メルセデスのチーム代表であるトト・ウォルフは、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われた2021年F1第17戦アメリカGPで、勝利を収めたライバルのレッドブルが採った大胆で“非常にアグレッシブ”な戦略を称賛した。
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は土曜日の予選でポールポジションを獲得したが、レースでは1コーナーへの進入時にルイス・ハミルトン(メルセデス)に追い抜かれた。しかしながらレッドブルは、11周目と早い段階でフェルスタッペンをピットストップさせてハミルトンをアンダーカットし、首位を奪還して形勢を逆転させた。
ハミルトン、勝利にあと一歩届かず「速さが足りなかった。解明していない問題がある」とメルセデス/F1第17戦
「彼らは最初のストップを非常にアグレッシブに行った。あれは大胆だった」とウォルフはレース終了後に『Sky Sports F1』に語った。「我々も今年初めのバーレーンで同じことをして優勝した」
「我々はアンダーカットについて議論していたが、10周目や11周目に行うというのは大変早い。(第1スティントでは)ミディアムタイヤで遅すぎたので、ハードタイヤが保つとは考えていなかった」
「2位というのは、個人的には予想よりもよかった。我々は金曜日に良いスタートを切った。その後少し調子が外れたが、レースで盛り返した。ミディアムタイヤではマシンが十分な速さを出せなかっただけだ。結局のところ、常にダウンフォースとドラッグの間の微妙なバランスということになる」
フェルスタッペンは29周目に再度ピットストップを行ったが、これはハミルトンの2度目のピットストップより8周早かった。最終スティントではハミルトンがより新しいタイヤで速いペースを出していたものの、フェルスタッペンは首位の座を守るためにそのタイヤセットで十分長く持ちこたえることができた。
「我々より長く走るというオフセット戦略は、最後に彼らを捉えるのに十分だと考えていた。だが前のマシンに触れる距離に入ると、動きを取るのが非常に難しかった」
ウォルフは、レッドブルのマシンから流れる乱気流によって、ハミルトンはDRS圏内に入ることができなかったと説明した。ハミルトンはフェルスタッペンのリードに切り込んでいくことはできたが、最終的にフィニッシュラインの前までにフェルスタッペンを抜くことはできなかった。
「他のマシンに近づく瞬間というのは難しいものだ。最後には我々は勝利の香りを嗅ぎつけたと思った。だが十分ではなかった」
「我々は最後には彼らを捉えるのに十分だと思っていたかもしれないが、それでも彼らは今日の勝利にふさわしい。結局のところ、我々は近くにいたが、十分に近づいていなかったのだ」
「興味深い戦略ゲームと素晴らしいレースだった」とウォルフは述べたが、オースティンでの敗北は、ハミルトンの8度目のF1世界タイトル獲得の望みに大きな打撃となることを認めた。ハミルトンはフェルスタッペンに12ポイント差をつけられたのだ。
結果についてハミルトンはどのような話をしたかと尋ねられたウォルフは、次のように答えた。
「(まだ)我々は話をしていない。我々はふたりとも話をしなければならない。30分ほどかかるだろう」
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