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1位はBMW M2 コンペティション!──2018年の「我が5台」 Vol.10 菰田 潔 編

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1位はBMW M2 コンペティション!──2018年の「我が5台」 Vol.10 菰田 潔 編

「M2」から「M2コンペティション」になって、その魅力は倍増した。ボンネットを開けるとブーメランのような形状をしたCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製の補強材が組み込まれており、これがハンドリング性能の向上に寄与していることがわかる。

エンジンは、これまでの3.0リッター直列6気筒ツインターボ「N55B30A」から、同じ3.0リッター直列6気筒ツインターボながらBMW M社が開発した「S55B30A」に置き換えられたため、“真のMモデル”に進化した。ちなみにこのエンジンはM3、M4も搭載する。

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新エンジン搭載によって、最高出力は370psから410psに、最大トルクは465Nmから550Nmに大幅向上した。実際走らせると、数値通りパワフルで、しかも高回転まで伸びが良い。ワインディングロードでの走りは操舵に対してダイレクトで、舵角に比例した反応が楽しい。

細かい部分でもスターターボタンが赤色に変わり、ステアリングホイールは新たにドライブモードのスイッチ付きとなるなど、より走りを意識した内容にアップデート。さながら“M4クーペのスモール版”と、言っても過言ではない完成度の高さに感激した。

ボルボが威信を賭けてゼロから開発した新世代プラットフォーム。大型SUV「XC90」から採用をはじめたこのプラットフォームは、フラグシップワゴン/セダンの「V90/S90」、ミドルサイズSUV「XC60」に続き、2018年秋に日本に上陸したミドルサイズワゴン「V60」にも採用された。

優れたプラットフォームによって、新型V60はハンドリング性能と乗り心地などの快適性を高レベルで両立する。もちろん、伝統のボルボらしい“質実剛健”さも健在だ。また、最新テクノロジーを惜しみなく投入した最先端のアクティブセーフティ(ぶつからないための安全性)とパッシブセーフティ(ぶつかったときの安全性)によって、世界トップレベルの安全性も実現。新世代ボルボを象徴する「トールハンマー」と呼ぶ、横T字型のデイタイムランニングライトもスタイリッシュだ。

細部まで手の込んだ造り込みをしている新型V60は、ミドルクラスの高級車としてドイツ勢に負けない実力を有する1台だった。

直列6気筒エンジンを復活させたメルセデス・ベンツ。「OM656」と呼ぶ、3.0リッター直列6気筒ターボチャージャー付きディーゼルエンジンを搭載した「S400d 4MATIC」に試乗したが、これが素晴らしい出来栄えだった。

もともと現行Sクラスは、車両重量2トンを越す重量級とは思えないほど、ドライバーの指示に忠実なジャープなハンドリングや、ソフトかつ揺れの少ない乗り心地と高い静粛性による快適性の高さが魅力だった。

この魅力をさらに高めるのが新しい直列6気筒ディーゼルターボエンジンだ。最高出力340ps、最大トルク700Nmのスペックは数値通りで、あらゆる場面で力強い走りを楽しめる。気持ちの良いトルクの出方と、究極の回転バランスの良さにくわえ、車内にいる限りディーゼルエンジンと気付かないほど静かで滑らかな点も魅力だ。

Sクラスだけに、リアシートに乗って移動するのはこの上なく快適だ。とはいえ、ただ乗るだけではもったいない! と、思うほど積極的に運転したくなるメルセデス・ベンツだった。

ポルシェのなかで筆者は911シリーズがもっとも好きだ。ミドシップではなくリアのオーバーハングにエンジンを搭載した911は独自の乗り味を持つが、そこが運転好きの筆者には胸がキュンとなる。

本来、「扱いにくい」と、言われるRR(リアエンジン・リアドライブ)であるが、剛性の高いボディと、最適にチューニングされたサスペンションによって、思いのほか扱いやすい点は911シリーズの美点だ。

カレラTは、現行911シリーズのなかでは、最高出力(370ps)が1番小さいエンジンを搭載するものの、3.0リッター水平対向6気筒ターボチャージャー付きエンジンは、充分すぎるほどのパワーを発揮する。0-100km/hは4.2秒だ。

また、カレラTは軽量化のため2シーター仕様になっているうえ、少しワイドなタイヤを履いている。ただし、派手なリアウイングなどは装着されないため、一見おとなしそうに見えるのも個人的には好ましい。

休日にひとり、ワインディングロードへ走りに行きたくなるポルシェだった。

年間約1700台しか生産しないドイツの小さなカーメーカーである「アルピナ」は、BMWの市販モデルをベースに、“究極の高級車”を創っている。たとえばエンジンは、「マイスター」と呼ばれる技術者が最初から最後まで、なんとひとりで組み立てる。しかも、ピストンの重量をひとつひとつ計り、バラツキをなくすなど、手間暇かけて組み立てているのだ。

だから、クオリティの高いモデルになる。しかも、ガソリンエンジンのみならずディーゼルエンジンも素晴らしい出来だ。とりわけ、あらためて乗ったBMW  5シリーズベースの「D5 S」は、魅力的なスポーツセダンだった。

3.0リッター直列6気筒ディーゼルエンジンにターボチャージャーを2器付けたD5 Sは、最高出力326ps 、最大トルク700Nmを発揮する。0-100km/hは4.9秒、巡航最高速度は275km/hを誇る。なお、アルピナはオーナーの理性を信じ、スピードリミッターをあえて備えていない。つまりD5 Sは、ただ高級なだけでなく、驚くほどの速さも兼ね備えているのだ。

ハイパフォーマンスカーでありながら、よくチューニングされたサスペンションはあくまでしなやかで、乗ればその快適性にも魅了されるはず。おそらく、多くの人がイメージする「硬さ」は、ほとんどない。

大量生産車では味わえない独特の世界を持つアルピナ車。その魅力を、存分に教えてくれる1台がD5 Sであった。

【著者プロフィール】
菰田 潔(こもだ きよし):1950年生まれ。学生時代から始めたレース活動をきっかけに、タイヤのテストドライバーを経てフリーランスのモータージャーナリストに転身。「BMW Driving Experience」のチーフインストラクターも務める。

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