この記事をまとめると
■ボルボが最新のフラッグシップEVとしてES90を発表
ボルボ新フラッグシップ「EX90」「ES90」日本上陸! 令和のリトラに置き去り防止レーダーと安全技術もギミックも最先端!!
■2016年に発表されたコンセプトカー「コンセプト40.2」に似ている
■「コンセプト40.2」をデザインしたトーマス・インゲンラート氏は近年ボルボに復帰した
話題の最新モデルは10年前に誕生していた!?
7月8日に発表・発売された新型ES90は、ボルボのフラッグシップ・クロスオーバーとして堂々とした存在感と新しい世界観を示しています。では、同ブランドが細部まで美しさを追求したスカンジナビアデザインの見どころはどこにあるのか、あらためてチェックしてみたいと思います。
●10年前のデザイン改革
「セダンの洗練されたエレガンス、5ドアハッチバックスタイルの実用性、SUVの広々とした室内空間と高められた最低地上高を兼ね備えた」とボルボ自身が定義する新型ですが、筆者が初見で思い出したのは、2016年に発表された「コンセプト40.2」です。
当時、ボルボは2012年にリードデザイナーに就任したトーマス・インゲンラート氏の指揮により、大幅なデザイン改革を推進中でした。2017年、最新のSPAプラットフォームを導入したS90 や翌年登場のS60は、それまで若干低迷気味だった同ブランドのデザインテーマが再構築され、シャープさと曲面を融合したシンプルかつモダンな北欧的スタイルを実現したのです。
仮に90シリーズと捉えれば新型はこのS90の系列に当たりますが、ボリューム感のある曲面によりエレガントさを強く感じる同車に対し、エッジのきいたプレスラインをはじめとした新型の佇まいは、どちらかといえば「コンセプト40.2」を彷彿させるのです。
周知のとおり「コンセプト40.2」は、ボルボがBEVやHEVの別ブランドとして立ち上げたポールスターの第2弾として商品化されましたが、このコンセプトを生み出したトーマス氏も2017年に同ブランドのCEOに就任。入れに違いにボルボのデザイン統括を引き継いだのは、異業種からの移籍が話題となったジェレミー・オファー氏です。
●10年後の正当な進化
ところが、ボルボはポールスターの株を2024年に売却。これに伴ってBEVモデルはEXシリーズとしてボルボブランドに組み込まれました。そして今年2026年、ジェレミー氏はトーマス氏をボルボの最高デザイン責任者として呼び戻したのです。
この人事自体が、現行車種のデザインに直接反映されているとは思えませんが、筆者としてはこの「復帰」と、「コンセプト40.2」のイメージを継承したES90の登場は、偶然とは思えないのです。とりわけ、新型で打ち出した「フラッシュサーフェスデザイン」による繊細かつ硬質な面一感と、さらにシャープさを増したプレスラインの組み合わせによる静的な立体感は、「コンセプト40.2」の継承にふさわしい進化です。
今回、SUVであるEX90と同時にこのES90は発表されましたが、同車もまたエッジをきかせたクリーンな面で構成され、比較的オーソドックスだったXC90や60から着実に進化しています。
こうして、10年をかけて明快に進化したボルボスタイルが生まれたワケですが、デザイン開発体制が再整備されたいま、期待するのは、もちろん数年後に提示されるであろう真の次世代デザイン・フィロソフィといえそうです。
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