8月6日、2023年MotoGP第9戦イギリスGP MotoGPクラスの決勝がイギリスのシルバーストーン・サーキットで行われ、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPのフランコ・モルビデリは14位、ファビオ・クアルタラロは15位となった。
モルビデリは後半、タイヤの消耗により大きく後退。終盤でマシン交換を行うも、成果を得ることはできなかった。クアルタラロは終盤でルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)と接触し、作戦外のマシン交換を強いられてポジションを下げた。ふたりはこうした難しい状況のなかでも14位と15位でゴールし、ともにポイントを獲得している。
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モルビデリはスタートでひとつ下げた後、すぐさま取り返して11位でオープニングラップを終了。続いて10位に上がり、マリーニ、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)、ヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)に追いついて6番手争いに加わった。
後方から迫ったミゲール・オリベイラ(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)に先行を許したものの、前方でアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)がマシントラブルにより、マルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)が転倒して、それぞれ戦列を離れたため、モルビデリは8番手まで浮上した。
しかし好調は長くは続かなかった。レース後半に入るとタイヤが徐々に劣化し、思うようにペースが上がらなくなる。この間にホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)に抜かれ、さらにわずか2~3ラップのうちに大きくポジションを落とした。残り5ラップで雨が降り出したため、すでに失うものがない状態になっていたモルビデリはマシン交換に賭けたが、成果は得られなかった。最終ラップではチームメイトと競り合って14位でゴール。トップからは1分28秒913秒、離された。
クアルタラロは午前中のウォームアップ・セッションのなかで、ウエット・コンディションをスリックタイヤで走る練習を行い、手応えをつかんでいた。自信を持って臨んだ決勝では、グリッド22位からジャンプアップ。2ラップ目の途中で早くも14位まで挽回し、その後、ジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)がコースアウト、アレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)がマシントラブル、ベゼッキが転倒で離脱したため11番手まで浮上した。
8ラップ目にはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)をとらえて10位。さらにエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)に仕掛けようとしていたが、マルティンが間に入る格好となったためアタックを一時、中断した。
ここで雨粒が落ち始め、このチャンスを最大限に活かそうとマルティンについて前方グループを追っていく。作戦は実り、果敢に攻めてバスティアニーニをとらえると、さらにモルビデリもパス。その後、マリーニと数ラップにわたりバトルを展開していたが、18ラップ目の第2セクターで接触して順位を下げることとなってしまう。
接触の際にフロントカウルが外れたため、ピットに戻ってマシンを交換。15位でコースに復帰し、モルビデリをパスして14位でチェッカーを受けた。トップから1分29秒075離される厳しい結果となったが、今回、試した新しいエアロパーツに手応えを感じることができた。
この結果、クアルタラロは合計65ポイントでランキング11位。モルビデリは合計59ポイントでランキング12位となっている。モンスターエナジー・ヤマハMotoGPは合計124ポイントでチーム・ランキング6位、ヤマハは合計84ポイントでコンストラクターズ・ランキング5位をそれぞれ維持している。
■ファビオ・クアルタラロ (決勝:15位)
「あまりよくわかっていないマシンでスタートした。でも、新しいものをテストできたことは良かったと思っている。良い情報が得られたので、チームにとっても興味深い結果になったと思う。グリッド最後尾から7位まで挽回できたことは良い経験になったし、そのことは評価できると思う。新型フェアリングで周回を重ねたこと、そしてその効果を確認できたことも良かった。でも依然としてオーバーテイクは簡単ではない。オーバーテイクを試みたが、あのような限界の状態にいるときには接触も起こりえる。ルカ(マリーニ)と接触してフロントカウルが外れてしまった」
「今日はF1ドライバーのランド・ノリスに会うことができた。日程がまったく違っているので彼らがここを訪れる機会はあまりない。彼とは良い友達なので、会えてうれしかった。私もいつか、また別のF1レースに行ってみたい。いつになるかはわからないけど、少なくともトライするよ」
■フランコ・モルビデリ(決勝:14位)
「マシン交換は適切な判断ではなかった。でも雨が見えたし、すでにフロントタイヤを使い切って3~4ラップにわたって苦戦していた。もう、どうすることもできない状態だったので、雨を期待し、タイヤ交換を行ったが報われなかった。レース前半はとても順調だった。ライバルたちと直接、比較するには彼らについていくことが重要で、このことは将来のためにも良い情報になるだろう」
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