ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤは、2021年シーズンに大きな躍進を見せた。第13戦アラゴンGPでポールポジションを獲得すると、その勢いで初優勝を達成。さらに続く第14戦サンマリノGPで連続ポール・トゥ・ウィンを達成しているのだ。
彼のドゥカティでの走りは、特にコーナリングとブレーキングがかなり印象的であり、同じドゥカティ陣営のヨハン・ザルコ(プラマック)も、バニャイヤがその部分で違いを生み出していると語っている。
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ただ、ブレーキングはむしろバニャイヤのルーキーシーズンにおける弱点だった。しかし彼は2020年シーズンを通じて、ドゥカティの市販バイクであるパニガーレV4とミシュランの耐久タイヤを使用した改善に着手。その際2017~18年にかけてドゥカティに所属していたホルヘ・ロレンソのデータを研究していたという。
「MotoGPのルーキーシーズンにはブレーキングでかなり苦戦していたこともあって、僕はそこに重点的に取り組んだ」と、バニャイヤは言う。
「2019年の後半にはこの部分で多くの作業に取り組み始めたんだ」
「そして2020年には既に前進していたけど、ここミサノでよりフロントタイヤを上手くマネジメントするために、ストリートバイクでたくさん作業を行なってきた。ドゥカティのパニガーレはライディングの面でかなり近い。タイヤもミシュランの耐久用だし、構造がとても似ているんだ」
「つまりマシンのフロントについても(MotoGPマシンと)近いと思っている」
「僕はそのバイクでたくさん作業を行なってきた。その時にはホルヘ・ロレンソのデータも使って作業に取り組んできたんだ」
「今、僕が生み出している違いは、ブレーキングの最後の部分だけだ。僕はできるだけ強力に、ハードにブレーキングしているけど、それがコーナーエントリーにおける違いを生み出していると思う」
サンマリノGPで、バニャイヤはファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)の追撃を抑えきって優勝。この時クアルタラロはコース後半の高速コーナーのターン11~13にかけて、バニャイヤのスピードについていくことが難しかったと話している。
一連の右コーナーでのパフォーマンスについて、バニャイヤは次のように説明している。
「このバイクの良いところは、凄く安定しているところなんだ。それで、ああした高速コーナーで僕らはよりスピードを伴って入っていくことができるし、バイクの揺れも少ないんだ」
「だからどのサーキットでも高速コーナーのフィーリングは凄く良い」
「それにフロント側のフィーリングも凄く良いんだ。もっともこれは今年になってからだけどね」
「以前はもう少し苦戦していた。でも今年はフロントのフィーリングが信じられないほど良いんだ」
「マシンは何も変えていないし、セッティングも極めて昨年と近い」
「でもフィーリングは凄く良くなっている。フロントタイヤのマネジメントもかなり改善しているから、フィーリングは素晴らしいものになっている。今回のような高速コーナーでも助けになっているんだ」
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