現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 1リッター66.9km走る! ホンダ「“新”CT125・ハンターカブ」販売店の反響は!? 「正直、特別売れている印象はない」のになぜ選ばれるのか

ここから本文です

1リッター66.9km走る! ホンダ「“新”CT125・ハンターカブ」販売店の反響は!? 「正直、特別売れている印象はない」のになぜ選ばれるのか

掲載 更新 31
1リッター66.9km走る! ホンダ「“新”CT125・ハンターカブ」販売店の反響は!? 「正直、特別売れている印象はない」のになぜ選ばれるのか

■熱狂の終わり?販売現場が語る「現在のハンターカブ」

 2026年1月30日、ホンダは原付二種レジャーモデルの筆頭、新型「CT125・ハンターカブ」(以下、ハンターカブ)のカラーバリエーションを変更し、発売しました。

【画像】カッコいい! これがホンダ新型「ハンターカブ」です! 画像で見る

 数年前、コロナ禍のアウトドアブームとともに「納車1年待ち」という伝説を作ったハンターカブ。

 バイクファンのみならず、キャンプ好きやファッション層までを巻き込んだ熱狂から数年が経ち、最新モデルに対する市場の視線は、今、驚くほど冷静なものへと変化しています。

 果たしてハンターカブの勢いは衰えたのか、それとも新たなフェーズに突入したのか。販売現場のリアルな声とともに、2026年現在の原付二種市場の核心に迫りたいと思います。

 まず、発売直後の販売現場に取材を試みると、かつての熱狂を知る者からすれば少々意外な答えが返ってきました。

「正直なところ、特別に爆発して売れている、という印象はありません」そう冷静に語るのは、東京都内のホンダドリーム担当者です。

 西日本の拠点であるホンダドリーム姫路でも、似たような感触を得ているようです。

「あまり動いていない、というのが正直な感覚です。今はADV160のような、より長距離走行に余裕のあるモデルや、少し排気量の大きなクラスへお客様の関心が移っているように感じます」

 他にも、「ちょこちょこは出ています。新色が出たばかりなので、ある程度の受注はしていますが、以前のように『入ってきた瞬間に売れてなくなる』というほどの勢いではないですね」といった声がありました。

 こうした声だけを聞くと、ハンターカブの時代が終わったかのような錯覚に陥るかもしれません。

 しかし、長年ホンダ車を見守ってきたホンダドリーム所沢の担当者の分析は、より深い本質を突いています。「コロナ時期のような異常な売れ方ではないのは確かです。ですが、あくまで店舗の感覚としては、安定的に注文があるモデル。

 毎回のルーティンというか、新色が登場した今のタイミングで着実に注文が増え始めています。ブームではなく、もはや“定番”として定着した証拠ではないでしょうか」

 市場が落ち着いた背景には、2025年4月から施行された「新基準原付」の影響も少なからずあるでしょう。

 125ccの排気量を持ちながら最高出力を4.0kW(約5.4PS)以下に抑えたモデルが「原付免許」で乗れるようになったことで、原付二種というカテゴリ自体の境界線が変化しました。

 しかし、CT125・ハンターカブは当然ながら「新基準」の枠には収まりません。最高出力6.7kW(9.1PS)を誇る空冷4ストローク単気筒エンジンを搭載した、正真正銘の「原付二種」です。

 同車は総排気量123ccのエンジンを搭載。燃費性能はWMTCモード値で66.9km/Lを誇り、定地燃費値(60km/h)では63.0km/Lに達するなど、レジャーモデルながら優れた経済性を兼ね備えているのも大きな特徴です。

 そしてハンターカブを選ぶユーザーは、単なる移動手段を求めているわけではありません。110ccではなく、125ccであることによる余裕は、力強いトルクで山道を登り、幹線道路をリードすることが可能です。

