ラリー参戦を前提にした本格派ワイドトレッドキット
トヨタ・日産・ホンダ・スバルといった4つの自動車メーカー直系のチューニングメーカーのことをワークスチューンと呼び、「TRD」、「無限」、「NISMO」、「STI」とお馴染みのブランドがあります。これらのメーカーが、自動車メーカーのオプションパーツカタログの枠を越えたアイテムや手法を凝らしたデモカーの試乗会がモビリティリゾートもてぎ南コースで行なわれました。今回はTRDがXCRスプリントカップ北海道に参戦したハイラックスとサスとデフを変更したハイエースを試乗しました。その印象をお伝えします。
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踏ん張り感が増してダンパーはしなやかにストローク
2022年より北海道でスタートした「XCRスプリントカップ北海道」が、注目と人気を集めている。これはクロスカントリーラリー車両や、SUV車両を対象にしたラリーシリーズだ。
今回紹介するハイラックス・スーパーワイドトレッド・キットは、このラリーにエントリーするトヨタ「ハイラックス」に採用するアイテム。TRDが海外で販売中の部品を使用して国内車両向けにキット化して2026年発から販売予定となっている。
その内容は、前後オーバーフェンダー、KING製前後ショックアブソーバー+スプリング、リアスペーサーなど多岐にわたる。とくに注目なのがフロントで、ドライブシャフトとサスペンションアーム、タイロッドエンドまで変更しているところ。サスはノーマルのままワイドトレッドスペーサーでトレッドを広げたクルマとは明らかに作り込みが異なる。
足まわりのセッティングは完全にラリー仕様。ダンパーは0.6m/s内外の速いピストンスピードの領域でもスムースにタイヤが動くほどしなやかな味付け。ハンドリングコースだとブレーキング時のノーズダイブ、旋回時のロールの過渡領域、加速時のリアサスの沈み込みなど、長いサスペンションストロークを使って、全体にゆったりした動きだ。これこそラフロードをアクセル全開で走るのに適した、まさにラリーシーンに見られる走りを想定したセッティングだ。さらにワイドトレッド化によって、明らかにハイラックスが踏ん張り、安定感が増しているのが感じられる。
競技参戦では、もちろん頼もしいパーツ群だが、それだけでなく、ハイラックスのアップグレード&リフレッシュプランとして注目のアイテムだ。
背の高いハイエースで不安なくコーナリングできる
ハイエースは、TRDの目利きエンジニアがモータースポーツで実績のあるメーカーの商品を使い、お仕事車両の走りと機能をアップグレードしている。なかでも興味深いのは、サスペンションキットとロック機構付きデファレンシャル。
サスペンションは、ハイラックスにも採用されていたKING製サスキット。こちらはいま北米で、タフなSUV用サスペンションとして人気と定評があるメーカーで、モノチューブダンパーで大径ピストンを採用しているのが特徴だ。フル積載時の操縦性、あるいはハイエースをオフロード仕様にモディファイしたときのサスペンションとしても性能を発揮する。味付けは大径ピストンのダンパー独特のしんなりした乗り味で、強力な入力があってもスムースに受け止めてくれそうだ。
ハイエースでここ走っていいの? とちょっとだけ不安を覚えながらハンドリングコースに持ち込んでみたが、減衰力がしっかり効いて、ロールスピードがゆっくりしており、不安定な姿勢にならないのだ。バネとの組み合わせもあってか、シャープさはないが、ハイラックスで感じられるオフロードでの走破性の良さがハイエースにも感じられ、ハイエースのオフロード仕様もあり、と感じたほど。
もうひとつ、ハイエースに装着されていたユニークなアイテムが“カイザーロッカー”というロック機能付きデファレンシャル。通常のドライブでは作動制限(LSD効果)はなく、タイヤが空転したときのみ接地しているタイヤに100%の駆動力が伝わるというもの。泥濘地を含むラフロードやオフロードで走破性の高さを発揮する。もちろん足元の悪い工事現場などでも十分に効果を感じることができる。
この2点は、いま流行のハイエースベースのカスタム車には注目のアイテムだ。
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みんなのコメント
1.荷物や人をイッパイ積んで仕事する車
2.後ろの席を外して布団を敷き忍者車中泊車にする