現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日野・三菱ふそう経営統合で会見 ブランドは維持 トヨタの議決権は小型トラックの独禁法対応

ここから本文です

日野・三菱ふそう経営統合で会見 ブランドは維持 トヨタの議決権は小型トラックの独禁法対応

掲載 15
日野・三菱ふそう経営統合で会見 ブランドは維持 トヨタの議決権は小型トラックの独禁法対応

日野自動車と三菱ふそうトラック・バスは6月10日夜、経営統合の最終合意を締結したことを受けて、親会社のトヨタ自動車とダイムラートラックとともに都内で記者会見を開いた。統合会社のCEO(最高経営責任者)に就く予定の三菱ふそうのカール・デッペン社長CEOは、基本合意から丸2年が経過しての再スタートに「時間がかかったが、正しい方向に向かうことが重要だ」と意義を語った。2社は次世代技術の開発や生産、調達などで相乗効果の創出を狙う。公正取引委員会などから認可を得て、今年後半にも詳細な戦略を改めて説明する方針だ。

日野と三菱ふそうは、2023年5月に経営統合に基本合意したものの、日野の認証不正問題に伴う民事訴訟や米国当局の調査などがあり、24年2月末に無期限延期を発表していた。三菱ふそうのデッペン社長は「変化する市場に対応するため、2~3年ではなく15~20年の観点で備えないといけない。日野は厳しい状況だったが、多大な作業で解決にあたり、私達の道が開けた」と語った。

日野と三菱ふそう、経営統合で最終合意 新会社を来年4月上場 議決権はトヨタ19.9%、ダイムラートラック26.7%

2社は統合延期の公表後も水面下で部門ごとの協議を続けていたという。トヨタの佐藤恒治社長は「いたずらに(時間が)過ぎたのではなく、互いに主張し、相違点がどこにあるかを出しきって今日を迎えた。このあとのプロセスは円滑に進むと思っている」と期待を示した。

具体的な商品戦略などは明かさなかったものの、日野と三菱ふそうのブランドは残し、販売会社も当面は維持する。日野の小木曽聡社長は「販売では時として競争しながら、顧客に貢献していくことがメーカーとして強くなる基本だ。長いスパンでは色々あるかもしれないが、各ブランドを大切する姿勢に変わりない」と話した。

日野と三菱ふそうの親会社となる統合会社は、トヨタとダイムラーがそれぞれ株式の25%を保有するが、議決権ベースではトヨタが19.9%、ダイムラーが26.7%となる予定だ。これについて佐藤社長は、トヨタが小型トラックの国内シェアで27%を有していることから、「小型トラックの適正な競争環境を守るため」と説明した。

トヨタとダイムラーも燃料電池トラック(FCトラック)など、大型車の脱炭素化に向けて組む方針。佐藤社長は「両社の技術力を融合し、水素モビリティの社会実装と普及をいかに加速できるか、踏み込んだ連携のあり方も含めて可能性を追求している」と話した。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

