クルマの良さを最大限引き出せない場合もある
ここ最近の新車は時流に乗って、安全・快適装備が充実。ゆえに最廉価グレードを選んでも不足のない、どころか堂々と乗れるクルマも少なくない。一方、使い方や機能の要望によって、最廉価グレードを選ばないほうがよいケースもある。ここでは、そうした意味で、最廉価グレードを避けたほうがよいクルマの一部を紹介したい。
トヨタ・ライズが爆発的ヒットも喜べない新車セールスマンの複雑な胸中
1)スバルXV
まずはスバル車の悪路走破性にあこがれ、しかし立体駐車場にも入りやすいクルマを選ぶとき。低全高かつ最低地上高に余裕がある、全車AWDのスバルXVは格好の1台となるのだが、最廉価グレード、1.6i Eye Sightの選択には注意が必要だ。アイサイトを搭載しているので、先進安全運転支援機能についてはまったく問題ないのだが、このグレードのみ、スバルの悪路走破性をより高めてくれるXモードが装備されないのである。
Xモードはたとえば片側雪、片側雲泥路といった過酷なシーンでテスト済みだが、サマータイヤでなんなく走破できるほどの実力の持ち主。スバルXVを手に入れ、悪路をガンガン走りたい人は、1.6i-L Eye Sight以上のグレードを選びたい。価格差はそのほかの装備のアップグレードを含め、12万円である。
2)トヨタ・ライズ
今、大ヒット中のトヨタ・ライズ。納期は約3.5カ月と、売れに売れている。しかし、兄弟車のダイハツ・ロッキーなら最廉価グレードを選んでもよいのだが、ライズの場合、167.9万円のXグレードは選ぶべきではない。その理由は、先進安全運転支援機能のスマートアシストが唯一付かないグレードだから(ロッキーの最廉価グレードはスマートアシスト標準装備)。
2021年に新車に装着が義務付けられる自動ブレーキさえ付いていない。選ぶべきは、ズバリ、2WDで174.5万円のX”S”以上。それが事実上のエントリーモデルと考えたい。XとX”S”の価格差はたった6万6000円である。 ※写真はX”S”グレード
後から付けたくても付けられない機能も存在!
3)日産ルークス
日産がイチから作った軽自動車のデイズに続く、期待の新型車がスーパーハイト系軽自動車のルークス。全車スマートシンプルハイブリッドで、プロパイロットエディションはハイウェイスターにのみの設定というあたりはともかく、デイズ、ルークスの大きなポイント、安心・安全をもたらしてくれる、あおり運転被害時にも役立つ緊急自動通報サービスのSOSコール(専用車載通信機込み、ドコモのsim)が、最廉価グレードのSのみ付かないのである(XにOP、それ以外のグレードには標準装備)。
もちろん、SOSコール以外の先進安全運転支援機能についてはほぼ全グレードに標準装備だから、SOSコールは絶対に不要……という人ならOK。とはいえ、SOSコールが付いていると、ドライブに出発する前から、そして出発後も絶大なる安心感があることは間違いなし。とくに運転初心者、シニアドライバーには絶対の安心装備なのである。
SOSコールが付く最廉価グレードのXと、全体の最廉価グレードであるSOSコールが付かないSの価格差は、そのほかの装備の充実を含め約13万円となる。SOSコールはライバルにない日産ルークスの切り札的アイテムなので、ぜひ装着車を選んでほしい。
4)スズキ・ソリオ
隠れた名車として個人的に大いに気に入っているのが、スズキのソリオ。両側スライドドアを備えた、車幅が狭めのプチバンとして扱いやすさ、走りの上質感、使い勝手の良さ、乗降性の良さ、荷物の積載性の良さなど、全方向でじつによくできているクルマなのである。
ただし、最廉価グレードとなるGのスズキセーフティサポート装着車は、148.61万円という価格こそ魅力的だが、唯一、マイルドハイブリッド仕様でなく、モード燃費がひとつ上位のHYBRID MXグレードの27.8km/Lから24.8km/Lになってしまうのだ。その差は実用上でも決して小さくなく、出足のスムースさなどにもかかわってくる。
しかも、スズキセーフティサポート装着車を選べば先進安全運転支援機能は充実するものの、夏場のドライブで助かるアイドリングストップ時にも一定時間、エアコンの冷風が供給されるスズキ自慢のエコクールが装備されないのである。よって、燃費を重視する人や暑がりの人は、避けたほうがいい!? グレードと言えそうだ。
このほかにも、最廉価グレードを選ばないほうがよいクルマもあり、要は価格だけにとらわれず、自身にとって必要な装備がちゃんと付いているグレードなのかを、目を皿のようにして確認していただきたい。先進安全運転支援機能はもちろん、スバルのXモード、日産のSOSコール、スズキのマイルドハイブリッド、エコクールなど、後で付けたくてもどうにも付けられない機能、装備なのである。
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