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【秋の全国交通安全運動】スマホのカーナビ なぜ移動式オービス/ネズミ捕り通知? 精度/ソースは

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【秋の全国交通安全運動】スマホのカーナビ なぜ移動式オービス/ネズミ捕り通知? 精度/ソースは

移動式オービス/ネズミ捕りにも対応?

執筆:Satoru Uno(宇野智)

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編集:Taro Ueno(上野太朗)

ヤフー株式会社が運営するカーナビアプリ「Yahoo!カーナビ(ヤフーカーナビ)」に新しい機能が追加された。

それは、「移動式オービス」や「定置式速度取り締まり(ネズミ捕り)」を通知するというものだ(月額250円でiOSのみ)。

それまでのヤフーカーナビには、固定式オービスを通知する機能があった。

固定式オービスの場所は、実質的に公にされているので、その機能に違和感はない。

しかし、移動式オービスやネズミ撮りまでも通知するとなると、取り締まり逃れを助長するアプリにも思えてくる。

またそれらの取り締まりは神出鬼没。どれほどの精度があるのかも気になったので、調べてみた。

取り締まり情報を提供するワケ

ヤフーカーナビのほか、ユーザー数が多い「ナビタイム」にも移動式オービス・ネズミ捕り通知機能があるので、両者の広報担当へたずねた。

ヤフーカーナビの広報担当は「速度超過は死亡事故率を上げています。とくにコロナ禍では交通量が減り、速度超過による事故が増加しているのです」

「そこで、よりいっそうユーザーの速度超過をしないように、また安全運転をしてもらうと思い提供を開始しました」とのこと。

ナビタイムの広報担当は「ユーザーの安心な移動を支援するツールとして、また適切な交通ルールを案内するため提供しています」

「国土交通省や警察が実施している交通取り締まりなどの情報を提供することで、事故防止に貢献できると考えています」とのこと。

両者とも共通して、ユーザーの安全運転のサポート、交通事故の削減を目的として、移動式オービス/ネズミ捕り通知機能を提供しているようだ。

たしかに、アプリから速度取り締まりの通知を受けると、ドライバーは制限速度内の走行をするようになるだろう。

速度違反取り締まりをする場所の多くは、事故多発地点だ。

ユーザーの取り締まり逃れを助長するのではなく、安全運転を促し交通事故を防ぐ機能といえる。

移動式オービス/ネズミ捕り実施場所情報、ソースはどこなのだろうか?

気になる 情報のソースと精度は?

移動式オービス/ネズミ捕りの実施場所情報のソースはどこからかをたずねた。

ヤフーカーナビは「有限会社パソヤ」、ナビタイムは「株式会社フードライズ」から情報の提供を受けているとの回答。

パソヤは「オービスガイド」という交通取り締まり通知に特化したスマートフォンアプリの開発運営会社。

そのアプリは、アップル社が選ぶ「Top Apps Charts BEST OF 2017」にも入った人気のあるものだ。

パソヤに情報の精度について問い合わせた。

「弊社は2008年から『交通取り締まり情報』のほか『不審者』、『犯罪』、『火事』、『自然災害』、『イベント』など地域情報全般の情報を共有する仕組みを運用してきました」

「その中から一番人気のあったカテゴリが『交通取締まり情報』で、これを特化させたアプリ『オービスガイド』をリリースしました」

「移動式オービスついては、2014年の試験運用開始時より全国の現地調査するなど研究をしてきました」とのこと。

フードライズの公式ウェブサイトにアクセスすると、交通取り締まり情報提供に特化した企業であることがひと目でわかった。

独自調査と一般からの情報提供で、最新の交通取り締まり情報を更新しているようだ。

どちらも、独自の情報収集ネットワークを構築していたことがわかった。ある程度の精度は期待できるだろう。

しかし、そもそもそのようなビジネスが成立していたことに、筆者は驚いた。

「飲酒検問」は情報提供されないワケ

よくよく調べてみると、警察が交通取り締まり情報の拡散を狙っていることに気がついた。

例えば、兵庫県警察本部交通企画課は、毎日ツイッターやフェイスブックで、交通取り締まり情報を更新している。

そのツイートには「この情報は交通事故防止のための公開」とも記されている。このほかニュース記事などで、警察が交通取り締まり情報をSNSで拡散することを望むコメントも散見された。

交通取り締まり情報を、カーナビアプリなどでドライバーに通知する機能は、警察としても歓迎されているものといえよう。

ちなみに、ナビタイムでは駐車違反取り締まり情報も提供している。これは違法駐車の減少、円滑な交通に効果がありそうだ。

一方、パソヤの担当者は「飲酒検問」に関係するキーワードはユーザーが投稿できないように制限しているという。

飲酒運転はうっかりの違反ではなく、明らかに故意によるものです。重大な事故に直結するため、ほかの違反とは区別しているとのことだった。

一連の調査、取材を終えると「移動式オービス/ネズミ捕りの通知は、取り締まり逃れを助長するのでは?」と思ったことを愚かに感じた。

「速度違反で捕まらないようにしよう」というネガティブ思考でも、交通事故を減らすことにつながれば、それも警察の望みだったのだ。

さて、秋の全国交通安全運動も始まった。気を引き締め直して、安全運転を心がけるとしよう。

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みんなのコメント

5件
  • 記事の中にある、速度取り締まりする場所は事故が多いとありますが、違います。

    高速みたいな一般道で、制限速度が60キロや50キロの場所、
    下り坂になってて自然と速度が上がってしまいやすい場所、
    制限速度が100キロから80キロに下がる場所、
    トンネルが多く気づかれにくい場所、
    違反車を安全に停車させやすい場所ばかりです。

    捏造はやめろ。
  • 秋の交通安全運動で、パトがウロウロしているのと同じ考え方ですよね。
    一時的にでも、スピード違反が減り事故が減ればそれに越したことは無いと思います。
    それより、普段から安全運転をしていれば、パトやオービスを恐れる事は無いと思います。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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