 さらにオフロード走行を可能にするスペックとして、アップマフラーやハイマウント吸気など、本格的なオフロードテイストが実装されています。

 そして大型キャリアの搭載など、キャンプギアを満載してもびくともしない堅牢な作りも魅力のひとつでしょう。

 これらの価値は、新基準原付では決して得られないもの。つまり、かつての「ブームだから買う」層が去り、今は「このスペックでなければならない」という本質的なファンが残っている状況と考えられます。

 また、今回追加された新色「アステロイドブラックメタリック」や「マットフレスコブラウン」といったラインナップを見ると、ホンダがハンターカブを単なる「流行りモノ」ではなく、より長く愛される「ライフスタイルの一部」へと昇華させようとしている意図が見て取れます。

 象徴的な「グローイングレッド」を継続させつつも、新たに追加されたカラーはよりシックで、都市部の街並みにもしっとりと馴染むトーンが選ばれている印象。

 かつてのハンターカブが、自然界で“映える”ビビッドなカラーを主役として熱狂を生んだフェーズを経て、今はより日常のファッションや生活環境にマッチする「落ち着いた質感」へと、その価値の幅を広げているのです。

 これこそが、販売店で「新色が出るタイミングで注文が増える」理由のひとつではないでしょうか。

 記事の冒頭で「特別売れていない」という現場の声を紹介しましたが、これは決してネガティブな意味ではありません。

 かつてのブーム期、ハンターカブは「投資の対象」や「SNS用のツール」として、ある種、実力以上に膨れ上がった需要の中にありました。

 しかし今は違います。ホンダドリーム各店の声を総合すると、ハンターカブは今、「スーパーカブ」と同じ領域、つまり「あって当たり前、選ばれて当然」の、一種のインフラに近い立ち位置へと移行したと言えるでしょう。

「安定的に注文がある」 この言葉こそが、ユーザーにとってもっとも心強い響きです。

 パーツの供給も安定し、アフターパーツの市場も成熟しきった今こそ、ハンターカブをもっとも賢く、深く楽しめる時期が来たということ。

 ブームが去った後に残るもの。それは、本物の実力のみで、ハンターカブは、もはやお祭り騒ぎの主役ではありません。

 日常を支える相棒として、信頼できる1台として選ばれているのです。販売店の「落ち着いた反響」は、市場がこの名車を“正当に評価し始めた”証と言えそうです。(先川知香)

文:くるまのニュース 先川知香
【キャンペーン】毎日機械洗車が50%オフ!お得に愛車をピカピカに(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

