■「“令和版”キューブキュービック」が欲しい!
2008年まで販売されていた日産の3列シートのコンパクトミニバン「キューブキュービック(キューブ3)」。
【画像】超カッコいい! これが「日産コンパクトミニバン」です! 画像で見る(30枚以上)
終売以降、日産から後継車種も現れないなか、他社ではいま、同クラスのトヨタ「シエンタ」などが大人気となっている状況です。
なぜキューブ3はなくなったのでしょうか。そして復活するならば、どのようなクルマであるべきなのでしょうか。
ファミリー層に人気のコンパクトミニバンですが、現在販売されているのは、シエンタとホンダの「フリード」の2モデルのみ。
2024年の国内新車登録台数ランキング(軽自動車を除く)を振り返ると、シエンタは11万1090台で総合3位、フリードは8万4082台で総合5位を記録し、いずれもトップ5にランクイン。
このようにコンパクトミニバンは、依然として国内でかなり需要が高いカテゴリであることがわかります。
この状況を考えれば、日産も3列目シートミニバンを出せば売れること間違いなしですが、さすがにかつてのキューブ3のままではシエンタやフリードに勝つことは難しいでしょう。
2003年9月に登場したキューブ3は、コンパクトハイトワゴンの2代目「キューブ」(2002年10月発売)のホイールベースを170mm延長し、折りたたみ式の3列目シートを追加した派生モデルでした。
ヒットを続けていた2代目キューブをベースとしたことから、当時すでに人気モデルだったホンダ「モビリオ」やシエンタ(初代)に対抗するモデルとして大きな期待が寄せられていましたが、販売は思ったほど振るいませんでした。
キューブ3が終売してしまった理由として考えられるのは、全長がおよそ3.9mとライバル車(全長4.2m~4.3m)よりもコンパクトで、特に3列目シートの空間がミニマムすぎたことがひとつ挙げられます。
また人気だったキューブの存在感の陰に隠れ、知名度が十分に高まらなかったこともあるかもしれません。
そして何より、リアドアがスライド式ではなくヒンジドア式だったことが、もっとも大きかったと考えられます。
これら複数の要因が重なり、期待どおりの販売に至らなかったのでしょう。
現在のフリードやシエンタが圧倒的な支持を得ている理由には、両側にスライドドアを備えていること、小さな子供であれば車室内で立ったまま着替えができるほどの室内高があること、さらに3列目シートも「非常時であれば十分」と感じられるだけのスペースが確保されていることが挙げられます。
こうした条件を満たすため、両車ともに全長はおよそ4.3m、全高は約1.7mの5ナンバーサイズに設定されています。
日産がいま3列シートのコンパクトミニバンを開発するのであれば、まず必要となるのは「両側スライドドアの採用」、「全長4.2~4.3m」、「全高約1.7m」といった、基本的なパッケージングであることはいうまでもありません。
たとえ「シエンタやフリードの模倣」といわれたとしても、これはユーザーが求めている要件です。
まずは基本をしっかりとおさえることが、前提となります。
■日産の次期「コンパクトミニバン」開発に期待大!
そのうえで、勝ち抜くための「プラスアルファの魅力」を加えることが重要です。
たとえばデザイン面では、かつてのキューブで好評だった個性的な内外装デザインを現代風に刷新した「令和版キューブ」というのも良いでしょう。
あるいは、まもなくフルモデルチェンジ予定の高級ミニバン、次期型「エルグランド」に似せたプレミアムテイストの「エルグランド“ミニ”」というキャラクターも良いかもしれません。
日産ならではの魅力を活かしたデザインは、好評を得るのではないでしょうか。
パワートレインには、高速走行時の燃費性能に優れた最新の第3世代「e-POWER」(ハイブリッド)を搭載することで、走行性能と経済性の両立が期待できます。
2枚の大型ディスプレイを配した先進的なインテリアや、上質な素材を使用した内装によって、クラスを超えた高級感を演出するというのも、昨今の日産車らしい仕上がりになります。
もちろん、狭い場所でもスムーズに取り回せる小回り性能や、視界が広く運転しやすいコクピット設計、外観からは想像できないほど広々とした荷室スペース、荷物の出し入れがしやすいリアガラスハッチなど、使い勝手に配慮した設計も必要ですが、こうした工夫も日産はもともと得意とするところです。
両側スライドドアなどの基本を押さえたうえで「日産らしさ」を取り入れれば、競合モデルに匹敵する人気を得る可能性は十分にあるのではないでしょうか。
※ ※ ※
アメリカや中国市場と比べると、日本市場は小さいものです。しかし日本は日産にとってのホームマーケットでもあります。
足元の国内販売を盛り上げることは、日産という会社を支えてくれる「信頼の礎」になるはずです。
ぜひとも日本の顧客が求める3列シートのコンパクトミニバンを早急に開発して欲しいところ。
いや、筆者(自動車ジャーナリスト 吉川賢一)にいわれるまでもなく、日産のマーケティング部門がしっかり機能しているならば市場の盛り上がりを見逃すはずはなく、すでに社内での企画・開発が密かに進んでいるかもしれません。
日産が早々にキューブ3後継モデルを「サプライズ発表」してくれることを、大いに期待しておきましょう。(吉川 賢一)
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
ホントに乗り換え駅ですか!? 「遠すぎる乗り換え」に不満集まる 商店街連絡&長~い通路 これでも便利になったほう?
愛らしい見た目で機動力抜群!? “16歳以上なら免許不要”の人気 特定小型原動機付自転「ウォンキー」シリーズに新色が登場 街で目を惹くカッコいい車体とは
「乗るだけで職業病確定」「即刻使用禁止レベル」 ヤバすぎる“新型装甲車”問題 なのに大臣は「安全宣言」どう落とし前をつけるのか!? イギリス
葛飾区長が「失敗」宣言? 「青砥駅」の機能不全と空白30年──交通結節点が立石再開発に飲み込まれる日の現実味
トヨタ「新スポーツセダン」公開に反響多数! 足回り強化&230馬力超のパワトレ搭載に「欲しい」の声も!? 黒ボンネット×ルーフもイイ! 米国で登場した「カムリ GT-S」が話題に
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
アリアやZなど誰もが買えないような車に固執しすぎ