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共通の価値観によって生まれた1台──新型ミニ クーパーSE ポール・スミス エディション試乗記

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共通の価値観によって生まれた1台──新型ミニ クーパーSE ポール・スミス エディション試乗記

日本に上陸した新型「ミニ クーパーSE ポール・スミス エディション」は、個性あふれる1台だった! 『GQ JAPAN』ライフスタイルエディターのイナガキがリポートする。

新型ミニ クーパーSE ポール・スミス エディションの特徴

エポックメイキングな1台──新型ミニ クーパーSE ポール・スミス エディション試乗記

1.ミニとポール・スミスのコラボレーションの歴史2.洗練されたエクステリア3.随所に散りばめられた遊び心1.ミニとポール・スミスのコラボレーションの歴史

英国を象徴するふたつのブランド、ミニとポール・スミスが織りなすクリエイティビティとイノベーションの結晶とも言うべき1台が新型ミニ ポール・スミス エディションだ。

新型ミニ クーパーSE ポール・スミス エディションは、2025年10月29日、東京で開催された「Japan Mobility Show 2025」において世界初公開された。電気自動車としての先進性と、英国の伝統的なクラフトマンシップが融合した特別な1台だ。

ミニとポール・スミスのコラボレーションの歴史は長い。1998年、特別なブルーのボディカラーとアンスラサイトのアロイ・ホイールを纏ったアイコニックなクラシック・ミニのポール・スミス限定車が誕生した。1999年には、クラシック・ミニの誕生40周年を記念し、ポール・スミス自身が26色を用いた特徴的な86本のストライプをボディ全体に施したワンオフ・モデルを発表。2021年には新たなアプローチとしてミニ・ストリップが披露された。

ミニ・ストリップは、ポール・スミスが不可欠と考えたコンポーネントのみで構成された、ミニマリストなデザインが特徴だだった。「classic with a twist(伝統的なスタイルにひねりを加えたデザイン)」といった彼自身の基本理念に忠実でありながら、素材の素地を活かし、現代の命題である“持続可能性”に対するひとつの解答を出した。

翌2022年には、両ブランドのコラボレーションの原点へと回帰するミニ リチャージド バイ ポール・スミスを発表。これは1998年に発売された初代ミニ ポール・スミス エディションをベースに、駆動系を内燃機関から電気モーターへとコンバートしたモデルだ。品質、持続可能性、機能性にフォーカスし、クラシック・ミニの伝統と遺産への敬意を示しながら現代の運転概念を再発明したこのモデルは、今回の新型ミニ クーパーSE ポール・スミス エディションへと連なる重要な布石となっている。

2.洗練されたエクステリア

閑話休題、今回試乗した新型ミニ クーパーSE ポール・スミス エディションに迫っていく。

車両本体価格は¥5,980,000。ボディサイズは全長3860mm、全幅1755mm、全高1460mmであり、都市部での取り回しに優れたコンパクトなパッケージングだ。車両重量は1640kg。電気モーターは最高出力160kW(218ps)、最大トルク330Nmを誇り、一充電走行距離はWLTCモードで446kmに達する。日常的な使用から週末のロングドライブまで、不満を感じさせない実用性とパフォーマンスを兼ね備えたスペックだ。

実車を目の前にしてまず目を奪われるのは、洗練されたエクステリア・デザインである。用意されるボディカラーは、1959年のミニ オースチン セブンをモダンにアレンジしたクリアで青みがかった「ステイトメント・グレー」、現在のミニファミリーからエレガントでクラシックな「ミッドナイト・ブラックII」、そして今回試乗した、クラシック・ミニの人気色であったベージュ・カラーを現代的にオマージュした「インスパイアード・ホワイト」の3色。試乗車はインスパイアード・ホワイトのボディに対し、ルーフおよびドアミラーキャップには「ノッティンガム・グリーン」が配されている。深いグリーンは、ポール・スミスの故郷であるノッティンガムに敬意を表して特別に調合されたカラーであり、ホワイトのボディカラーと絶妙なコントラストを成し、粋で英国的なアクセントとなっている。さらに、ルーフ後部の運転席側には、ポール・スミスの代名詞とも言える「シグニチャー・ストライプ」がさりげなくあしらわれている。

足元を引き締めるのは、専用デザインの18インチアロイ・ホイール「ナイト・フラッシュ・スポーク」。ダーク・スチールに淡いクリア・コーティングが施され、スポークの一部にポール・スミスのレタリングが刻まれている。フロントおよびリアのミニエンブレムも専用色のブラック・ブルーを採用。さらに、リアのテールゲート・ハンドルにはポール・スミス自身のサインが施されており、車両の後ろ姿にも独創的な印象を与えている。全体として、ポップになりすぎず、シックで落ち着いた雰囲気にまとめられており、大人が乗るにふさわしい高級感が漂っている。

3.随所に散りばめられた遊び心

ドアを開けると、そこにはさらなる驚きが待ち受けている。

足元の地面には、手書き風のフォントで「hello」の文字がプロジェクション投影され、ドライバーとパッセンジャーを温かく出迎えてくれる。ドア・シルには、ポール・スミスのモットーであり、今回のエディションのテーマでもある「Every day is a new beginning(毎日が新しい始まり)」のメッセージを刻印。こうした予想外のディテールが、乗り込む瞬間の高揚感を高めてくれる。

インテリアは、英国的な自制心とエレガンスが表現されている。ダッシュボードとドアパネルにはブラックのニット素材が採用され、ダッシュボード部分には特別デザインのストライプ・パターンがアクセントとして織り込まれている。

シートには、高級感のあるベスキン素材を用いた「ナイトシェード・ブルー」のスポーツ・シートが装備されており、ショルダー部とヘッドレスト部にはニットテキスタイルが組み合わされている。このブルーの色合いが室内空間に深みと落ち着きをもたらす。

そして、ドライバーが常に触れるスポーツ・ステアリング・ホイールのテキスタイル・ストラップには、シグニチャー・ストライプをモチーフとした鮮やかな飾り縫いが施されており、視覚的な楽しさを提供している。フロアマットに目を落とせば、ポール・スミスが描いたウサギをモチーフにしたリベットが控えめに輝いていて、随所に散りばめられた遊び心が、乗るたびに新たな発見をもたらしてくれる。

▲次のページ:「エポックメイキングな1台」

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文:GQ JAPAN 稲垣邦康(GQ)
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