ニコン、ロボットビジョンシステムの実機デモへ…ロボットテクノロジージャパン 2026
ニコン、ロボットビジョンシステムの実機デモへ…ロボットテクノロジージャパン 2026
レスポンス
今年のル・マン24時間は激戦になる? テストデーのタイムから見えてくるハイパーカークラスの勢力図
今年のル・マン24時間は激戦になる? テストデーのタイムから見えてくるハイパーカークラスの勢力図
motorsport.com 日本版
クルマ好きならずとも知っておくべき一般教養! EVに関連する17の用語
クルマ好きならずとも知っておくべき一般教養! EVに関連する17の用語
THE EV TIMES
ミシュランのサステナビリティ戦略と新製品をタイヤの達人が解説(後編) 社会的要請に対するふたつの答え
ミシュランのサステナビリティ戦略と新製品をタイヤの達人が解説(後編) 社会的要請に対するふたつの答え
AUTOCAR JAPAN
King Gnuのヴィジュアル表現を手がける、荒居誠による初個展が開催
King Gnuのヴィジュアル表現を手がける、荒居誠による初個展が開催
GQ JAPAN
フェラーリ仕様のノートPC、99万円でHPが7月発売…世界4999台限定
フェラーリ仕様のノートPC、99万円でHPが7月発売…世界4999台限定
レスポンス
ホンダ復活への戦略とは…「2026ビジネスアップデート」を解説
ホンダ復活への戦略とは…「2026ビジネスアップデート」を解説
グーネット
限定400台の超レアなれど実力は超級!! 4ドアGT-R「R33オーテックバージョン」が今なお幻すぎる理由
限定400台の超レアなれど実力は超級!! 4ドアGT-R「R33オーテックバージョン」が今なお幻すぎる理由
ベストカーWeb
【ル・マン24時間2026】トヨタの6度目の優勝か、フェラーリの4連覇か、BMWの27年ぶりのル・マン制覇か【WEC第3戦プレビュー】
【ル・マン24時間2026】トヨタの6度目の優勝か、フェラーリの4連覇か、BMWの27年ぶりのル・マン制覇か【WEC第3戦プレビュー】
Webモーターマガジン
森林破壊のないゴムのみを使用 ミシュランのサステナビリティ戦略と新製品をタイヤの達人が解説(前編)
森林破壊のないゴムのみを使用 ミシュランのサステナビリティ戦略と新製品をタイヤの達人が解説(前編)
AUTOCAR JAPAN
物流現場の効率化・省人化を支援、Kardex Japanが出展へ…ロボットテクノロジージャパン 2026
物流現場の効率化・省人化を支援、Kardex Japanが出展へ…ロボットテクノロジージャパン 2026
レスポンス
「走行中に異音」で心配されていた激レアパトカー「早期退院になりそうです」 県警が無事を報告! 走り続けて26年 原因はなんだったの?
「走行中に異音」で心配されていた激レアパトカー「早期退院になりそうです」 県警が無事を報告! 走り続けて26年 原因はなんだったの?
乗りものニュース
新ラッピングの狙い/ヒョンデ新型がデビュー/史上最大のホスピetc.【ル・マン火曜日Topics】
新ラッピングの狙い/ヒョンデ新型がデビュー/史上最大のホスピetc.【ル・マン火曜日Topics】
AUTOSPORT web
スバル新型「トレイルシーカー」の後席は快適? 航続距離700kmオーバーの電動クロスオーバーワゴンだからこそ気になる「リアシートの居住性」
スバル新型「トレイルシーカー」の後席は快適? 航続距離700kmオーバーの電動クロスオーバーワゴンだからこそ気になる「リアシートの居住性」
VAGUE
180度カメラとエッジAIを内蔵、手の動きを読み取りロボットを非接触操作…YUASAがロボットテクノロジージャパン 2026出展
180度カメラとエッジAIを内蔵、手の動きを読み取りロボットを非接触操作…YUASAがロボットテクノロジージャパン 2026出展
レスポンス
ヘルメットも不要 ノーマルで参加できるお手軽ラリー 英国で人気上昇中のアマチュア向けスポーツ【UK編集部コラム】
ヘルメットも不要 ノーマルで参加できるお手軽ラリー 英国で人気上昇中のアマチュア向けスポーツ【UK編集部コラム】
AUTOCAR JAPAN
さんふらわあ × 観光列車「おれんじ食堂」、海路と鉄路で食を楽しむツアー商品を発売
さんふらわあ × 観光列車「おれんじ食堂」、海路と鉄路で食を楽しむツアー商品を発売
バイクブロス
モナコで10位入賞もポジティブな点は“ゼロ”とアロンソ断言。しかしアストンマーティンAMR26の今後には楽観視「劇的に改善されることになる」
モナコで10位入賞もポジティブな点は“ゼロ”とアロンソ断言。しかしアストンマーティンAMR26の今後には楽観視「劇的に改善されることになる」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

31件
  • yuj********
    ハンター買う人は燃費を最優先では考えていないと思うのだが。
  • mini
    125ccのカブ系バイクは、普通になる分には 1L当たり60km以上走るので、最近のガソリン高でもあまり気にならないです。(1日出かけても数百円)。車両本体が高いのが難点ですが、飽きのこないデザインや、耐久性も高く、保険料も安いのでオススメだとは思います。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

386 . 9万円 488 . 1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

32 . 0万円 399 . 0万円

中古車を検索
レクサス CTの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

386 . 9万円 488 . 1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

32 . 0万円 399 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村