日野×三菱ふそう統合の裏に「トヨタの損切り」? 弱者連合か、それとも再生の機会か――国内市場の明暗を読み解く
日野×三菱ふそう統合の裏に「トヨタの損切り」? 弱者連合か、それとも再生の機会か――国内市場の明暗を読み解く
Merkmal
日本製鉄、USスチールの買収完了 2兆円で完全子会社化 米国政府に黄金株1株を発行
日本製鉄、USスチールの買収完了 2兆円で完全子会社化 米国政府に黄金株1株を発行
日刊自動車新聞
マレリの再建、スポンサー候補のSVPなど外資連合が初コメント「財務再構築を強く支持する」
マレリの再建、スポンサー候補のSVPなど外資連合が初コメント「財務再構築を強く支持する」
日刊自動車新聞
ホンダ株主総会で三部社長「完全否定ではない」日産との経営統合に“未練”[新聞ウォッチ]
ホンダ株主総会で三部社長「完全否定ではない」日産との経営統合に“未練”[新聞ウォッチ]
レスポンス
仏ルノー・デメオCEOが退任、異業種の高級ブランドトップに “華麗なる転身”[新聞ウォッチ]
仏ルノー・デメオCEOが退任、異業種の高級ブランドトップに “華麗なる転身”[新聞ウォッチ]
レスポンス
ヤマハ発動機、2027年末にレーシングカート事業から撤退
ヤマハ発動機、2027年末にレーシングカート事業から撤退
日刊自動車新聞
マツダ、国内販売を立て直し 年販20万台へ10都市を「重点市場」に位置づけ
マツダ、国内販売を立て直し 年販20万台へ10都市を「重点市場」に位置づけ
日刊自動車新聞
日本製鉄のUSスチール買収承認、トランプ政権「黄金株」で拒否権、工場閉鎖など介入も[新聞ウォッチ]
日本製鉄のUSスチール買収承認、トランプ政権「黄金株」で拒否権、工場閉鎖など介入も[新聞ウォッチ]
レスポンス
三菱自動車、米輸出の『アウトランダー』など販売価格を値上げへ[新聞ウォッチ]
三菱自動車、米輸出の『アウトランダー』など販売価格を値上げへ[新聞ウォッチ]
レスポンス
ルノー、ルカ・デメオCEOが7月15日付で退任 グッチなど高級アパレルのケリングCEOに
ルノー、ルカ・デメオCEOが7月15日付で退任 グッチなど高級アパレルのケリングCEOに
日刊自動車新聞
岡崎五朗のクルマでいきたい Vol.191 日本企業よ、したたかであれ
岡崎五朗のクルマでいきたい Vol.191 日本企業よ、したたかであれ
ahead
独裁者VSサラリーマン社長――自動車会社に「民主主義」は必要か? トヨタと日産の「決定速度」が分けた明暗、海外Z世代52%が「強リーダー」を望む時代とは
独裁者VSサラリーマン社長――自動車会社に「民主主義」は必要か? トヨタと日産の「決定速度」が分けた明暗、海外Z世代52%が「強リーダー」を望む時代とは
Merkmal
「ランエボは復活しますか?」三菱自動車株主総会で今年も質疑応答、加藤社長「現時点で発売計画はありません……が」と回答
「ランエボは復活しますか?」三菱自動車株主総会で今年も質疑応答、加藤社長「現時点で発売計画はありません……が」と回答
ベストカーWeb
【累計販売台数70万台】大量生産型EVのパイオニアがプライドをかけて挑む!日産リーフが満を持して7年ぶりのフルチェン
【累計販売台数70万台】大量生産型EVのパイオニアがプライドをかけて挑む!日産リーフが満を持して7年ぶりのフルチェン
AUTOCAR JAPAN
ニデック株主総会、今年も健在「永守節」 牧野フライスのTOB撤回「10秒で決めた」
ニデック株主総会、今年も健在「永守節」 牧野フライスのTOB撤回「10秒で決めた」
日刊自動車新聞
欧州が「日本の軽自動車」にひれ伏す日! 1.5万ユーロ以下が絶滅寸前、市場を壊した“制度疲労”の正体とは
欧州が「日本の軽自動車」にひれ伏す日! 1.5万ユーロ以下が絶滅寸前、市場を壊した“制度疲労”の正体とは
Merkmal
日産、新型リーフ発表 航続距離は600km超 日本は年内の発売予定
日産、新型リーフ発表 航続距離は600km超 日本は年内の発売予定
日刊自動車新聞
ダイハツ、「グランマックスカーゴ」を法規対応で一部仕様変更 価格は平均4%値上げ
ダイハツ、「グランマックスカーゴ」を法規対応で一部仕様変更 価格は平均4%値上げ
日刊自動車新聞

みんなのコメント

15件
  • 唯野ニート
    日野と三菱ふそうが統合すると
    いすゞと日野の合弁会社J-BUSは解散だな。
  • vqk********
    とりあえずフソーは故障をなんとかして。
    故障多いわ。部品あらへんわ。注文しても入ってくるの時間かかるし。
    統合で日野の中身もフソーエンジンとかやめてや。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村