ただのフェイスリフトで終わらない魔改造スペック
心臓部はB18C改ターボ仕様で500馬力までドーピング
「日本最強のDR30スカイライン、見参」最高速330キロオーバー&ゼロヨン9秒7を叩き出す昭和の怪物
正面から見るとBNR34型のスカイラインGT-Rなのだが、横に回ってフォルムを確認すると明らかにおかしい…。全体的にデフォルメされたような、縮尺の違うGT-R? 実はこのクルマ、初代CR-VにBNR34のフェイス周りを移植した仰天チューンドなのである。
製作したのは、大阪府のチューニングショップ『リアルスピード・ニア』。店長である矢野さんの愛車で、高校時代から憧れを抱きつつもなかなか購入する機会に恵まれなかったGT-Rを、普段乗りで愛情が深まる一方のCR-Vとドッキングできないかと思案。そして完成したのがこのマシンというわけだ。
ただのフェイスリフト仕様で終わらないのが、このCR-Vの凄いところ。
ボディはワンオフでワイド仕様とし、リヤスポイラーも製作。フロントのみならず、サイドやリヤのフォルムまで徹底的に拘ったのだ。また、あえてリヤゲートにホンダのエンブレム(赤バッチ)を残しているのもニクい。
カラーリングはキャンディブルーをベースにエンドレスパンサーなどをミューラルペイント。カラーリングにあたっては、エンドレスの承諾もとった公認仕様(!?)だという。攻撃的なフロントバンパーはトップシークレット製だ。
見た目のみならずパワーチューニングも徹底。エンジンルームに鎮座するB18Cユニットはマーレーの鍛造ピストンを軸に強化され、そこにGT3037プロSタービンをドッキング。最大ブースト1.5キロ時に500psを発揮するモンスターっぷりだ。
排気系は柿本レーシングに持ち込みエキマニからワンオフで構築。左シングル出し、バンパースレスレのテール位置などの拘りを実現してもらったお気に入りポイントだという。
なお、エンジンルームの周囲を見ると全周にスポット増し補強が確認できる。スタイリングだけのドレスアップカーを作りたかったのではなく、GT-RのSUV版として誇れる性能を追及したというわけだ。
20インチのAVSモデルT5の隙間から確認できるブレーキは、エンドレスのキャリパーシステム。重量級ボディを確実に止めるために、フロントは6ポットを、リヤには油圧サイド付き4ポットを投入した。
一方の内装も凄まじい作り込みだ。シートはブリッドのセミバケを装備し、オーディオはロックフォードの製品を軸にシステムを組み立てている。
全方位スキのない仕上がりを見せるCR-Vだが、4WD仕様のためステージを問わず安定した速さを実現しているのもポイント。ステージによっては本物のGT-Rをも撃墜できる戦闘力を秘めた“なんちゃってGT-R”、素敵すぎるだろう。(OPTION2 2014年5月号より抜粋)
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