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【トレンドの中心】ベストなコンパクトSUV 10選 欧州編 家族向けの実用性と走る楽しさ

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【トレンドの中心】ベストなコンパクトSUV 10選 欧州編 家族向けの実用性と走る楽しさ

欧州で注目される10台

text:AUTOCAR UK編集部

【画像】注目したいコンパクトSUV【各モデルを写真で見る】 全106枚

translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

欧州諸国は何かとSUVに好意的だ。SUVセグメントは何年も前から着実に成長しているが、最近になって本格的に普及してきた。

さまざまなメーカーが、車高の高い、家族向けのモデルを独自に開発しており、購入者の選択肢はかつてないほど増えている。

ここで紹介するのは、サイズ的には平均以下だが、欧州で最も人気のあるモデルだ。ユーザーが期待するのは、ターディスのような広さとプレミアムブランドの品質を備えた室内空間、そしてハイライドなドライビング・ポジションと、街中や狭い路地でもボディを傷つけずに済むコンパクトさだ。

プレミアムな選択肢から親しみやすいファミリーカーまで、英AUTOCAR編集部のお気に入りをご紹介する。

1. レンジローバー・イヴォーク

ランドローバーは、2代目レンジローバー・イヴォークで、現在最も重要な市場セグメントで決定的なリードを獲得した。

新開発の複合素材プラットフォームをベースに、マイルド・ハイブリッドエンジンを採用し、先代よりもホイールベースを長くすることで、外見上のサイズを大きくすることなく、室内空間を改善している。

また、イヴォークの派生モデルには、重要なプラグイン・ハイブリッド車であるイヴォークP300eが追加された。

機械的な洗練、室内の広さ、ゴージャスな雰囲気、先進技術の魅力において大きく前進した。この種のクルマの中で最も実用的……というわけではないが、非常に競争力がある。2列目には大人が十分に座れるスペースがあるものの、ウィンドウラインがかなり高いため、視界が少し狭くなっている。

D200ディーゼルエンジンは、ランドローバーの4気筒ディーゼルの中でも特に優れた走行性と洗練性を備えたベストな選択肢だ。また、P300eモデルも非常に印象的で、非常に洗練されたプラグイン・ハイブリッド・パワートレイン、航続距離、魅力的なハンドリングを備えている。

レンジローバーとして一人前になったイヴォークは、同クラス中では最も贅沢な気分を味わえるものであり、多くのユーザーにとって高い価格設定も正当化できる。

2. ボルボXC40

スウェーデンのボルボは、定評あるXC60とXC90のコンパクトな弟分を作るという初めての試みに成功した。

若いファミリー層がボルボのショールームに足を運ぶほどのカリスマ的で魅力的なデザインを持つXC40は、その個性的なエクステリアに加えて、良好な使い勝手と品質の高いキャビンを備えている。

実用性ではベストとは言えないが、高級車としての雰囲気は十分にあり、期待される車載技術は言うまでもない。

最近、エンジンのラインナップが見直され、ディーゼルエンジンはすべて廃止された。現在は、2種類のプラグイン・ハイブリッドモデル、2種類のマイルド・ハイブリッドガソリン、エントリーモデルのT2とT3、そして完全EVであるP8がラインナップされている。

XC40の乗り心地とハンドリングは、ボルボが最も得意とするところであり、非常にリラックスできる。他のプレミアムブランドに追従するのではなく、洗練され快適、便利で使いやすい選択肢というスタンスをとっている。SUVの使命が、ドライバーを喧騒から解放し、日々の疲れを癒すことにあるとすれば、これほど優れたSUVはないだろう。

3. マツダCX-5

市販されているSUVの中で最も美しいクルマの1つであり、客観的に見ても先代モデルよりもはるかに洗練されている。手頃な燃費とこのクラスでは珍しいレベルのハンドリングの良さを備えている。

CX-5のインテリアは堅実でありながらスタイリッシュであり、十分な乗員スペースとトランクルームを確保している。2021年のマイナーチェンジでは、最新のインフォテインメント・システムが採用され、マツダ6に搭載されていた2.5Lガソリンエンジンが新たに採用された。

