相模原にも里帰り
先日、福井からの復路ではハイエース生産拠点、岐阜県各務原(かかみがはら)市にあるトヨタ系列の岐阜車体工業に立ち寄った、コンちゃん。
今回は、アルトピア―ノ・ハイエースキャンパーとしての生まれ故郷、神奈川県相模原(さがみはら)市のジェームス相模原で、お世話になった皆さんにご挨拶を。さらに、山間部に足を延ばして、愛甲郡愛川町(あいかわまち)の田代運動公園隣接の中津川河川敷で、デーキャンプをしてみた。ここは、いわゆる野営する場としてオートキャンパーにはよく知られている場所だ。
小川キャンパルのカーサイトリビングDX-IIを張るのも、だいぶ手慣れてきた。今回のメインテーマは、新たに購入したJVCケンウッドのポータブル電源(BN-RB10-C-HR)、ポータブルソーラーパネル(BH-SP100-C)と18L車載冷蔵庫(F40C4TMP)など各種家電との相性を見ることだ。
ポータブル電源は、電池容量が1002Wh、出力1000W、瞬間最大出力2000Wに対応する。青空のもと、ソーラーパネルからi-Phoneへの充電も約1時間で90%から100%へ。また、ポータブル電源から冷蔵庫へは、60W前後の出力で最大マイナス22度まで一気に冷却を確認できた。
ブランチをとってから早々に撤収し、今後はJR相模原駅近くの在日アメリカ陸軍総合補給廠(USアーミー相模ゼネラルデポ)に隣接する場所で開催された「神奈川キャンピングカーフェア in 相模原」に顔を出した。その中で2つ、気になったモデルがあった。
ひとつは2021年5月7日発売予定のハイエースをベースとした「ワン! PING ACE (ワンピングエース)」。内外装は、コンちゃんにちょっと似ている。その理由はトヨタ正規ディーラーが販売するからだ。こちらはトヨタモビリティパーツが部材をトヨタ正規ディーラー向けに卸売り販売し、取付けを各ディーラーが行いコンプリートカーとして販売する。トヨタモビリティパーツは、トヨタ部品共販とトヨタ直系アフターパーツ販売店ジェームスを統括するタクティーが2020年4月に合併して誕生した会社だ。
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なぜ、N-BOXのキャンパーはほとんどいない?
もうひとつは、「RAKUNERU(らくねる) N-VAN」。車両の隣には「ホンダディーラーが本気で軽キャンパーつくりました‼」というのぼりが立っている。出展者は、ホンダカーズ神奈川中(かながわなか)だ。車室がフルフラットになり、サイドテーブル、サブバッテリーなどベーシックパック全体でジャスト100万円の価格設定である。
実は、筆者(桃ちゃん)には福井などでの業務用として2年前からN-BOXがある。各種の実証試験用にホンダの電動くるまいす「モンパル」の中古を購入し、車載して移動させるなどでN-BOXを活用している。その購入の際、N-VAN +STYLE FUNも候補だった。2018年の登場時、ホンダ主催のメディア向け試乗会にも参加し、アクセサリー担当のホンダアクセス関係者にも”買う気モード”でいろいろ質問した。
だが、各種検討の結果、N-BOXのスーパースライドシート仕様のEXを購入することになった。これが、シロちゃんである。シロちゃんでもキャンパー仕様を考えたこともあるのだが、ネットで調べると2代目N-BOXをキャンパー仕様にするケースはほとんど見かけない。
ホンダカーズ神奈川中の担当者も「N-BOXキャンパー仕様も検討したが、N-VANと比較すると車室が狭く、既存のシートアレンジへの対応も難しく断念した」と実情を説明した。
そうはいっても、N-BOXはいま、日本で最も売れている軽自動車であり、登録車全体でも年間販売台数トップを獲るほどの、まさに日本車の代表格だ。そこで、コンちゃんがウチに来たこのタイミングで、シロちゃんもキャンプっぽい場所にちょくちょく連れ出すことにした。
