現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【EVモードでどれだけ走れるか】トヨタ・カローラ(5) 静かな楽しみ 長期テスト

ここから本文です

【EVモードでどれだけ走れるか】トヨタ・カローラ(5) 静かな楽しみ 長期テスト

掲載 更新
【EVモードでどれだけ走れるか】トヨタ・カローラ(5) 静かな楽しみ 長期テスト

積算8165km 汚れやすいバックカメラ

text:James Attwood(ジェームス・アトウッド)

【画像】カローラ(カローラ・スポーツ) 全50枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


冬の天気はあまりハイブリッドのカローラと相性が良くない。寒い朝の出発時は、静かな電気モーターでの発進ではなく、ガソリンエンジンのサウンドを聞くことが日常的。

バックカメラは、少し汚れがついただけで、ほとんど何も見えなくなってしまうこともある。そんな映像に参って、洗車機にクルマを入れた。きれいなクルマは良いものだ。

積算8690km 週末の都市部移動

1月の英国編集部は、1年で最も仕事が退屈な時期。クリスマス明けでお金もないから、長く感じてしまう。そんな1月を早く終わらせるには、自分で楽しみを見つけるのが良い。

幸いにしてトヨタ・カローラ(カローラ・スポーツ)は、今まで乗ってきたクルマの中で最もお金のかからない、中毒性のある楽しみを提供してくれる。EVモードでのドライブだ。

バッテリーに充分な充電量が残っていれば、2.0Lのガソリンエンジンを休止してくれる。バッテリーの充電は、減速時やブレーキング時に行われる。もしアクセルペダルを充分に優しく扱えば、108psの電気モーターだけでの走りが楽しめる。

このアクセルペダルの扱いに慣れてきた筆者。週末に、スピードメーター横に表示される緑色のEVアイコンをどれだけ長い間点灯させ、レブカウンターの0rpmを保てるのか、挑戦してみた。クリスマス明けの気休め、というより、経済的な喜びの方が大きいけれど。

ロンドンに溢れるプリウスやカローラ

わたしが達成できたEVモードでの最高速度は、41km/h。別に渋滞していたわけではない。また地元の繁華街を、排気ガスをまったく出さずに走行することもできた。

週末、渋滞の激しい交通条件での平均燃費は16.5km/Lだった。筆者が以前、マツダ3で同等の条件で走行した燃費より遥かに良い。圧縮点火技術を採用したマツダのスカイアクティブ-Xより、ハイブリッドの方に興味を持ってしまうほどの違いだと思う。

実際ロンドンの街を見渡せば、5台に1台はプリウスかカローラか、といった状況なのもうなずける。ハイブリッドへの評価はどうあれ、年間数百万人分の英国人の燃料費を節約していることになる。

走行時のすべてを、静寂なEV走行ではまかなえない。だが、エンジンが稼働していると時の差で、EVモードの静寂な移動が引き立って感じられる。

一方で寒い時は特に、長い信号待ちなどでエンジンが1700rpm程度の高い回転数でアイドリングを始めると、少しがっかりした気持ちになる。はっきりしないCVTのフィーリングも気になってしまう。

CVTは従来のATよりも賢くコンパクトではある。だが、柔らかな乗り心地と、リニアな加速とのマッチングが良いとは思えない。

ただし、エンジンに頼った走行時でも、充分なパンチ力が味わえるから、罪悪感は少し和らぐ。実用性と環境性能を重視したカローラでありながら、低回転域から豊かなトルクが得られる。運転にこだわりを持つドライバーの気持ちも、長めに惹きつけられるだろう。

長時間を過ごすのに心地いい空間

これは適度に重み付けされたステアリングホイールの操舵感にもある。低速域での操る自信が高まり、路面の剥がれた穴などを避けて走ることも容易。

かといって、完璧というわけでもない。インフォテインメント・システムが、操作しにくい点は以前にも触れてきた。タッチモニターがドライバーの方へ傾いているのは良いが、インターフェイス・デザインの見た目は良くないし、キーボードが使いにくく入力に時間がかかる。

それ意外は、カローラ・スポーツの車内は長時間を過ごすのに心地いい空間だ。窓の見切りは低く、ルーフも高め

フロントシートのサイドサポートも充分で、快適に座れる形状をしている。必要ならシートヒーターで温めてもくれる。

そんな週末、リアシートを畳んで荷物を積もうとしたが、問題が起きた。インターネットで購入したアームチェアが、荷室に入らなかった。もっとも、これはクルマのサイズより、わたしの判断力の方が問題ではあるのだけれど。

テストデータ

気に入っているトコロ

パワーの盛り上がり:一時的なEVモードでの走行は、混雑したまちなかでもやすらぎを与えてくれる。

気に入らないトコロ

インフォテインメント・システム:操作しにくいし、見にくい。このタッチモニターが厄介者になることがある。

テスト車について

モデル名:トヨタ・カローラ(カローラ・スポーツ)・エクセル2.0ハイブリッド(英国仕様)
新車価格:2万9075ポンド(386万円)
テスト車の価格:2万9870ポンド(397万円)