最新のライバルに比べると、少し古さはあるものの、評価のポイントとなったハンドリングの鋭さは失われていない。

CX-5は、楽しさ、経済性、家族向けのスペースを健全に組み合わせているので、何でもできるクルマを求めるユーザーが真剣に検討するに値するクルマだ。

4. ヒュンダイ・ツーソン

4代目となる新型ツーソンは、ヒュンダイにとってある種の分岐点となるモデルだ。スタイル的には、ハンサムだが少々退屈な先代モデルとは大きく異なり、キャビンも素材の魅力という点で新たな高みに到達している。

ヒュンダイは長い間、欧州市場で高級車としての地位を確立しようとしてきたが、ツーソンはこれまでで最も説得力のあるモデルとなっている。

ダイナミックな動きよりも使いやすさを優先したハンドリングバランスで、安全性を重視しているが、曲がりくねった道をペダルを踏んで走るのに十分な楽しさがある。ハイブリッド・パワートレインは力強さと優れた燃費性能を発揮し、ヒュンダイゆえの充実した装備と保証がついている。

これまで以上に洗練されたコンパクトSUVとして、注目に値する。

5. 日産キャシュカイ

先代のキャシュカイは、最後の最後まで、このクラスの販売チャートの最先端にとどまっていた。だからこそ、新しく軽量化されたシャシー、より広々とした室内空間、そして大幅に改善されたダイナミクスにより、この3代目の新型モデルに対する期待は大いに膨らんだ。

そして、ほとんどの部分で期待通りのモデルになっている。アグレッシブなドライバー向けの機能はほとんどなく、現在用意されている唯一のエンジンは1.3Lのマイルド・ハイブリッドで、少し息切れしやすいが、求めるべきレベルとしては十分だ。

パフォーマンスやハンドリングは、このクルマの目指すところではない。試乗した英AUTOCAR編集部が言うには、「家族のために非常によく考えられて設計されており、装備も充実していて、購入にも走らせるのにもお金がかからない」とのこと。利便性がすべてだが、スタッフは2ペダルのCVTよりマニュアルを選ぶらしい。

これまでの常識を覆すような革新性はないが、日産はユーザーのことをよく把握している。高級車以外のランクでは、このクルマを打ち負かすのは難しいだろう。

6. フォルクスワーゲン・ティグアン

ティグアンは、ゴルフとポロに次いで、フォルクスワーゲンで3番目に売れているモデルだ。柔軟性があり、広々としていて、しっかりとした作りで、快適で洗練されている。

ドライバーの操作性がもう少し高ければ、さらに強力なパッケージとなるだろうが、現状でもそれなりの評価を得ている。少し高価な選択肢であり、インテリアも特に面白いものではないが、視覚的なドラマに欠けている分、堅実さで補っている。

最近のマイナーチェンジでは、プラグイン・ハイブリッド車や最上級グレードのティグアンRなど、パワートレインのラインナップが変更された。よりパワフルなエンジンとアダプティブ・サスペンションを搭載したRモデルは、パフォーマンスとハンドリングに優れ、洗練された乗り心地を実現しているが、ベーシックなモデルでは平凡な印象を受ける。

プレミアムなモデルではないが、成長を続けるコンパクトSUVセグメントのほとんどのライバルよりも一歩抜きん出ている。

7. フォード・クーガ

新型クーガは、フォードのSUVヒエラルキーにおいてプーマの上に位置しており、ダイナミックなDNAを共有している。要するに、このクラスの基準からすると、ドライビングに強みがあるということだが、これは2008年に初めて登場したときからクーガの長所であった。

新型では、デザインが大幅に変更された以外に変わったことは、パワートレインの種類が増えたことである。今のところ、英AUTOCAR編集部が試乗したのは225psのプラグイン・ハイブリッド車だけである。

フォードは今年初め、クーガPHEVの安全性に関するリコールを発表し、問題の修正を行うために一時的に販売を中止した。残る選択肢としては、ガソリンエンジンとディーゼルエンジン、そしてマイルド・ハイブリッドの3種類が用意されている。

