オートサロン常連のトヨタディーラー「宮城トヨタグループ(通称MTG)」が、今年はランクル250を持ってきた。それも会場内で唯一の最廉価GXグレードというから驚きだ。適合パーツの少ないGXグレードで、MTGはどのようにランクル250をカスタマイズしたのか。結果として北米仕様のランクル250に似ちゃったらしいが、一体どういうこと?
文/写真:佐々木 亘
なんか似てない?? [ランクル250GX]の玄人好みカスタムが最高にイケてた
【画像ギャラリー】ナローボディが最高にキマってる!! ランクルのあるべき姿ってこうじゃね??(14枚)
■パーツが無いことを楽しむナローボディのランクル250
ランクルの本質をもう一度考えてみようではないか
近年登場したランクルは、300も250も豪華なクルマになりすぎている。そもそもランクルの本質はヘビーデューティーではないのだろうか。ランクルとは、70系のように必要最低限の快適装備で、過酷な砂漠地帯などを安全に行って帰ってくるための乗り物である。
そういった点では現行のランクル250において、最もランドクルーザーらしいのはベースグレードのGXと言えるだろう。ここにランクルライダーが選ぶ、最低限の充実装備を付け加えたのが、MTG版ランクル250だ。
そもそもGXグレードは、上級のZX・VXよりボディ全幅が狭い。その差左右合わせて40mm、片側20mmもナローボディだ。純正装着されているホイールのオフセットも、ZX・VXとGXでは異なる。GXのボディにZX適合のホイールを付けると、タイヤ・ホイールがはみ出してしまうのだ。
そのため今回のカスタマイズではホイールは純正のまま、黒く塗装することを選んだ。パーツが無いことを楽しむカスタマイズは、既に始まっている。
ヘッドライトはGXに用意されていない丸目タイプを装着。そのため、ぱっと見はVXグレードに見えてしまう。また、サイドミラーカバーはボディカラーブラックのモノに変えてきた。他グレードや他のボディカラーから、パーツを拝借しているのだ。このあたりもパーツの無いカスタムの楽しみ方だろう。
アンダーガードやサイドステップは、必要最低限のカスタマイズ。シートにはレカロを採用しているが、これも上級グレードではパワーシートを採用する中で、GXだけはマニュアルシートである点を、利点としてみた結果としてのカスタマイズ。レカロシートの導入は、GXだからできるカスタマイズとも言えるだろう。
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■アレとアレを黒くするとあっという間にランドクルーザー1958の完成
バンパーを塗って、テールゲートを塗って、気づいたら北米仕様!?
このMTGオリジナルのランクル250GXは、ランクル通が見ると実によく似ているモデルがある。それが北米トヨタにあるランドクルーザー1958だ。
カスタマイズの1つとしてMTGランクル250では、ヘッドライト下にあるバンパー部品をバンパー同色の黒にしている(本来はボディ同色)。またテールゲートの中央部分も黒く塗装した。
全体の統一感と、白いボディカラーとの対比でブラックアウトを進めていったのだが、この塗装が結果として北米ランクルの1958エディションに激似という状況に、偶然なってしまったというのだ。
それほど宮城トヨタグループのランクルカスタマイズチームは、昔からのランクルに精通しているということか。
現車を見ると、変わっているということを感じさせないくらい、自然なカスタマイズに仕上がっていることが分かる。パーツが無くてもベースグレードでも、ここまでカスタマイズを楽しめるということが、お分かりいただけるだろう。
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■ベースグレードでいろいろ遊ぶのがカスタマイズじゃないか?
カスタマイズとは何なのか。多くお金をかけて派手なものを作ればいいという訳ではないだろう?
自分好みに、自分色にクルマを染めていくことがカスタマイズの醍醐味だ。自分にとっての最低限度の必要なパーツを選び出し、少しずつ付けていくということが、カスタマイズをしている中での最大の楽しみとも言える。
昨今のクルマは色々付きすぎている感が強い。あれもこれも快適装備が付いていて、車両本体金額もドンドンと上昇しているのだ。もはや筆者も含めた一般庶民に、カスタマイズに割くお金の余裕は無い。
今、量販グレードや最上級グレードでカスタマイズを楽しむというのは、一部のお金持ちの贅沢な遊びになってしまっていると思う。
そこへ来て、MTGのようなベースグレードを使ったカスタマイズの提案は、幅広いユーザーのココロをしっかりと掴んで離さないだろう。手が届くカスタマイズで、リアリティがあるからこそ、真剣に提案を聞く事ができるのだ。
ド派手な全部付けカスタムを見て楽しむオートサロンももちろん良い。ただ、現実的かつ手が届く範囲内で、カスタマイズの楽しさをより多くの人に伝えるのもオートサロンに必要な役割ではなかろうか。
オートサロン常連である宮城トヨタグループの手がけたランクル250は、未来のオートサロンへの大きな提案のようにも見えてきた。このクルマは、私たちが忘れかけていたカスタマイズの本質を持っているのかもしれない。
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みんなのコメント
艶ありとなしがゴチャゴチャしてるので、ミラーとかを全部艶消しブラックにしてしまう方が好みかな
シートも黒とグレーくらいがまとまるのでは