2018年6月、ついにプラットフォームから一新された新型クラウン(15代目)が登場した。トヨタとしては初となるコネクティッドカーというのも話題だが、ここではそのパワートレインに注目してみたい。新型クラウンには3.5L V6マルチステージハイブリッド、2.5L 直4 ハイブリッド、そして2.0L 直4直噴ターボと3種類のパワーソースが設定されている。
歴代クラウンで初めてハイブリッドがラインナップされたのは2008年に誕生した13代目。そのときには3.5L V6と2モーターを組み合わせたパフォーマンス系ハイブリッドだった。つづく14代目(2012年デビュー)では一転して2.5L 直4エンジンと2モーターを組み合わせる燃費性能重視のハイブリッドになった。はたして、クラウンというキャラクターにはどちらのハイブリッドが合っているのか? という議論もあるが、新型クラウンが示したように「ハイパワー系ハイブリッド、燃費重視系ハイブリッドのいずれもがクラウンには必要」というのが、現時点での結論といえる。
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世界的なトレンドである“クルマの電動化”は単に全車がエコカーになるという意味ではない。電動化を拡大することで、スーパースポーツ系モデルであってもハイパフォーマンスと環境性能を両立することといった狙いも含まれている。そうして考えると、クラウンのような車格であり、キャラクターのクルマにおけるハイブリッドには、パフォーマンスとエコの両面が求められる。そして、そこに選択肢を用意したことがハイブリッドの経験が長いトヨタならではといえるのではないだろうか。
システム出力264kW(359PS)を誇る3.5L V6ハイブリッドにしてもカタログ燃費はJC08モードで18.0km/L、新しいWLTCモードでは16.0km/Lと、その最高出力からすると十分以上の燃費性能を実現している。一方、2.5L 直4ハイブリッドの燃費性能はJC08モードが24.0km/L、WLTCモードで20.0km/L。3.5Lハイブリッドと思いのほか差がないようにも感じるが、2.5Lハイブリッドであってもシステム出力は166kW(226PS)を達している。「200馬力オーバーで1.7t超えの4ドアセダンがWLTCモードでも20.0km/Lの燃費」と言い換えると、驚異の環境性能というべきなのだろう。使用燃料が、3.5Lハイブリッドがハイオク、2.5Lハイブリッドはレギュラーガソリンという違いもある。
そして、トヨタを代表するモデルにおいて、こうして2種類のハイブリッドが用意され、選択できるといった状況になっていることは、ハイブリッドであることが当たり前になりつつあることを象徴している。前述したように、新型クラウンのパワーソースは3種類で内2つがハイブリッドとなっている。世界的に電動化が多数派になる未来を先取りしているともいえよう。
(文:山本晋也)
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