2025年F1第8戦モナコGPと第9戦スペインGPを2連勝したマクラーレンだったが、続く第10戦カナダGPで優勝争いを演じたのは、メルセデスとレッドブルだった。
予選でポールポジションを獲得したのはジョージ・ラッセル(メルセデス)。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は2番手からスタートした。逆転優勝を狙いたかったフェルスタッペンだったが、タイヤのマネージメントが想像していた以上に難しく、トップのラッセルを追い詰めるまでは至らず、先にピットインする苦しい展開となる。
ラッセルがポール・トゥ・ウイン「常に優勝争いができる状態まで進歩する必要がある」メルセデスはランキング2位に
「タイヤのデグラデーション(劣化)が非常に大きく、最初の2スティントではタイヤが急速に消耗してしまった。だからアグレッシブな戦略に変えて、早めのピットストップになった。そのため、最後のスティントが想定よりも長くなり、ゴールまで持たないかもしれないと考えていたなかで、2位でフィニッシュできたのはポジティブだった」
フェルスタッペンの追撃を許さず、自身とチームに今シーズン初優勝を持ち帰ったラッセルは、カナダGPでの勝因を次のように分析した。
「トリプルヘッダーの前まで、僕たちは毎レース、自分たちが持っているポテンシャルを最大限発揮してきた。カナダに臨むにあたって、僕たちにポールポジションやレースでの優勝を争うポテンシャルがあることはわかっていたよ。今日も気温は高かったけど、タイヤがオーバーヒートすることはほとんどなかった。モントリオールのアスファルトは非常に滑らかで、低速コーナーが多いため、タイヤに大きなストレスがかからないからね。そのチャンスをしっかりと活かすことができた」
メルセデスのラッセルとレッドブルのフェルスタッペンの2陣営ふたりによる戦いは、チェッカーフラッグが振られた後も続いた。
レース終盤にセーフティカーが導入されていたときに、隊列を先導していたラッセルが、急ブレーキをかけたことで、直後を走っていたフェルスタッペンが一瞬前に出るという事件が起きた。
ラッセルがレースエンジニアのマーカス・ダドリーに「フェルスタッペンがセーフティカー中に僕を追い越した」と伝えると、フェルスタッペンもレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼに「ジョージが突然、アグレッシブにブレーキを踏んだ」と無線を送った。
レッドブル側は、ラッセルが予選後のインタビューのときから、フェルスタッペンのペナルティポイントに関するコメントを語っていたため、ラッセルの行為には注意を払っており、フェルスタッペンからの無線にランビアーゼは「ラッセルの行為は、かなり明白に見える。駆け引きに引っかかるな」と注意を促していた。
結局、レースコントロールが不問に付したため、レース後、レッドブルは国際自動車連盟(FIA)にラッセルに対する抗議を提出。ラッセルはフェルスタッペンにペナルティが科せられるよう、意図的にブレーキを踏む危険な行為をしたとともに、それを無線で語ってレースコントロールにアピールしたとして、スポーツマンシップに反する行為を行ったと主張した。
しかし、スチュワードはレッドブルの抗議を却下した。元々フェルスタッペンとラッセルは過去にもレース中の行為でもめたことがあり、相性は悪い。ただし、今回の抗議はドライバー同士の問題というよりも、チーム同士の駆け引きのひとつだと考えられる。
ドライバーズ選手権ではフェルスタッペンが155点で3位、ラッセルは136点で4位につけている。またコンストラクターズ選手権ではメルセデスが199点で2位、レッドブルは162点での4位にいる。
今回のカナダGPはマクラーレンのチームメイト同士が激しいバトルを演じただけでなく、マクラーレンに続くメルセデスとレッドブルの間でも、激しい火花が散った1戦だった。
[オートスポーツweb 2025年06月18日]
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
【MotoGP】「V4かどうかなんてどうでもいい! 速いバイクをくれ」クアルタラロ、去就もチラつかせヤマハに再度プレッシャーかける
アラン・プロスト、グッドウッドでマクラーレンMP4/2BとMP4/4をドライブ「こんな機械式シフト、どうやって運転してたんだ??」と自問
【動画あり】ヤマハ新型「XSR900 GP Y-AMT」登場の前振り!? ウェイン・レイニーがラグナセカでパレードラップ!
アウディF1もペレスの獲得を検討中? 母体ザウバーのウィートリー代表がその献身ぶりを大絶賛「彼は私のF1での役割を、磨き上げてくれたんだ」
ナイジェル・マンセル、1986年の愛機ウイリアムズFW11で走行「あの頃の感情が蘇ったようだ」
不正改造車「43台」を“一斉検挙”! 「ただちにクルマを直しなさい!」命令も!? 「大黒PA」集結の“大迷惑”「爆音マフラー」「シャコタン」を排除! 「今後も取締ります」宣言 神奈川
「ヴェゼル」が失速気味? 前年比割れも現場の温度感は“堅調”。支持される理由と同門「WR-V」との差とは
日産の「ザ・営業車」10月で生産終了へ でも「新型商用車だします」宣言! 暗い話ばかりじゃない!?
「オレンジの中央線」まさかの再登場!? 17年ぶり本線走行にSNS騒然 JR東日本唯一の「201系」今後どこへ行く?
日産「マザー工場」閉鎖の衝撃――なぜ追浜は年間稼働率4割で止まったのか? グループ2万人の人員削減で露呈する国内生産の限界
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
センスは勿論、競技時間も長いので体力も必要。
トップチームマシンを短時間で難なく乗り熟してる。
まだまだ高校生、今後の活躍が更に楽しみですね!