でる天使の咆哮を、これでもかというほどに堪能させてもらった。さらに衝撃的だったのは、プロドライバーによるドリフトパフォーマンスだ。限定生産モデルのフェラーリ『モンツァSP1/SP2』が白煙を上げながら観衆の目前を走り抜ける。日本でこんな経験ができることに感動を覚えた。

2日間で総勢4千名以上が参加した今回の房走祭。観客を楽しませる演出は想像以上であり、その内容に全世代が楽しんでいたように思う。

目の前をハイパーカーが駆け抜ける時、隣の少年が「うおー! かっちょいい~!」とフェンスによじ登って大興奮している姿があった。お父さんに話を聞くと親子揃ってクルマ好きらしい。自動車文化を絶やさないためにもこういったイベントは必要だと感じた。

また、海外からの訪問客も多く、アジア圏を中心に各国から人々が集まっていた。数百台のレア物が一堂に会するのだから当然かもしれないが、さらに注目度が高まれば、毎年10万人以上が訪れるイギリスのグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの日本版になり得るかもしれない。世界から注目される存在となり、いつしか各自動車メーカーの発表前の車両を房走祭で一番に走らせる、なんて日が来てほしいものである。

徳田悠眞/Yuma Tokuda

1992年生まれ。自身のYouTubeチャンネル「GOOD CAR LIFE Channel/ゼミッタ」にてニューモデル紹介や愛車レポートを行うほか、Web媒体でコラムを執筆。現在はランクル300やフォレスターなど最新モデル8台を所有。気になる車種は買って評価を行う。目指すは「YouTuberと自動車ジャーナリストのハイブリッド型」。

文:ahead ahead_official
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