■雨対策は泥対策!? 泥化したコースを走るライダーやマシンの対策とは?
本格的な梅雨、そして台風の季節と、日本は雨に恵まれた国でもあります。雨が降ろうが関係なく行なわれるモータースポーツ「モトクロス」では、ライダーやマシンはどのような雨対策をしているのでしょうか。その一部をご紹介します(2020年の全日本モトクロス選手権は、新型コロナウイルスの影響で開幕が延期されています)。
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山砂や粘土質の路面など、モトクロスコースの土は、雨が降るとマッド(マディ)状態(=ぬかるみ、泥深い状態)になります。詳しく書くとキリがないのですが、マディの中でも雨が降り続くとシャバシャバのシャーベット状態になり、じつは意外と走りやすい一面もあります。
しかし、雨が上がると土は水を含んで途端に重くなり、マシンや身体に付着して大幅な重量増や、ラジエターなどを塞いでオーバーヒートを起こす原因にもなります。
従ってモトクロスライダーは、身体に装備するヘルメットやゴーグル、ブーツはもちろん、マシンやタイヤの対策が必須となります。そう、雨対策は泥対策でもあるのです。いったいどのように対策しているのでしょうか?
まずヘルメットの場合、前走者の巻き上げる泥の付着による重量増を防ぐため、バイザーに泥がつきにくいスポンジなどを装着します。かつてはアライヘルメットなど、メーカーサポートを受けるライダーには、バイザーにスポッとかぶせるタイプの専用カバーが支給されることが多かったのですが、近年はスポンジや気泡緩衝材を貼り付けるなど、ライダーが個々に工夫していることが多いです。
ライダーの目を保護するゴーグルには、ドライ(晴天)、マディ関係なく「ティアオフ」という薄い透明のラミネートフィルムをレンズ上に複数重ねてセットし、汚れたら片手で1枚ずつ外して視界を確保します。マディの場合はそれに加えて「ロールオフ」という巻き取り式のフィルムを使用することもあります。
それでもどうしようもなく、ゴーグルを外してレースを続行することもありますが、大事な目を保護するために、なるべくゴーグルを外さないようにすることが大事だとされています。レース直前までジップロックなどに入れて保管し、水滴がついたり、内部が曇るのを防ぐのもメカニックの仕事です。
ほかにも、ヘルメットのバイザーにゴーグルのレンズなどを貼り付け、延長させるのも主流です。バイザーを延長することで、前走者の巻き上げる泥の付着を少しでも防ごうというものです(下を向くと泥除けのガードになります)。
ハンドルを握る手元は、クラッチやブレーキなど繊細な操作を行なう大事なところなので、とくに気を使います。
モトクロス用グローブに泥がこびりつくと、じつは軍手の方が滑りにくく、ベテランライダーの中には軍手愛用者もいます。また、ハンドルグリップは滑りにくい専用のスポンジタイプに替えたり、割り箸をグリップに固定してグローブについた泥をこそぎ落とす技もありました。
通常はハンドガードを装着しない選手も、泥や石が多いレースではガードを装着し、手元を守ることもよくあります。
モトクロスブーツには泥の浸入を防ぐため、モトクロスパンツとブーツの隙間をガムテープなどで塞いでしまうのも、昔からある手法です。
マシンへの対策としては、前後フェンダーなどの裏に泥が付着しにくい特殊なスポンジを貼ったり、泥が落ちやすくなる専用スプレーを吹きかけます。また、エンジンとアンダーガード間や、ラジエターの泥詰まり、ステップやペダルが泥詰まりで固着するのを防ぐためにスポンジを詰めたりします。
モトクロス競技が始まって以来、泥対策は基本的には変わりませんが、ライダーやメカニックが日々研究を続けている全日本モトクロス選手権などの現場を観察すると、意外な手法やアイデアに気付くこともあり、レース以外にもそういったところに着目するのも面白いものです。
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みんなのコメント
100万円くらいする車両で、ドロドロになり転がり壊れたらなおす。
贅沢な趣味だよなー。