レンテックによるチューニングが施されているが……
2025年2月27日~28日にRMサザビーズがアメリカ・マイアミで開催したオークションにおいて、メルセデス・ベンツ「SL65 AMG ブラックシリーズ」が出品されました。出品車は2009年4月にラインオフされ、ブラックのボディカラーにブラック&アンスラサイト・エクスクルーシブ・レザーのインテリアで仕上げられました。ふたり目のオーナーは、購入後にレンテックに持ち込み、チューニング。800psを発揮するハイパフォーマンスモデルに仕立てた1台でした。
新車時の約4倍、約1億2000万円で落札! メルセデス・ベンツ「SLS AMG ブラックシリーズ」は走行距離800キロの新車同然の状態でした
オークションシーンに現れることが少ない1台
現在ではメルセデスAMGとして、カスタマーに究極のパフォーマンスを提供するサブ・ブランドとして存在するAMG。彼らがこれまで生み出したモデルの中でも、「ブラックシリーズ」の名を与えられたモデルたちが、いかに特別な存在なのかは、そのパフォーマンスを体験してみれば誰もが瞬時に認めるところだろう。それは究極の中の究極であり、パフォーマンスに対する妥協は一切ない。
ブラックシリーズの中でも人気の、350台のみが限定生産された「SL65 AMG ブラックシリーズ」が、RMサザビーズのマイアミオークションに登場した。ちなみに同モデルの約半数はアメリカ市場に輸出された記録が残るが、その希少性と圧倒的な運動性能からオークションシーンに現れる機会はじつに少ない。そのような事情もあるのだろう、今回のオークションの予想落札価格は25万ドル~35万ドル(邦貨換算約3730万円~5220万円)とされたが、それには特別な理由があった。
そもそもSL65 AMG ブラックシリーズに搭載されたエンジンは、6LのV型12気筒DOHCツインターボ。大型のターボチャージャーや専用設計のウエイストゲートダクトやインテーク、高効率のインタークーラーなどが組み合わされ、最高出力は670psを叩き出していた。参考までにスタンダードなSL65の最高出力は580psとなっている。
最高速は318km/hを記録するモンスターマシンに
これだけでもエクストラ・パワーは十分と考えられるところだが、出品車のオーナーは、それを有名なパフォーマンスチューニング会社であるレンテック社に持ち込み、ターボを大型化。インタークーラーの拡大、エンジン・コントロール・ユニットのリマップなどの改良を行い、最高出力で800ps、最大トルクでは1356Nmを得るに至ったのだ。最高速は318km/hで電子制御される。
2009年4月にラインオフされたこのモデルは、ブラックのボディカラーとブラック&アンスラサイト・エクスクルーシブ・レザーのインテリアで仕上げられ、カリフォルニアに新車で納車された。そして2010年9月、テキサス州リーグシティのディーラーを通じてファーストオーナーに販売され、2010年10月に759マイル(約1214km)をオドメーターに刻んだ時点で、セカンドオーナーに譲渡された。
このセカンドオーナーこそが、総額で4万1000ドル(邦貨換算約611万円)以上を投じて、チューニングを施した人物。レンテックではさらにさまざまなボディパーツやモール、エンブレムをグロスブラックに仕上げ、アルカンターラとカーボンファイバーを組み合わせた独自のステアリングホイールを装備。ブレーキキャリパーはイエローのエポキシ塗装で仕上げられ、クルマの車体全体にはセラミック保護コーティングも施された。
オークションに登場した段階での走行距離は9449マイル(約1万5118km)という数字だったが、やはりこのタイプの高価な限定車を求めるカスタマーには、オリジナルに強いこだわりがあるのだろうか。残念ながら今回のマイアミオークションで、それは落札されることはなかった。それが徹底的にユニークで魅力的なモデルであることは、確かに認めなければならないところなのだが……。
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みんなのコメント
この手の車は「いかに、純正状態を維持しているか」が重要。
エアロも含め、何かカスタムしたら極端に価値が落ちます。
まして、エンジンチューンなどしてしまったら。。。。
よほど安けりゃともかく、これを買えるような人は買いません。
だって、そういう人は「自分の好きにしたい」のですから、ベースはノーマルじゃないと。