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現在のDSブランド成功のきっかけとなったシトロエンDS4の誕生【10年ひと昔の新車】

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現在のDSブランド成功のきっかけとなったシトロエンDS4の誕生【10年ひと昔の新車】

2011年9月、シトロエンDS4が日本に上陸した。シトロエンの新たなラインナップとして誕生したばかりの「DSライン」の第2弾となるモデルで、フランス流のラグジュアリーを盛り込んだ前衛的でプレミアムな作り込みが魅力だったが、このモデルの成功が、後に現在の「DS」ブランドの成功につながっている。ここでは上陸間もなく行われた国内試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2011年11月号より)

前衛的で意欲的なモデルと位置づけられる「DSライン」の第2弾
基幹となる「Cライン」と並ぶシトロエンの新たなラインナップとしてDS3から始まった「DSライン」。もちろんその名は1955年に登場した往年の名車「DS」に由来するのだが、MINIやフィアット500に見るネオクラシックなコンセプトではなく、既存の価値観にとらわれない、前衛的で意欲的なモデルとして位置づけられている。2009年のフランクフルトショーでデビューしたDS3は好調で、すでに世界での販売が10万台を超えたという。

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そんな「DSライン」の第2弾となるDS4は、「クリエイティブテクノロジー」「この世界にないものを作ること」を標榜。スリーサイズは、基幹となる「Cライン」のC4と比較して全長で55mm短く、全幅は20mm広く、全高は45mm高くなり、一見2ドアクーペ風にも、SUV風にも見える押し出しの強いエクステリアデザインを持つのが特徴だ。

グレードは、200ps/275Nmのスペックを持つエンジンに6速MTが組み合わされた「スポーツシック(Sport)」、および156ps/240Nmエンジンと6速EGS(AMT)を組み合わせる「シック(Chic)」の2種類。両グレードともに、エンジンは1.6L直4ターボとなる。

実車を前にすると、その存在感に圧倒される。とくにボディサイドの面の作りは大胆かつ繊細で、直線と曲線を一気に描いたようなキャラクターラインには、素直に美しいと感じさせる力が宿る。リアのドアハンドルはウインドウアーチの中に一体化。この流れるようなサイドラインを実現するために、リアのサイドガラス開閉機構は省かれているところが潔い。デザイナーのこだわりを感じさせる部分だ。

室内は十分な広さを持つ。リアサイドガラスが小さいため、C4と比較するとさすがに後席での圧迫感はあるが、リアエンドに向けたルーフの絞り込みは見た目より少ないから、後席頭上にも余裕がある。VDA式のラゲッジルーム容量も370Lと、Cセグメントモデルとしてはクラストップレベルとなる。

運転席に座る。メーターやスイッチ類の基本的なデザインは、ステアリングパッドにDSマークが飾られること以外はC4と変わらない。クルーズコントロールやオーディオ操作などができるステアリングスイッチ、5段階に色調整できるメーター照明、ウインカー作動音を4タイプから選べることもC4と同じだが、アイポイントはC4よりも33mm高く、また上方45度までせり上がるパノラミックフロントウインドウを採用するため、窓の外の景色はまた違ったものになっている。

接地感の高さは抜群新しいスポーツの走り味を提案
まずは上級グレードの「スポーツシック」に乗る。搭載するエンジンはEP6CDTX型。これはプジョーRCZのLHD+6速MTモデルに搭載されるエンジンと同等だ。

試乗会は大雨。かつ路面はヘビーウエット状態だったのだが、走り出してまず驚いたのは接地感の高さだ。しなやかによく動く足で、どんな場面でもどんな路面状況でも、常に4輪が同じようにアスファルトを掴んでいるような感覚だ。リアは常に安定し、かつフロントの自由度も高い。C4に比べて車高自体も高いのだが、ロールをガチッと押さえるような踏ん張り感ではなく、ごく自然にボディをロールさせてリズム良く走ることのできるスポーツ感覚。ゆえに安心感もひとしおだ。

プジョーRCZのように排気サウンドのチューンは行っていないため、音で気分を昂ぶらせるような感覚はないが、エンジンは低回転域からトルクを発生させる素性の良さで扱いやすい。

6速EGSを搭載する「シック」は55扁平の17インチタイヤを装着するため、45扁平18インチを履く「スポーツシック」に比べると路面アタリが若干穏やかになるが、接地感の高さや抜群の安定感といった基本的な味は「スポーツシック」と変わらない。シングルクラッチゆえ、DCTに慣れた身だとさすがにシフトチェンジ時の「間」が気になるが、パドルシフトを駆使しつつ、MTのタイミングでアクセルワークを行えば、156psのパワーと240Nmのトルクを存分に使い切ることができる。

ガチッとしたボディ剛性と締められた足で、限界までクルマを押さえ込むような「従来のスポーツ感」とは違った、「DSライン」ならではの新しい走りの提案。個性的なエクステリアデザインももちろんだが、そうした新たなスポーツ感、走り味の提示にこそ「DSライン」の、そしてDS4の存在価値が見てとれる。

今年2011年9月に開催されたフランクフルトショーで正式デビューした、「DSライン」第3弾となるDS5は、2012年にも国内導入の予定となっている。(文:Motor Magazine編集部)

シトロエン DS4 スポーツシック 主要諸元
●全長×全幅×全高:4275×1810×1535mm 
●ホイールベース:2610mm 
●車両重量:1400kg
●エンジン:直4DOHCターボ
●排気量:1598cc 
●最高出力:147kW(200ps)/5800rpm
●最大トルク:275Nm(28.0kgm)/1700rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:FF
●車両価格:345万円(2011年当時)

シトロエン DS4 シック 主要諸元
●全長×全幅×全高:4275×1810×1535mm 
●ホイールベース:2610mm 
●車両重量:1360kg
●エンジン:直4DOHCターボ
●排気量:1598cc 
●最高出力:115kW(156ps)/6000rpm
●最大トルク:240Nm(24.5kgm)/1400-3500rpm
●トランスミッション:6速AMT
●駆動方式:FF
●車両価格:309万円(2011年当時)

[ アルバム : シトロエン DS4 はオリジナルサイトでご覧ください ]

文:Webモーターマガジン Webモーターマガジン編集部

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みんなのコメント

1件
  • yfq********
    これの前期型シックに乗ってました。
    確かに個性的なクルマで運転も楽しかったですが、やはり鬼門はEGS。
    DCTと違いシングルクラッチなので、市街地走行だと下手なドライバーがMT車を運転するようにギクシャクしてしまい、リアドアの窓も開かない事もあって家族はクルマ酔いすると乗りたがらなかったです。
    しかもベンツの初代Aクラスよろしくミッションがスタックするトラブルが持病で修理代は30万くらいだったかな?
    後期型は普通のトルコンATになったそうですがフロントデザインの化粧直しがあまり良くなく魅力半減…
    ずっとサンルーフ付きのクルマに乗ってきたので物足りなさはあるものの、確かにパノラミックウィンドウ
    は車内にちょっとした開放感をもたらせてくれる良い装備だとは思いました。
    中古車に興味をお持ちの方は、前期型の場合は先ずEGSの修理履歴を確認した方が良いです。
    大抵6万キロ前後で症状が出始める様ですよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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