マセラティ、最後のグラントゥーリズモ「ゼダ」を公開。次期モデルへの橋渡しをグラデーションで表現
2019/11/13 11:55 GENROQ Web
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Maserati GranTurismo Zeda
マセラティ グラントゥーリズモ ゼダ
マセラティ、最後のグラントゥーリズモ「ゼダ」を公開。次期モデルへの橋渡しをグラデーションで表現
現行モデルのフィナーレを飾る記念碑
マセラティは、2019年11月11日にイタリア・モデナ工場でのグラントゥーリズモ及びグランカブリオの生産を終了した。
10年以上、4万台超を生産した同シリーズのフィナーレを記念し、最終モデルの記念碑として「グラントゥーリズモ ゼダ」を全世界へプレミア。現行シリーズの終焉と次期モデルのスタートを繋げるブリッジモデルとして、ゼダは今後世界各地を巡回する予定という。
「ゼダ」とはモデナ地方で使われる言葉で“Z”を意味するという。Zはアルファベット最後の一文字であり、最高や究極などの象徴として使用されることもある。
移ろう色と質感で「過去・現在・未来」を表現
グラントゥーリズモ ゼダは、マセラティのチェントロ スティーレ(デザインセンター)が手掛けた。ブランドの過去、現在、未来を繋ぐ架け橋としてのイメージを、繊細なグラデーションカラーで表現している。
フロントはマットのサテン地から始まり、やがて艶やかなメタリックペイントへ、そしてマセラティ ブルー、無垢の金属のように質感が変化していく独特の塗装が特徴。色と質感が複雑に、断絶することなく融け合うようにグラデーションを描き出すボディは、マセラティの技術力を強く主張する。
12年の歴史に幕
グラントゥーリズモは、2007年のジュネーブ・ショーでデビュー。ピニンファリーナの引いた美しいプロポーションをまとった4人乗りの2ドア クーペは、1947年のマセラティ A6 1500の現代的解釈として誕生した。
2009年にはフランクフルト・ショーでオープンモデルのグランカブリオを追加。クーペ、カブリオともに数回のアップデートを重ねたのち、2018年に最終形となる現行モデルへ。ピニンファリーナによるオリジナルの美学を保ちながら、空力や人間工学、インフォテインメント系に改良を加えた。
さらに、2018年モデルにはSport、MCモデルを加えるとともに、16種類の外板色と14パターンのアルミホイールデザイン、9色のブレーキキャリパー、カーボンパッケージなど、様々に選択肢を拡大。40万通りを超える組み合わせを実現した。
460ps/7000rpm、520Nm/4750rpmのパフォーマンスと官能的なサウンドを発するフェラーリ製4.7リッター自然吸気V8エンジンは、ピニンファリーナによる姿態と並ぶ同シリーズ最大の魅力のひとつとされてきた。
2007年の誕生以降、2万8805台のグラントゥーリズモ、1万1715台のグランカブリオ、合計4万台超のシリーズが全世界で販売された。
次期モデルはフルEV
2007年にデビューしたグラントゥーリズモ、2009年のグランカブリオは現行モデルをもって生産終了の噂も聞こえていたが、「電動化し、今後もブランドの重要なポジションを担って」いくと同社は説明する。
まったく新しく生まれ変わった2モデルの製造は、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が8億ユーロ(約941億円)を投資しているトリノの生産拠点で行われる。マセラティ史上初の電気自動車となり、同社の電動化戦略を率いていく重要な旗頭となるという。
モデナ工場はまったく新しい高性能スポーツカーの生産に向けて改修を開始する。ラインを全面的に一新するともに、より環境負荷の低い最先端の塗装工場を増築。ここでは、顧客が自身のオーダーした車両が塗装されるプロセスを見学することも可能にする。
マセラティは、2019年9月に中期的経営計画「イノベーションプラン」を発表している。いよいよ2020年からは電動化プロセスを本格始動し、まずはEセグメントのギブリよりブランド初のHVを追加するという。
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