RVパークを初体験
シロちゃんキャンプデビューの場所は、千葉県の九十九里にある「道の駅 オライ はすぬま」に隣接するRVパークだ。
道の駅は「長距離ドライブが増え、女性や高齢者ドライバーが増加するなかで、道路交通の円滑なながれを支えるため、一般道路にも安心して自由に立ち寄れ、利用できる快適な休憩のための”たまり”空間が求められ、誕生した」(国土交通省)という場所だ。
同省によると現在、北海道に129カ所、関東に180カ所など全国に合計1187ケ所あり、その多くは市町村と連携した企業が運用している。また、近年のキャンパーブームで課題となっているのが、道の駅での車中泊だ。
この点について国土交通省は「道の駅は休憩施設であるため、駐車場など公共空間で宿泊目的の利用はご遠慮いただいている。もちろん、道の駅はドライバーの皆さんが交通事故防止のため24時間無料で利用できる休憩施設であるので、施設で仮眠していただくことはかまわない」という見解を示している。
ただし、仮眠と宿泊の線引きは難しく、車内にテントやターブを張らない状況で道の駅で車中泊している人は少なくないのが実情だ。そうした中、キャンピングカーの業界団体のひとつである、日本RV協会が全国での設置を進めているのが、有料のRVパークである。
「道の駅での車中泊は仮眠として認めされていても、そこに滞在することはマナー的に問題があると言える」として、キャンピングカーオーナーが安心して車中泊できる公認エリアが必要だと考え、当面は全国100ケ所程度の設置を目標とし、将来的には1000カ所程度を目指すとしている。
ということで、今回はRVパーク公認の道の駅で、シロちゃんにカーサイドリビングDX-IIを張った。車高がコンちゃんの1980mmに対してシロちゃんは1780mmと200mm低いため、カーサイドリビングが横方向に広がる印象だが、天井の高さが低くてテント中が狭く感じることはなかった。小川キャンパルの説明では、取付できる車両の目安は車高1700~2000mmとあるので、シロちゃんも十分に許容範囲だ。
100V電源も併用するが、ポータブル電源でこちらも新しく買ったタイガーのトースター(KAK-G100)で、バナナシナモントーストに挑戦。幅312mmのコンパクトサイズながら、ネットの口コミ通り、上部の遠赤ヒーターの威力で焼きムラなく美味しい仕上がりに。出力は強1000W、中火750W、上火510W、下火490W、あたため260Wの5段階だが、それぞれポータブル電源での出力を確認するとそれら数字とほぼ同値。ポータブルバッテリーは最大瞬間2000W、通常1000W対応の仕様なので強1000Wが問題なく使え、3分ほどでトーストは表面こんがり、なかはフワフワに。
また、N-BOXの室内はフルフラットにはならないが、段差を洋服などで埋めて、ツインの寝袋敷いて大人二人でゆったり寝れる。
さて、今回は出掛ける前に課題となったのは、荷物の積み方だ。ホンダのホームページに「ホンダキャンプ」というコンテンツがありN-BOX用を参考にしたのだが……。コンちゃんから荷物を移してみると結構な量があり、シロちゃんの後席を倒して積むと下がフラットでないのでなんだが積みづらいし、ハッチ部分の下方向が細まっているので、ラックなどの積み下ろしでちょっと気になる。
そこで…、リアシートをはね上げてみると、床部がフラットでラックも3段で綺麗に積み重ねられる。タープ類はシートバックの荷室でピッタリ収まった。リアシートをはね上げてみると、床部がフラットでラックも3段で綺麗に積み重ねられる。タープ類はシートバックの荷室でピッタリ収まった。
こうしてコンちゃんに加えてシロちゃんもキャンパー参画。第4波での緊急事態宣言が解除されたら、新たなる地でいろいろなキャップに挑みたい。
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