この記事をまとめると
■予選を勝ち抜いた計10校の4年制大学自動車部によるジムカーナ競技「フォーミュラジムカーナ」決勝戦が開催された
第1回の全国制覇はどの大学? 自動車部が完全イコールコンディションで争う新イベント「フォーミュラジムカーナ」の決勝ラウンドが始まった!!
■激戦を制したのは第2ヒートで快走を見せた中央大学で東日本勢が表彰台を独占
■2024年にはラウンド数を増やしてパワーアップした「フォーミュラジムカーナ」が見られるかもしれない
東と西の予選を経てついに「フォーミュラジムカーナ」決勝戦開催
2023年9月24日(日)、滋賀県の奥伊吹モーターパークで、今年から始まった4年制大学自動車部で競う「フォーミュラジムカーナ」の決戦が行われた。当日は雲ひとつない秋晴れのもと、東日本と西日本の予選を勝ち抜いた上位5校、計10校が集結。熱戦を繰り広げた。
フォーミュラジムカーナとは
「フォーミュラジムカーナ」とは、4年制大学公認の自動車部がイコールコンディションのもとで競う新しいジムカーナ競技で、2023年が初開催。競技車両は、自動車メーカーやパーツメーカー協力のもと仕上げられた同一車種&装備によるワンメイク形式で、予算の異なる各自動車部による車両差をなくし、純粋に選手のドライビングテクニックとチームワークで競うジムカーナとなっている。
今回は予選から決勝までTOYOTA GAZOO RacingからトヨタGRMNヴィッツが貸し出され、さらに協賛各社から提供されたタイヤ、シートなどが装備され、すべてイコールコンディションで競技が行われた。
競技は1校あたり3名のドライバーが走行。午前と午後の計2回の走行で、各ドライバーのベストタイムを合算したタイムで競うチーム戦となっているのも新しい。
サポート企業も多数出展
このフォーミュラジムカーナには、車両貸出のTOYOTA GAZOO Racingのほか、タイヤ提供のブリヂストン、シート提供のブリッドなど、大会コンセプトに賛同した企業が数多く参加・出展。大学対抗のジムカーナ競技としての面のほかに、クルマ好きな学生とクルマ関連企業との就活の場という一面もあるのが大きな特徴。クルマ好きな新卒者を採用したい企業と、クルマ関連の企業に就職したい学生とが、普段の就活とは異なる自動車競技の現場で交流することで、より深く、よりストレートにわかりあえる時間となっていたようだ。
実際に学生にこのイベントについて尋ねると「このイベントで多くの自動車関連企業の方とも知り合いになれ、就職の相談から協賛のお願いなど、普段のイベントとは異なる内容があったことも大きな魅力だと思います」と語ってくれた。
初開催から盛り上がりを見せた「フォーミュラジムカーナ」
決勝に進出したのは東西予選で好タイムをマークした上位5校ずつ
東日本エリアと西日本エリアで各10校、計20校が参戦し、東西の2大会に分かれて予選を実施。東日本は福島県のエビスサーキットで、西日本は三重県の鈴鹿ツインサーキットで予選を開催。東日本予選を勝ち抜いたのは、上位から長岡技術科学大学(新潟)、法政大学(東京)、中央大学(東京)、東北大学(岩手県)、東京大学(東京)の5校。西日本予選を勝ち抜いたのは、上位から立命館大学(京都)、近畿大学(大阪)、広島大学(広島大学)、神戸大学(兵庫)、名古屋大学(愛知)の5校。この10校が奥伊吹モーターパークのジムカーナコースで決勝戦に挑んた。
気になる結果は中央大学が初優勝!
決勝のコースは、プロレーサーが設定したもので、フリーターンゾーンと、中盤とラストに計2回の一時停止が設けられ、その対応でタイムに差が出るという、見ていても非常に楽しいジムカーナ競技となっていた。
午前の第1ヒートからフリーターンでの不通過やパイロンタッチ、一時停止違反などが続出。うまくクリアした法政、立命、東大が上位3校に決定。午後の第2ヒートでは、午前ではタイムの出なかった中央大学が個人ベスト記録を叩き出すなど快走を繰り広げ、トータル4分22秒770で優勝。
2位は4分26秒453で東日本予選トップの長岡技術科学大学が、3位には4分26秒883と2位と僅差で東京大学が入り、東日本勢がトップ3を独占。午前トップの法政大学は4位、立命館大学は5位で入賞となった。
2024年の開催にも期待がもてる?
フォーミュラジムカーナの運営を担当するMSC代表の岩田和彦さんに今年(2023年)の総括と来年(2024年)の展望についても聞いた。
「今年(2023年)が初開催のフォーミュラジムカーナでしたが、多くの方々のご協力があって無事開催となりました。初めてのジムカーナ競技だけに足らない部分も多々ありましたが、皆さまのご協力によって無事に決勝戦も終了することができました。会場では沢山の企業の方と学生たちが会話するシーンも多く見られ、クルマの話を通じて笑顔になる、そんな素敵な時間を過ごしてもらえたのではないかと思います。来年も皆さんと顔を合わせられることを願っています。できたらもっとラウンドも増やせたらな……とも考えています」
2024年はさらにパワーアップした「フォーミュラジムカーナ」がみられるかもしれない。「若者のクルマ離れ」が叫ばれる昨今だけに、こうしたイベントは貴重かつ有益。「フォーミュラジムカーナ2024」にも大いに期待したい。
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