■キャリアの絶頂期に突如引退した天才デザイナーの素顔
公の場に一切登場せず、撮影や対面インタビューにも応じないことで知られる謎の天才デザイナー“マルタン・マルジェラ”が、ついに沈黙を破ります。突然の引退から10年以上が経った今でも大きな影響力をもつ、型破りでエレガントなデザイナーの真の姿に迫るドキュメンタリー映画が、その名もズバリ『マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”』です。
ファッションに強い興味を持っていなければ、マルタン・マルジェラのことをよく知っているという人はそう多くはないでしょう。しかし彼の作品には、ごく一部の裕福な人々や業界内の形式張った評価だけでなく、日常的に洋服を楽しんで着たい人々の憧れのブランドとして、その価値を高めてきた側面があります。それは同時に、ファッション業界の常識を打ち壊すほどの才能と飽くなき挑戦あってこその賜物と言えます。
1989年にパリコレデビューしたマルジェラは、やはり世代的に川久保玲のコム・デ・ギャルソンに影響を受けています。日本での人気も高く、特に先割れソックスのような「足袋ブーツ」はブランドの代名詞的アイテム。また「5ZIPライダース/ハの字ジャケット」などと称されるシングルライダースジャケットは名作との誉れも高く、なかなかのお値段ながら90年代から現在まで毎シーズン新モデルがリリースされる定番の人気アイテムとなっています。高級素材と丁寧な仕事による着心地の良さゆえ、ガシガシ愛用しているというリアルバイカーもいるとかいないとか。
常に時代の美的価値に挑戦し服の概念を解体し続けたマルジェラですが、キャリアを通して一切公の場に姿を現さず、あらゆる取材や撮影を断り続けて匿名性を貫いたことでも有名です。そんな彼の信頼を勝ち取ったのは、マルジェラの同級生でもあるデザイナーのドリス・ヴァン・ノッテンのドキュメンタリーも手がけたライナー・ホルツェマー監督。素顔は一切映さず、過去のドローイングや膨大なメモ、初めて自分で作った服、さらに祖母の影響や駆け出し時代のエピソードなど、貴重な発言/映像の数々を観ることができます。
マルジェラは絶頂期の2008年、51歳にしてスパッと業界からの引退を表明しました。なぜ“マルタン・マルジェラ”はファッションの枠を超え、いまだに評価され続けるのか? 彼の創造性と仕事術、その全貌が明かされる『マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”』は2021年9月17日(金)より渋谷ホワイトシネクイント、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開です。
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