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トヨタ 水素エンジンにCO2回収技術 ハイエースに搭載した走行実証も開始

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トヨタ 水素エンジンにCO2回収技術 ハイエースに搭載した走行実証も開始

車のニュース [2023.11.13 UP]


トヨタ 水素エンジンにCO2回収技術 ハイエースに搭載した走行実証も開始
 トヨタは11月11日~12日、「ENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE」の「第7戦 S耐ファイナル 富士4時間レースwithフジニックフェス」に、液体水素で走行する「#32 ORC ROOKIE GR Corolla H2 Concept(水素エンジンカローラ)」と、カーボンニュートラル燃料で走行する「#28 ORC ROOKIE GR86 CNF Concept」で参戦した。

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水素エンジンカローラがさらなる進化 CO2回収技術への挑戦

水素エンジンカローラ
 2023年5月の24時間レースで初参戦した液体水素を燃料として搭載した水素エンジンカローラは、「エンジン性能」「航続距離」「車重」「CO2回収技術」をポイントに改良が行われたという。

 エンジン性能については、高出力実現のため、課題であった液体水素ポンプの昇圧性能と耐久性の向上を図り、ガソリンエンジンや気体水素搭載時と同等レベルの出力を実現。

 2023年5月に行われた富士24時間レースでは、1回の給水素で走行できる最大の周回数が16周だったが、今回は、給水素時満タン判定の精度向上、タンク内への入熱低減によりボイルオフガス量の低減、アクセルが全開ではない時の燃料噴射量最適化などの改良を行い、20周を目標としてレースに挑んだ。

 車両には、安全安心を第一に、多くの安全装備を搭載。安全安心第一の軸は変えず、これまでの走行で培った知見を活かし、軽量化できる部品を特定し、厚さ、数の調整等による軽量化を行った。

 タンク、安全弁・ボイルオフガス弁、ロールケージ、高圧部水素系部品などを軽量化し、オートポリス大会の1,910kgからさらに50kg軽量化した、1,860kgの車重を実現している。


安全弁(左が軽量化前、右が軽量化後)

ボイルオフガス弁(左が軽量化前、右が軽量化後)
 さらに今回、CO2回収装置をエンジンルームに装着。大気中のCO2を回収する挑戦を試験的に行った。

 具体的には、エアエアクリーナー入口にCO2を吸着する装置を、その隣にはエンジンオイルの熱によってCO2を脱離する装置を設置。脱離したCO2は吸着溶液で満たされた小型タンクに回収される。

 CO2を吸着・脱離・回収する装置には、川崎重工業が開発した「従来よりも低温でCO2脱離できる吸着剤」を塗着させたフィルターを使用することで、CO2の回収効率を高めたという。


水素エンジンハイエースの走行実証をオーストラリアの公道で開始

水素エンジンハイエース
 スーパー耐久シリーズへの参戦を通して鍛え続けている水素エンジン技術を、将来の実用化に向けてさらに鍛えるため、水素エンジンを商用ハイエースに搭載し、建設会社、警備会社の運行による走行実証を、オーストラリアの公道で行う。

 これまで、スーパー耐久シリーズを通して、厳しい環境でも走行できる耐久性や、水素燃焼技術、異常燃焼の制御、水素の安全性の担保など、水素エンジン技術を鍛えてきた。

 モータースポーツの環境で鍛えていくことに加え、今回の走行実証を通して公道でも鍛えていくことで、ユーザーの使用環境下での商用利用としての実用性や運転操作性、耐久性などの開発を進め、将来の実用化につなげていくとしている。

トヨタ 公式HP:
https://toyota.jp/index.html

【あわせて読みたい】

https://www.goo-net.com/magazine/newmodel/car-technology/195883/https://www.goo-net.com/magazine/newmodel/car-technology/190169/ カローラの新車情報を見る

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みんなのコメント

14件
  • 水素にこだわるね。
  • フールな活用方法を得る人材育成が役に立たない、技術のつじつまを合わせる努力が水の泡になる様な気がする。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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