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VWタイプ2をオマージュしたEVミニバン「ID.Buzz」が待望の日本発売

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VWタイプ2をオマージュしたEVミニバン「ID.Buzz」が待望の日本発売

 フォルクワーゲン ジャパンは2025年6月20日、“ワーゲンバス”の愛称で長年親しまれてきたフォルクスワーゲン「Type 2」のヘリテージを継承しながら、新たなフォルクスワーゲンのブランドアイコンとなるべく開発された新世代のフル電動ミニバン「ID. Buzz(アイディー バズ)」の日本向けモデルを発表し、同日より注文受付を開始した。

車種展開および車両価格は以下の通り。

フォルクスワーゲンがエントリーレベルの欧州市場向け電気自動車「ID. EVERY1」コンセプトカーを初公開

ID.Buzz Pro:888万9000円

ID.Buzz Pro Long Wheelbase(ロングホイールベース):997万9000円

なお、出荷開始は本年7月下旬以降を予定している。

 1945年から量産を開始したフォルクスワーゲンの原点となるビートルこと「タイプ1」に続いて、1950年に量産を開始した「タイプ2」は、ビートルの技術に加えて強化シャシーを採用し、ドイツのみならずワールドワイドで多くの需要を喚起。日本においても“ワーゲンバス”の呼称で愛され続けている。“ワーゲンバス”は自由、独立心、エモーショナルで親しみやすいといった、それまでのクルマにはなかったまったく新しい文化や価値観を生み出し、今日まで続くフォルクスワーゲンブランドのイメージの形成に貢献。現在もフォルクスワーゲンのクラシックモデルの代表モデルとして世界中の多くのファンを魅了している。その“ワーゲンバス”を、最新の電気自動車の技術を投入して蘇らせた「ID. Buzz」は、コンセプトカーとして登場した2017年から、発売に向けて大きな期待が寄せられた。そして今回、ついに日本市場での発表を迎えることとなった。なお、フォルクスワーゲンの“MEB”(モジュラー エレクトリックドライブ マトリクス) に基づいて設計された“ID. Buzz”は、日本市場において先行導入されたフル電動SUV「ID. 4」に続くID.ファミリーの第2弾に位置し、フォルクスワーゲンのeモビリティ戦略を推進する重要な役割を担っている。

 エクステリアはフロント中央に配した大型のVWエンブレムとV形状のフロントパネル、スクエア基調のフォルム、短いオーバーハング、横長のリアコンビネーションランプ、スライド式のリアドアなど、タイプ2へのオマージュが随所に感じられるデザインで構成。ここに、シャープな造形のLEDヘッドライトおよびLEDマトリックスヘッドライト“IQ.LIGHT”やLED化したリアコンビネーションランプ、菱形のエアインテークを配したフロントバンパー、現代風にアレンジしたクラシックなスライディングウィンドウ、リアピラーに配した片側3連のスリットなどを採用して、新世代EVミニバンとしての個性を際立たせる。足もとにはID. Buzz Proが前8J×19/後9J×19アルミホイール“Tilburg”(タイヤは前235/55/後255/50R19サイズ)を、ID. Buzz Pro Long Wheelbaseが前8J×20/後10J×20アルミホイール“Stockton”(タイヤは前235/50/後265/45R20サイズ)を組み込んだ。エアロダイナミクス特性も重視し、空気抵抗係数(Cd値)はスクエアなボディのミニバンではトップレベルとなる0.285を実現する。ボディサイズはID. Buzz Proが全長4715×全幅1985×全高1925mm/ホイールベース2990mmに、ID. Buzz Pro Long Wheelbaseが全長4965×全幅1985×全高1925mm/ホイールベース3240mmに設定。ボディカラーは2トーンのキャンディホワイト/ライムイエローメタリック、キャンディホワイト/ベイリーフグリーンメタリック、キャンディホワイト/スターライトブルーメタリックと、モノトーンのキャンディホワイト、モノシルバーメタリック、ディープブラックパールエフェクトをラインアップした。

 インテリアについては、水平基調のダッシュボードにすっきりと整理された操作環境で構成するとともに、ドライビングポジションに合わせて常に最適な位置で視認可能なドライバーインフォメーションディスプレイや、新設計のMIB4システムを組み込んだ純正インフォテイメントシステム“Ready 2 Discover”および12.9インチ大型タッチスクリーン、最新のIDAボイスアシスタント、前後に回して変速するドライブモードセレクターなどを配備して、利便性が高くかつ心地よいデジタルコクピットを創出。収納スペースも豊富に用意し、運転席と助手席の間には1列目だけではなく2列目からも操作が可能な独自の収納ボックス“ID. Buzzボックス”を装備する。空調はID. Buzz Proに2ゾーンフルオートエアコンディショナー(運転席/助手席独立調整)を、ID. Buzz Pro Long Wheelbaseに3ゾーンフルオートエアコンディショナー(運転席/助手席/後席独立調整)を標準で装備。ID. Buzz Pro Long Wheelbaseにはオプションとして、プレミアムサウンドシステム“Harman Kardon”(総出力700W、16チャンネル・13スピーカー)やパノラマガラスルーフを用意している。

