599psの高性能ワゴン
独アウディが、新型ワゴン・モデルの「アウディRS6アバント」を発表した。今年日本でも発売されたA6アバントのハイパフォーマンス仕様ということになる。
勢いを失っていたワゴン市場であるが、フランスのプジョー508 SW、海外で発売されている新型カローラ・ツーリングなど、スタイリングの評価が高いモデルが増えてきている。
4代目となる新型アウディRS6アバントは、V8ツインターボ・エンジンとマイルドハイブリッドというパッケージを採用。最高出力599ps、0-100km/h加速3.6秒を実現する高性能ワゴンだ。
パフォーマンスは気になるが、ここで注目したいのは、完成度の高いその姿。ボディワークのほとんどは専用設計だという。
新型が公開されたのは、10日に開幕したフランクフルト・モーターショー。その会場で、外観のデザインを担当したフランチェスコ・ダモーレにインタビューすることができたので、スタイリングについて聞いてみよう。
DTMマシンのように
――新型をデザインするのは、チャレンジングな体験でしたか?
「従来型RS6アバントは、わたし達にとってのヒーローです。いかにして、それを乗り越えていくか検討しました」
「ベースとなるアウディA6から、たくさんの変更を加えましたよ。まさにダース・ベイダーなのです。アウトバーン・キラーと呼ぶべきですね」
ーー新型のデザインは、何から影響を受けましたか?
「RS6の歴史を振り返り、新型はクリアで、クリーンにしようと決めました。アウディのデザインは、精密さを表現しながら、実はシンプルなのです」
「レース志向のモデルを作るメーカーは、何を削いで、何を追加したかという話題に陥りがちです。わたし達が行ったのは、見る角度によってドイツのツーリングカー選手権のマシンに見えるようにした、それだけです」
パワードームに頼らず
ーー自分で気に入っているポイントは?
「ボンネットのデザインが、際立っているところですね。パワードーム(パワーを誇示する膨らんだデザインのボンネット)にはしませんでした。専用のボンネットを作るとコストが掛かってしまいますから」
「誰もが納得できるものにしてみせました。やるだけの価値はありましたよ」
スタイリングで選びたくなるモデルが登場し、勢いづく感のあるワゴン市場。アウディRS6アバントは欧州で2020年前半に発売される見込みだ。
なお、現時点で日本導入に関する情報は入っていない。
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