自動車雑誌ドライバーが過去に取り上げた記事が今に蘇る「DRアーカイブズ」。前回に続き1989年4-20号の「日産 180SX」を振り返る。
◇◇◇以下、当時原文ママ◇◇◇
スポーティな3ドアクーペ・スペシャルティカー、日産 180SXとは?[driver 1989年4-20号より]
■室内はシルビアとほぼ共通
180SXのインテリアは、一体成型のインパネ、ドアトリム、スロープドセンターコンソールを緩やかな曲面でつなげた、一体感のあるデザインだ。
シートは、モダンフォルムシート。人間工学に基づいたインバース(凹)形状を採用し、ペダル中心位置とヒップポイントを同じ高さにレイアウト。その結果、低いドライビングポジションを確保し、乗る人を包み込むようなスポーティなフィット感覚を実現している。
インパネやメーター類、スイッチ類のレイアウトは、ほとんどシルビアと共通。異なっているのは、リヤワイパーのスイッチを追加したのと、ステアリングのデザインだ。
装備面では、シルビアと同様のフロントウインド・ディスプレイをTYPEIIにオプション。これは車速をフロントウインドーにデジタル表示するメカニズムで、視界に影響を与えにくく、かつ視線移動が最小ですむ右下方に映し出される。視線移動が少なくなるため、疲労軽減にもつながる装備だ。
サンルーフは、今となっては珍しい脱着式(ガラス)がTYPEIIに用意される。もちろんこれは、180SXのルーフ形状を生かすための措置である。
オーディオは、TYPEIIにAM/FM電子チューナー&一体型カセットデッキを標準。このオーディオを取り払ったレスオプションも用意されており、好みの市販カーオーディオを余分な出費をせずに装備することも可能だ。
快適性の重要ポイントである空調システムは、ブルーバードやシルビアなどで好評の可変容量コンプレッサーを、オートエアコン装着車に採用。コンプレッサー容量を負荷に応じて自動的に変化させ、ON/OFF時の作動ショックを追放している。これによりドライバビリティが向上するとともに、風温の変化も少なくなるため、快適な室温が保たれる。
そのほかTYPEI、IIには、パワーステアリング、フットレスト、195/60R15タイヤ、ビスカスLSD、大型カラードウレタンバンパーなどが装備される。純粋に走りを楽しむのであれば、TYPEIで十分。スタイリッシュなスペシャルティカーを考えているユーザーには、180SXは大いに気になる存在となるだろう。
■180SX・TYPEII・HICAS-II仕様・5速MT主要諸元 ( )は4速AT
【寸法mm・重量kg】全長:4540 全幅:1680 全高:1290 室内長:1650 室内幅:1430 室内高:1065 ホイールベース:2475 トレッド:前1465/後1460 最低地上高:135 車両重量:1190(1210)
【エンジン・性能】型式:CA18DET型直4DOHCインタークーラー付きターボ 総排気量:1809cc 圧縮比:8.5 最高出力:175㎰/6400rpm 最大トルク:23.0kgm/4000 rpm 10モード燃費:11.0km/L(9.2km/L) 60km/h定地燃費:19.1km/L(16.7km/L)
【諸装置】変速比:1速3.321(3.027)/2速1.902(1.619)/3速1.308(1.000)/4速1.000(0.694)/5速0.759/最終減速比4.363(4.363) ステアリング:ラック&ピニオン サスペンション:前ストラット独立/後マルチリンク独立 ブレーキ:前ベンチレーテッドディスク/後ディスク タイヤ:195/60R15・86H ホイール:6JJ×15アルミ
〈まとめ=ドライバーWeb編集部〉
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みんなのコメント
それに蓋をしようと昔話をやって
年寄りの思い出話に媚びたがる。
でもそれって若者のリアルタイムを放置して
いるということ。だから今どきの日産のクルマは
年寄りが乗っているのがほとんどなんだよ。