デジタルでの収益拡大を目指す
text:AUTOCAR UK編集部
【画像】Aクラス、A45S、EQV、GLA、GLB【デジタル世代のメルセデス車】 全98枚
独メルセデス・ベンツは、新たな「デジタル・エコシステム」の構築を目指し、自社開発プラットフォームに加えて、アプリをベースとした新世代のサービスを発表した。
「メルセデス・ミー」シリーズの3つのアプリで構成されており、2020年末までに40の市場で新機能が提供される予定だ。
同社によれば、アップデートサイクルの短縮や直感的な操作性の向上に加えて、「より魅力的な顧客体験を提供する基本機能」の改善が狙いだという。
3つのアプリを紹介していこう。現在では、1つのアカウントですべてのアプリにログインできる。
まず「メルセデス・ミー」は、クルマとユーザーのスマートフォンをリンクさせ、航続距離や走行距離、タイヤ空気圧などの情報を簡単に表示することができる。
また、アプリを介してプレ・コンディショニングやコンバーチブルルーフ、サイドウインドウを操作することが可能だ。
ヘッドライトの点滅でクルマの位置を特定できる新機能も搭載されている。
2つ目のアプリ「メルセデス・ミー・ストア」は、今後数年で収益源の中核になるとされるデジタルエコシステムを提供する。
スマートフォンを介してデジタル製品を購入したり、コネクテッドサービスやオンデマンド機能に簡単にアクセスすることができるというものだ。
例えば、クルマを購入したときにオプション設定されていなかったデジタル機能などを、後からダウンロードできるようになる。
社外のプログラマーもアプリを作れる
3つ目のアプリは「メルセデス・ミー・サービス」で、各種サービスやメンテナンスの予約日をリマインドしたり、車両トラブルの警告を表示したり、トラブル発生時の対応や予防法についてアドバイスも受けられる。
アプリからメンテナンスの予約も可能だ。
メルセデスは、これらアプリの革新性は、ソフトウェア・ディベロップメント・キット(SDK)と呼ばれる開発プラットフォームにあるという。
これにより、メルセデス以外のディベロッパーが独自にアプリを構築することができる。
社外のディベロッパーに、車両機能へのアクセスを提供するのである。
メルセデスはまた、新たな販売戦略として「デジタルチャネルと物理的な小売をシームレスに融合させる」という。
同社は2025年までに、世界の乗用車販売台数の4分の1をオンラインチャネルを通じて達成すると見込んでいる。
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