イプシロンのラリー車は3気筒1.2LターボのFFでラリー4カテゴリーで参戦
みなさんお久しぶりです。円安の影響をまともに受け、ここ最近は海外のラリー取材に行けてませんでしたが、禁断症状が出てきたので覚悟を決めてCampionato Italiano Assoluto Rally Sparco(CIAR)、長ったらしい正式名称ですがようするにイタリアラリー選手権の第2戦Rally Regione Piemonteに行ってきました! フランスと同じく、ターマックとグラベルで選手権が分かれているイタリア。このラリーはターマックの方の選手権になります。そのCIARで今年からTrofeo Lanciaなるワンメイク選手権が開催されることになりました。
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使用される車両は新型Ypsilon。市販車はBEVとして販売されているYpsilonですが、ラリー車は3気筒1.2LターボのFFで、FIAの規定で言うとRally4というカテゴリーになります。ラリーの頂点WRCのトップカテゴリーがRally1、その下がRally2、というようなヒエラルキーになっていて、Rally4は上から4番目のカテゴリーになります。正式な車名はLancia Ypsilon Rally4 HF。HFを名乗ってるのがラリーファン的には泣かせます。ただ、このYpsilon Rally4 HFですが中身はステランティスグループのPEUGEOT208 Rally4やOPEL CORSA Rally4と基本的には同じです。その点を揶揄する辛辣な人々もいるようですが、ランチアブランドがラリーの世界に帰ってきたことを歓迎するムードが大勢。なんといってもGr.A時代にデルタで達成したWRCマニュファクチャラーズ選手権6連覇の偉業は今でも破られていません。
そんなTrofeo Lanciaの開幕は5月にシチリア島で開催されるCIARの第3戦タルガフローリオ。どうやら予想以上の受注を受け、クルマが間に合わなかったとかなんとか。いかにもイタリアって感じですが、5月まで待ってられんわ! と言わんばかりに、第2戦には7台のYpsilon Rally4 HFが参戦しました。7台のYpsilonはサービスパーク内に設置された「ランチア村」に勢揃い。ランチアで名を馳せたドライバー、ミキ・ビアシオン氏も姿を見せ、ファンと交流していました。マルティニカラーのデルタや037ラリーとともに市販車版のYpsilon HFも展示され、大勢のギャラリーの注目を浴びていました。また、ランチアのオーナー達が愛車でステージの観戦に出かけるツアーも催され、ハイエナザガードやフラミニアといった名車の姿も。突如として現れた名車の車列にギャラリーもボクも大興奮。即席の撮影会となっていました。
ランチアのお膝元であるトリノから車で約1時間のアルバをホストタウンとして開催されたRally Regione Piemonteは、合計13本のSSでSS総距離は112.8キロ。数字だけでいうと全日本ラリーとほぼ同じですが、ラリー全体の規模はイタリアの方が大きくて、アルバの街のど真ん中にサービスパークが設定され、ラリーのことを知らずに通りかかった人々も興味津々。旧市街の教会前の広場にもラリー車を展示したり、SNSを使ったプロモーション活動も活発に行っていたのが印象的でした。この辺りは日本も見習って欲しいところです。今年、久しぶりにイタリア選手権に復帰したこのラリーのステージの一部は、数十年前にサンレモラリーのステージとして使われたとのこと。当時はグラベルだったそうですが、アルバからサンレモまでは軽く200km以上の距離。本で読んだり先輩から聞いてはいたけど、当時のラリーはとんでもなく壮大だったんですね。
Ypsilon Rally4 HFが参戦する2輪駆動クラスは先述したPEUGEOT208 Rally4やOPEL CORSA Rally4、RENAULT CLIO Rally4などが参戦するクラス。台数が多いのはPEUGEOT208 Rally4で、イキのいい若手選手が中心となってバチバチのバトルが毎戦繰り広げられています。今回からYpsilon Rally4 HFで参戦するGianandrea Pisani/Nicola Biagi組は208勢と好バトルを展開します。ドライバーのGianandrea Pisani選手はPEUGEOT208 Rally4で2023年2024年と2年連続で2輪駆動クラスチャンピオンを獲得した、今イタリアで勢いのある選手の一人です。
終わってみれば1位から4位までのタイム差が12.4秒という僅差の争いになった2輪駆動クラスで、3位に入ったGianandrea Pisani/Nicola Biagi組のYpsilon Rally4 HF。「208とYpsilonは基本的には同じクルマだけど、後ろの足回りのセッティングなどの細かい点は異なっているので、Trofeo Lanciaが始まる次戦のタルガフローリオに向けて色んなセットを試せたのは良かったね。」と語ってくれたGianandrea Pisani選手。初陣でトップから10.6秒差でフィニッシュしたことは、Trofeo Lanciaの開幕に向けて期待が持てそうです。
イタリア選手権なのにイタリアのメーカーのクルマがほとんど走ってない状態が続いてきたここ数年。ABARTH124 R-GTが一時盛り上がりを見せたけど長続きはしませんでした。そこに登場したYpsilon Rally4 HFはイタリアの人々からの期待も高く、ひょっとしてひょっとしたらRally2への発展も、なんて気の早い話しも聞こえてきます。グループ内にはすでにRally2マシンがあるんだから、やってやれないことはないはず。ランチアにとってラリー、ラリーにとってランチアは切っても切り離せない関係。まずはTrofeo Lanciaが盛り上がり、その先への展開があるといいなあと思っています。
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