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『ホルヘ・ロレンソは現役そのものの取り組みだった』モトGP セパンシェイクダウンまとめ

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『ホルヘ・ロレンソは現役そのものの取り組みだった』モトGP セパンシェイクダウンまとめ

佐藤寿宏のレース通信[MotoGP セパンテスト]

2月というのに暑いマレーシア・セパンインターナショナルサーキットでは、間もなく(2月7~9日)MotoGP・2020シーズン最初の公式テストがはじまる。これに先立ち、テストライダーおよび一部優遇措置を受けたライダーによるシェイクダウンテストが行われた。注目は、なんといっても2019年に現役を引退したホルヘ・ロレンソだ。

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“ヤマハの”ホルヘ・ロレンソは初っ端から昨年の予選タイム並み

マレーシア・セパンサーキットに来ています。MotoGPオフィシャルテストを取材するのも今回で10回目。いよいよ新しいシーズンが始まると思うとワクワク感も高まってきます。新型コロナウイルスで大変なことになっており、空港や飛行機内はマスクをしている人ばかり。日本人のみならず、外国人もマスクをしているのですが、黒や青のものが多いのが印象的でした。CAや空港職員もマスクをしていましたし、トランジットで立ち寄ったシンガポール・チャンギ空港でも、いたるところでサーモチェックをしていました。そんな厳戒態勢の中、マレーシアに到着。12月半ばにセパン8耐で来たときは、過去最高に涼しかったのですが、いつもの暑いセパンサーキットに戻っていました。

2月7日(金)~9日(日)のオフィシャルテストに先駆けて、2日(日)から3日間、シェイクダウンテストが行われました。このシェイクダウンテストの注目は何と言ってもヤマハテストライダーに就任したホルヘ・ロレンソでした。いつ登場するかと待ち構えていましたが、3日目から走行を開始。セッション開始と同時にコースインし、2016年の最終戦以来、約3年2カ月振りにライディングするヤマハYZR-M1の感触を確かめながらマシンのセットアップを進めていました。

―― 2019シーズンのマレーシアGPでは予選2分00秒478、決勝2分01秒634という記録だったホルヘ・ロレンソ。シェイクダウンテストで2分00秒506をマーク。個人の初日タイムということでは2月2日のダニ・ペドロサの 2分00秒625 を超えている。

昨年のHondaでの走りを見てしまうと“本当に速く走ることができるの?”という意見もありましたが、その姿は現役そのもの。あの記者会見での涙は何だったの? と思わせてしまうほどでした。まぁ、政治的に辞めさせられてしまった部分もありましたし、昨年のホルヘの状況を考えれば、あれ以上レプソルホンダで走る姿は見たくなかったと言うのが大方の意見でしたからね。2年契約だったので2020年の契約金は手切れ金代わりにもらって引退してやるーって感じだったのでしょう。テストを終えたホルヘは「スムーズなエンジンが搭載された、おとなしいバイク」と久々のヤマハライドの感想をコメント。この日のベストタイムは2分00秒506と、昨年ホンダでマークした予選タイム2分00秒478と遜色ないタイムを記録して見せました。

昨年の最終戦でホルヘが引退した直後からテストライダー就任のうわさは出ていましたが、ヤマハも当初は慎重でした。しかし、年が明けテスト開始を前に2021年以降のチーム体制を一気に決め、先手を打ってきました。ロッシの状況次第では、ホルヘがレギュラーメンバーに復帰という可能性も大いにありえるでしょう。なおヤマハ関係者によると7日から始まるオフィシャルテストにもホルヘは参加することになったそうです。

―― 2月7日からの公式テストにも参加予定。レギュラーライダーたちとどのような協力体制を敷いていくのか……。

―― リラックスして乗っているように見えるホルヘのライディング。ヤマハで走るのは3年2か月ぶりだ。

シェイクダウン総合ではKTMがトップに

3日間のシェイクダウンテストでは、コンセッションの優遇措置を受けるKTMとアプリリアがレギュラーライダーも走行。最終日にポル・エスパルガロがマークした1分59秒444がベストタイムとなり、2番手にアプリリアのアレイシ・エスパルガロが1分59秒622と続きエスパルガロ兄弟が1-2。アレイシは、最終日のみ参加。フルモデルチェンジして登場した2020年型RS-GPを初ライドだったが、好タイムをマークしていました。MotoGP、2年目のミゲール・オリベイラが1分59秒748、ドゥカティのテストライダーのミケーレ・ピッロが1分59秒922で続きました。

シェイクダウンテスト初日、2日目とトップタイムをマークしたKTMのテストライダー、ダニ・ペドロサは、相変わらずのスムーズな走りで、ポルの激しく暴れるマシンを抑え込む走りとは対照的でした。ペドロサも現役復帰なんて流れになったりして? と思わせる走りでした。ドゥカティに行ったら、確実におもしろいでしょう。

―― 侍ヘルメットのダニ・ペドロサは初日と2日目にトップタイム。3日目はミカ・カリオと交代して走らず。

―― こちらは3日目の最終日にトップに立ったポル・エスパルガロのマシン。

―― 新型RS-GPの仕上がりが注目されるアプリリア。アレイシ・エスパルガロは3日目に2位。ブランニューのマシンでここまできたのはサプライズ。

シェイクダウンテストは、ルーキーも走ることができるので、アレックス・マルケスが初日、2日目を走行。じっくり走るタイプらしく、ステップ・バイ・ステップでタイムを縮めていました。ベストは2分00秒270で、2分を切ることはできませんでしたが、公式テストでは1分59秒台に、すぐに入れてくるでしょう。

―― Moto2チャンピオンを経てレプソルホンダ入りという経路は似ていても、お兄ちゃんのマルク・マルケスよりも慎重派に見えるアレックス・マルケス。

ヤマハは、例年通り全日本、アジアロードレース選手権のテストも行い、中須賀克行、野左根航汰、前田恵助、そしてブロック・パークスと伊藤勇樹がYZF-R1をテスト。中須賀は、2日目途中からMotoGPマシンのテストにスイッチしたものの、自身10度目のタイトル獲得に向けて、いいテストになったと語っていました。JSB1000勢のベストタイムは野左根が2日目にマークした2分02秒991でした。

さて、いよいよオフィシャルテストが7日から始まります。今シーズンもマルケスを中心にレースが進んで行くことになりそうですが、手術した右肩の回復具合を見ながらのセパンテストになるでしょう。それはタカ(中上貴晶)も同様ですが、例年になくハードなトレーニングをこなしているだけに期待したいところです。皆さんお楽しみにー!

―― ヤマハYZF-R1を走らせる中須賀克行。

―― ヤマハYZF-R1を走らせる野左根航汰。

―― スズキGSX-RRを走らせるシルバン・ギュントーリ。

―― ドゥカティ・デスモセディチGP20を走らせるミケーレ・ピッロ。アンダーカウルの形状もGP19とはかなり異なって見える。

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  • オートバイの場合、ライダーとの相性は重要だから今年のヤマハは、期待します。
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