テストの記録

燃費:16.1km/L
故障:なし
出費:なし

こんな記事も読まれています

どうせ乗るなら、悪路に強くてカッコいい車がいい! アウトドアカーの代名詞的な三菱 デリカD:5がベースのキャンパー
どうせ乗るなら、悪路に強くてカッコいい車がいい! アウトドアカーの代名詞的な三菱 デリカD:5がベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
マツダのETC取り付け位置に唖然……色々あってフツーの場所なったけど戻した方がよくね??
マツダのETC取り付け位置に唖然……色々あってフツーの場所なったけど戻した方がよくね??
ベストカーWeb
なんで今でもこんなカッコいいの……サンルーフの開き方なんて痺れるぜ!!  やっぱ2代目ハリアーこそ至高!!  内装のデキ伊達じゃなかったのよ!
なんで今でもこんなカッコいいの……サンルーフの開き方なんて痺れるぜ!!  やっぱ2代目ハリアーこそ至高!!  内装のデキ伊達じゃなかったのよ!
ベストカーWeb
コンパクトなのに積載性ハンパなし!? [新型WR-V]はキャンプにもピッタリ! ホンダが提供する新たなライフスタイルとは?
コンパクトなのに積載性ハンパなし!? [新型WR-V]はキャンプにもピッタリ! ホンダが提供する新たなライフスタイルとは?
ベストカーWeb
2024年3月 中古車相場 値上り・値下りランキング ランクル70、高値傾向に
2024年3月 中古車相場 値上り・値下りランキング ランクル70、高値傾向に
グーネット
【2024年3月 中古車見積ランキング】プリウス(50系)がトップに返り咲き
【2024年3月 中古車見積ランキング】プリウス(50系)がトップに返り咲き
グーネット
GTワールドチャレンジ・アジアがセパンで開幕。8台参加の日本勢はDステーションが総合6位入賞
GTワールドチャレンジ・アジアがセパンで開幕。8台参加の日本勢はDステーションが総合6位入賞
AUTOSPORT web
キャンプにオススメ!野外での“トイレ事情”を解決する「キャンパートイレ」発売
キャンプにオススメ!野外での“トイレ事情”を解決する「キャンパートイレ」発売
グーネット
三菱 コンパクトSUV「ASX」改良モデル発表 “ダイナミックシールド”強調した新デザイン
三菱 コンパクトSUV「ASX」改良モデル発表 “ダイナミックシールド”強調した新デザイン
グーネット
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
「ランクル250販売前線」悲喜こもごも?? 意外に多い「辞退客」とは? ディーラーごとに対応は千差万別だった
ベストカーWeb
テスラ「モデル3」 最高速262キロ!専用デザインの新グレード「パフォーマンス」追加
テスラ「モデル3」 最高速262キロ!専用デザインの新グレード「パフォーマンス」追加
グーネット
ヒョンデ、高性能EV「IONIC 5 N」の国内仕様車の概要を発表 4月25日から期間限定モデル「First Edition」の購入予約受付を開始
ヒョンデ、高性能EV「IONIC 5 N」の国内仕様車の概要を発表 4月25日から期間限定モデル「First Edition」の購入予約受付を開始
月刊自家用車WEB
「サーキット以外の場所でやることにも意味があったと思う」盛り上がりを見せた岩佐歩夢発案のSFキャラバンが成功裏に終了
「サーキット以外の場所でやることにも意味があったと思う」盛り上がりを見せた岩佐歩夢発案のSFキャラバンが成功裏に終了
AUTOSPORT web
新型スイフトスポーツも新型ワゴンRも24年夏に登場予定か!? スズキは計5台の新型を投入で戦力アップなるか
新型スイフトスポーツも新型ワゴンRも24年夏に登場予定か!? スズキは計5台の新型を投入で戦力アップなるか
ベストカーWeb
「SLS AMG」の偉大さをメカニズムから検証。速さだけでないメルセデスの安全思想も注ぎ込まれた最高傑作の1台でした
「SLS AMG」の偉大さをメカニズムから検証。速さだけでないメルセデスの安全思想も注ぎ込まれた最高傑作の1台でした
Auto Messe Web
スーパーカーオーナーさん、いらっしゃい──新型ヒョンデ アイオニック5 N試乗記
スーパーカーオーナーさん、いらっしゃい──新型ヒョンデ アイオニック5 N試乗記
GQ JAPAN
愛犬家は要チェック!?ルノー「カングー」最長1年間貸与!モニターキャンペーン実施
愛犬家は要チェック!?ルノー「カングー」最長1年間貸与!モニターキャンペーン実施
グーネット
軽からミニバンまで!車中泊にぴったりの厚さ8cmマット、新デザイン登場 ベアーズロック
軽からミニバンまで!車中泊にぴったりの厚さ8cmマット、新デザイン登場 ベアーズロック
グーネット

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

221.0272.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

95.8398.9万円

中古車を検索
カローラスポーツの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

221.0272.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

95.8398.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村