静寂と威厳を極めたフラッグシップSUVの到達点
メルセデス・ベンツは2026年7月21日、最高峰のラグジュアリーSUVである新型「メルセデス・マイバッハGLS」を発表した。2019年の初代デビュー以来の進化となる本作は、内外装の意匠をより洗練させ、最新のデジタル体験や高度な都市部向け運転支援システムを導入している。本年3月末に発表されたメルセデス・ベンツ版の新型GLSをベースとしながらも、マイバッハならではの専用装備や極上の静粛性が与えられ、別次元のパーソナル空間へと昇華された最新モデルの詳細をお届けする。
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夜の街で真価を発揮する。マイバッハ専用意匠と光のシグネチャー
新型マイバッハGLSのエクステリアは、ベースのメルセデス・ベンツ版GLSと明確に一線を画す威厳に満ちている。最たる特徴は、輪郭が発光するマイバッハ専用フロントグリルだ。今回初めてグリル内の「MAYBACH」の文字も発光仕様となり、一部市場ではボンネット上のスリーポインテッドスターも発光式となる。デジタルライトヘッドランプにはローズゴールドのアクセントがあしらわれ、華やかで力強いマスクを形成する。
リアはテールライトを繋ぐパネルがワイド感を強調し、クローム枠の立体的なスターモチーフがアイデンティティを主張する。足元には、走行中も常に垂直を保つフローティングセンターキャップを備えた23インチ鍛造ホイールが用意されている。ドアを開けると1秒未満で展開される電動ランニングボードは、夜間にLEDがステップを照らし、地面にエンブレムを投影して乗る者を優雅に迎え入れる。
後席はまさにファーストクラス。徹底的に磨き上げられた静寂のキャビン
室内は乗る者の感覚を包み込むプライベート空間として徹底的に磨き上げられている。ダッシュボードのMBUXスーパースクリーンには、マイバッハ専用となるローズゴールドのメーターグラフィックが採用され、ジュエリーのような輝きを放つ。その両脇には、自由に動くゴンドラ型の構造を用いた新デザインのイルミネーテッドエアベントが配置されている。
フロントシートには新開発のバイブレーションマッサージ機能が追加され、後席のエグゼクティブシートには、GLS初となるふくらはぎまで拡張されたマッサージ機能が導入された。内装材には新たにビーチブラウンとマキアートベージュを組み合わせた専用ナッパレザーを設定した。後席中央の冷蔵コンパートメントを隠すウッドトリムとともに、ラウンジのような高級感を演出する。合計15スピーカーを備えるドルビーアトモス対応ブルメスター3Dサラウンドサウンドシステムも搭載している。
V8ツインターボと至高の足回りが生む、外界から隔絶された絶対的静粛性
パワートレインは、最高出力450kW(612ps)、最大トルク850Nmを発揮する4.0L V型8気筒ツインターボエンジンを搭載している。これに17kW(23ps)をアシストする第2世代の48Vマイルドハイブリッドシステム(ISG)が組み合わされ、12気筒に匹敵する滑らかなパワー伝達を実現している。足回りには路面状況を先読みするAIRMATICエアサスペンションを標準装備し、オプションのE-ACTIVE BODY CONTROLではカーブモードで車体を最大3度内側に傾けて乗員の横Gを軽減する。
メルセデス・ベンツ版GLSとの決定的な違いは、最高級の乗り心地に特化した専用の「MAYBACH」ドライビングプログラムが用意されている点だ。さらにエンジンルームや車体空洞部に防音材を徹底的に追加し、燃焼音や風切り音を極限まで遮断することで、外界の喧騒から切り離された絶対的な静寂を保っている。
対話型AIがエスコート。高度な運転支援が叶える完全なるストレスフリー
MB.OSを基盤とするデジタル環境も極められている。生成AIを活用したMBUXバーチャルアシスタントは文脈を理解した自然な対話が可能であり、画面上ではローズゴールドの星型アバターとして表示されユーザーに寄り添う。後席には11.6インチのフルHDディスプレイが2基備わり、内蔵カメラで移動中のビデオ通話も可能となっている。
運転支援では、新たにSAEレベル2相当の都市部向けシステム「MB.DRIVE ASSIST PRO」が導入された。複雑な市街地でもステアリングに軽く手を添えるだけで、駐車場から目的地までをシステムがサポートする。駐車支援も白線のないスペースの認識や斜め駐車に対応している。
全長5219mm×全幅2030mm×全高1838mm、ホイールベース3135mm、車両重量2810kgという堂々たる体躯を持ちながら、最新テクノロジーによって乗員に一切のストレスを感じさせないのが、新型メルセデス・マイバッハGLSの真髄である。
【ル・ボラン編集部より】 マイバッハGLSの真骨頂は、2.8トン級の巨躯とV8ツインターボの獰猛さを備えながら、それを微塵も感じさせない「静寂と洗練」にある。物理的な重さは、専用の足回りと徹底した遮音によって見事に裏切られ、圧倒的な質量と無重力のごとき快適性が極めて高い次元で共存する。外界の喧騒と切り離された空間での移動は、もはや特権的な体験だ。過剰とも思える意匠も、この非日常的な静粛性の中ではブランドの必然として調和している。
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