 シートレイアウトはID. Buzz Proが2/2/2名乗車(乗車定員6名)の3列式を、ID. Buzz Pro Long Wheelbaseが2/3/2名乗車(乗車定員7名)の3列式を採用。ID. Buzz Pro Long Wheelbaseにはイージーエントリー機能を配備し、3列目への乗り降りをよりスムーズにする。また、3列目は2席独立で格納および取外しができ、乗車人数や積載荷物に即して多彩なアレンジが可能。ラゲッジ容量はID. Buzz Pro Long Wheelbaseで最大2469リットルを確保し、パワースライドドア/テールゲートにはイージー・オープン&クローズ機能も組み込んだ。

 内装カラーはID. Buzz Proにブラックインテリア&パラジウム/ソウルシート、グリーンインテリア&ジェイドグリーン/ミストラルシート、ブルーインテリア&ブルー/ミストラルシート、グレーインテリア&ライトソウル/ミストラルシートを、ID. Buzz Pro Long Wheelbaseにグリーンインテリア&ジェイドグリーン/ミストラルシート、ブルーインテリア&ブルー/ミストラルシート、グレーインテリア&ライトソウル/ミストラルシートを設定している。

 パワートレインに関しては、2グレードともに小型・軽量、高効率の電動モーターを搭載して後輪を駆動。最高出力は210kW(286ps)/0~3581rpm、最大トルクは560Nm(57.1kg・m)/2100~5500rpmを発生する。一方、駆動用バッテリーはID. Buzz Proが総電力量84kWhのリチウムイオン電池を、ID. Buzz Pro Long Wheelbaseが総電力量91kWhのリチウムイオン電池を採用。一充電走行距離および交流電力量消費率はWLTCモードでID. Buzz Proが524km、168Wh/km、ID. Buzz Pro Long Wheelbaseが554km、173Wh/kmを実現する。一方、充電については普通充電(200V)とCHAdeMO規格の急速充電に対応。充電は簡単かつスムーズで、90kWの急速充電器では約40分でバッテリー残量20%から80%までの充電が可能で、6kW普通充電器では約14時間30分で満充電となる。また、受電能力の大幅向上を果たし、直流入力電源は437V/350Aを確保。急速充電140kW~150kWの受け入れにより、外出先での充電時間を短縮している。

 基本骨格に関しては、電気自動車専用プラットフォーム“MEB”を採用するとともにバッテリーをフロアに統合して、優れた重量配分と低重心化を実現。また、アルミニウム製のハウジングとアンダーボディプロテクションにより、衝突安全性を担保する堅牢性や高い放熱性を確保する。懸架機構には専用セッティングの前マクファーソンストラット式/後4リンク式のサスペンションを配して、快適な乗り心地と高い直進安定性を成し遂げた。

 先進安全運転支援システムの充実ぶりも注目点。アダプティブクルーズコントロール“ACC”(全車速追従機能付)や緊急時停車支援システム“Emergency Assist”、レーンキープアシストシステム“Lane Assist”、同一車線内全車速運転支援システム“Travel Assist”、 レーンチェンジアシストシステム“Side Assist Plus”、リアビューカメラ“Rear Assist”、アラウンドビューカメラ“Area View”、eサウンド(車両接近通報装置)、デイタイムランニングライト、ドライバー疲労検知システム“Fatigue Detection System”、パークディスタンスコントロール(フロント/リア)、リアトラフィックアラート(後退時警告・衝突軽減ブレーキ機能)、エグジットウォーニング(降車時警告機能)、プリクラッシュブレーキシステム“Front Assist”(歩行者&サイクリスト検知対応)などを全車に標準で装備する。ID. Buzz Pro Long Wheelbaseにはスタティックコーナリングライト、ダイナミックコーナリングライト、ダイナミックライトアシストも標準で組み込んだ。

 なお、パッケージオプションとしてID. Buzz ProにはLEDマトリックスヘッドライト“IQ. LIGHT”やダイナミックターンインジケーター付LEDリアランプ、3ゾーンフルオートエアコンディショナー、マルチフレックスボード、運転席/助手席パワーシートなどで構成するアップグレードパッケージ(70万円)を、ID. Buzz Pro Long Wheelbaseにはパノラマガラスルーフとプレミアムサウンドシステム“Harman Kardon”で構成するラグジュアリーパッケージ(29万7000円)を設定している。

文:カー・アンド・ドライバー 大貫直次郎
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みんなのコメント

1件
  • 打越博視
    ダイハツキャンバスにこれのフロントグリル付けたの出そうな予感!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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