レッドブル相談役マルコ、“理想的な後継者”としてセバスチャン・ベッテルを挙げる「彼は将来何をしたいのか分かっている」

　元F1ドライバーで1971年ル・マン覇者であるヘルムート・マルコは、これまでレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーとして、若手ドライバー育成プログラムを通じ、セバスチャン・ベッテルやダニエル・リカルド、カルロス・サインツJr.やマックス・フェルスタッペン、そして角田裕毅など数々のスタードライバーを発掘してきた。また、2005年からF1に参戦を開始したレッドブル・レーシングでも、重要な役割を担ってきた。

　今年の4月27日で82歳となるマルコは、相談役としてのキャリアをいつまでも続けることはできないとして、“理想的な後継者”としてセバスチャン・ベッテルを挙げた。

　ベッテルはマルコが幼少期から目にかけてきた最高傑作のひとり。2007年にF1デビューすると、2008年のイタリアGPではトロロッソ（現レーシングブルズ）と共にグランプリ初優勝を果たし、レッドブルに移籍して以降は2010年から2013年にかけて4年連続でドライバーズタイトルを連覇した。

　レッドブル離脱後は、フェラーリ、アストンマーティンと渡り歩き2022年に現役を退いたベッテル。2024年にはポルシェが世界耐久選手権（WEC）やIMSAスポーツカー選手権に投入する963 LMDhをテストしたが、基本的にはレースの表舞台から離れ、環境や人権に関する取り組みを行なってきた。サウジアラビアGPの前にはジェッダで、さらなる女性のモータースポーツ参画を目的としたカートレースを開催した。

　そんなベッテルについてマルコは、若手ドライバーを預けるに相応しい存在だと考えている。

「彼は理想的な後継者候補だと思う」とマルコはSky Germanyに対してそう語った。

「年齢的な問題だけでなく、ある時点で私がこれ（相談役）ができなくなるのは明らかだ。この旅は並大抵ではない労力がいるからね」

「もちろん、セバスチャンのような人が後を継いでくれたら最高だ。彼は既にサウジアラビアのゴーカートで女の子たちと取り組みを行なっていて、ジュニア育成の側面も知っている。一方で、もちろんF1チームでは素晴らしい戦略的なリーダーシップがある」

　そしてマルコは、ベッテルがレッドブルでの相談役を「将来的にやりたがる」と考えており、相談役として慣れるまで時間はかからないはずだと語った。

「彼には1年も必要ないと思う」とマルコは言う。

「2レースだ。それだけあればコントロールできるようになると思う。しかしこれは新しいアプローチだし、セバスチャンは彼自身らしさを見つけたと思う」

「彼は将来何をしたいのか分かっている。それは何よりもモーターレースだ。オーストリアで、狩猟場のある森のオーナーになるかもしれないが、全てを組み合わせることはできる」

Comments

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世話好きな面倒見良いイメージがあるから若手の育成やりたいんじゃないの？

[ncc********]

ベッテルはマルコ御大のように必死で崖を上って来る若手を蹴落とすような対応は出来ないと思うけど