見どころは、クーガの高級感を高めているローリングの洗練度と、快適性と実用性の高さだ。しかし、PHEVの重量がパフォーマンスに影響している可能性を考慮すると、ガソリン車を試してみないと結論を出しづらいところだ。いずれにしても、クーガを検討する価値は十分にある。

8. ジャガーEペイス

成功を収めたFペイスに続くジャガーの作品は、初見では確かに目を引くだろう。その曲線的なボディワークから推測されるように、実用性は妥協せざるを得ないが、インテリアの質感は高級SUVとしては十分に満足がいく。

2021年のフェイスリフトでは、ジャガー・ランドローバーの新しいインフォテインメント・システム「Pivi Pro」が導入され、エクステリアにも微調整が加えられたが、最大の変更が加えられたのは目に見えない部分だ。

旧来のフォード関連のD8プラットフォームが、レンジローバー・イヴォークやランドローバー・ディスカバリー・スポーツに採用されているのと同じPTAプラットフォームに置き換えられたのだ。

この変更は重要だ。初期のやや物足りないダイナミズムを改善するだけでなく、マイルド・ハイブリッドのガソリンおよびディーゼル、さらにはプラグイン・ハイブリッドを搭載できるようになったのである。

まだPHEVにしか試乗できてないが、ハンドリングの面では良好だ。コーナリングでは確かな手ごたえがあり、乗り心地も快適。初期モデルよりも「ベイビー・ジャガー」としての印象が強くなっているのは確かだ。

9. BMW X1

BMWのSUVラインナップは常に拡大を続けているが、その最小モデルであるX1は、ダイナミックな動きを備えた実用的なファミリーカーを求める人にとって、依然として最適な選択肢の1つだ。同クラスの高級SUVの中では、比較的実用性が高く、ハンドリングも良好で、室内もゴージャスだ。

残念なことに、燃費は悪い部類に入るが、現在では電気のみで50km以上走行可能なプラグイン・ハイブリッド車が用意されている。自宅で充電でき、毎日の走行距離が80km以下であれば、これは非常に便利だろう。

全体的に見てX1は実用的であり、SUVとクロスオーバー・ハッチバックの両方の性質を兼ね備えているため、スペースとコンパクトさが融合した魅力的なモデルである。スポーツ志向のドライバーにも喜ばれている。

10. メルセデス・ベンツGLB

メルセデスの箱型の新しいコンパクトSUVは、フラッグシップのGLSの縮小版のように見えるかもしれない。だが、実際のGLBは、AクラスやBクラスと同じMFA2プラットフォームを採用している。

メルセデスの最新インフォテインメント・システム「MBUX」を採用したハイテク満載の豪華なインテリアは7人乗りが可能で、コンパクトな見た目を良い意味で裏切っている。もちろん、3列目は子どもたちのために用意されているが、このクラスでこのような柔軟性を持つクルマはなかなか見つからない。

エンジンは、おなじみの4気筒ガソリンとディーゼルが用意されており、AMG A 35と同じ306psのユニットを搭載したモデルがグレードの頂点に位置している。

初期に試乗したのはエントリーモデルのGLB 200で、十分なパンチ力を発揮するとともに、洗練されたレスポンスの良さに感銘を受けた。その後、英国でGLB 220dにも試乗したが、洗練されていないものの、非常に滑らかで運転しやすいクルマだった。

クルマとアスファルトの接地感がしっかり感じられ、快適で安心感のある走りを見せてくれる。運転の楽しさを求めるならベストチョイスとは言えないが、礼儀正しさと実用性、プレミアム感を重視している点は非常に好感が持てる。

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みんなのコメント

2件
  • ヨーロッパはデイーゼルでやらかした会社と温暖化で水害が起きたからな。
    電動無しのガソリン車が売れるのはガソリンリッター50円前後のアメリカくらい。

    日経報道で防府を8月から9月まで生産止めてEV,PHVのライン作ってるみたいだが本当に周回遅れ。
    2023年に本格的にEV,PHVモデルが出るって書いてあったけが現行のデミオだかマツダ2を9年も作る気か?
  • 選ぶならXC40だな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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