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【最新モデルガイド】日常を「電気の力」で快適&クリーンに。シンプルでキュートなKカーBEV、ホンダN-ONE e:登場

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【最新モデルガイド】日常を「電気の力」で快適&クリーンに。シンプルでキュートなKカーBEV、ホンダN-ONE e:登場

日本だけでなく欧州も意識したワールドBEV

 かねて噂されていた軽BEV、N-ONE e:がデビューした。N-ONE e:は、好評のN-VAN e:に続く国内軽BEV第2弾。価格は269万9400~319万8800円とリーズナブルな設定(補助金を考慮するとほぼガソリン車と同等で購入可能)。生活に寄り添う日常のパートナーとして最適な存在を目指している。

新型軽乗用EVのホンダN-ONE e:がついに発売。航続距離は軽EVトップの295kmを実現

 ホンダは、環境負荷を減らすため「2040年までに全世界で販売する車両をBEV(電気自動車)とFCEV(燃料電池車)に切り替える」と宣言。車両の電動化を積極的に推進中だ。N-ONE e:は、その開発の成果。日本ではKカー規格に対応したコンパクトカーというキャラクターだが、2025年7月に英国で開催された「グッドウッド・フェスティバル・スピード」では、N-ONE e:をベースにした「スーパーEVコンセプト」を発表済み。こちらは、かつてのシティ・ターボIIのようなブリスターフェンダーを採用し、走りのスペックもN-ONE e:より強力という。だが基本構成は同一。N-ONE e:は欧州でも販売するワールドEVに発展する可能性が高い。

 N-ONE e:のライバルは、日本では日産サクラや三菱eKクロスEV。欧州ではヒョンデ・インスター、フィアット500e、そしてまもなく発売されるルノー・トゥインゴなどが想定されている。

シンプル is ベストな生活ジャスト設計を徹底。BEVの国民車を意識した

 N-ONE e:のグランドコンセプトは「e:Daily Partner」。パワーユニット研究開発責任者の渡邉伸一郎氏は「開発チームと基本メカニズムはN-VAN e:と共通です。つまり信頼性と走りのよさは折り紙付き。その上でホンダらしいBEVの味づくりに注力しました。パフォーマンスは伸びのよさを重視し、航続距離はWLTCモードで270km以上を確保しています。ボディにも全面的に手を入れています。N-ONEとのスタイリングの違いはフロントマスクが印象的ですが、共通パーツは実はドアとルーフパネル程度。N-ONE e:は、すべてにBEV最適設計を貫いています」と説明してくれた。

 デザインダイレクターの内野英明氏は「N-ONE e:は、日々の生活を支える名脇役を意識しました。BEVながら先進技術や未来的なデザインにあえてフォーカスせず、日常に寄り添う姿勢、シンプルさを大切にしています。ホンダの原点ともいえる「N360」のイメージを投影したN-ONEをベースにしたのはその表れです。「みんなが使える、手が届く」という価値を何より重要視しました」と語る。

 ターゲットは40~50代のミドル世代と、20代の若年層。ラインアップは、プレーンなGと日常をさらに便利にするLの2グレード。ともにデジタルとの共存、何を足すかではなく、何を削るかという観点で仕上げたという。車両の充電管理やACの設定、バッテリーの加温などの主要操作は、スマホの専用アプリ、Honda Total Careで行える。そのためクルマ側では思い切ったシンプルさを追求し、Gではセンターディスプレイが未装備。オーディオもラジオではなくBluetoothオーディオと割り切った。

 一方で、使い勝手と快適性面に対する配慮は万全。インパネは小物が自在に置けるトレイ形状。「私だけの椅子」をイメージした快適性重視シートを採用した。前席はヘッドレストと肩口の造形を一体化して座り心地を計算し尽くすとともに、座面は左右の盛り上がりを抑制し乗降性のよさを重視。後席は分割可倒に加えて、座面のチップアップが可能。観葉植物などの背の高い荷物も自在に積めるユーティリティを確保している。

 環境に優しい素材の使用にも積極的である。充電リッドを組み込んだフロントグリルは、ホンダ車のバンパーリサイクル材。仔細に観察すると1台ごとに微妙に模様が異なる。またフロアカーペットには、ホンダ社内の作業着のリサイクル素材を活用する。ディーラーopのマットやウインドウバイザーもリサイクルアイテムを利用している。

 モーターやバッテリーはN-VAN e:と共用だ。モーター出力/トルクは64㎰/162Nm、バッテリー容量は29.8kWh。N-VAN e:は、力強くスムーズな加速と、バッテリーの床下搭載が生む低重心化により、素直で安定したフットワークが印象的だった。大幅な車両重量低減を実現したN-ONE e:の走りはさらに素晴らしいに違いない。そのうえ、一充電当たりの航続距離は295kmである。日産サクラの180kmを大幅に凌ぎ、メーカーは「日常使用では1週間に一度の充電でOK」と説明する。

 もちろん給電機能やV2H(Vehicle to Home)にも対応。電動車のメリットをフルに享受できるのはうれしい。価格は「BEVの国民車」を標榜するだけにGで269万9400円、充実装備のLでも319万8800円とリーズナブル。CEV補助金は57万4000円と公表されており、補助金を活用すると、ガソリン車と同等か、それ以上にお得に乗れる可能性が高い。N-ONE e:は、BEVを身近にする意欲作。チャーミングなスタイルの隠れた大物だ。

文:カー・アンド・ドライバー 横田宏近
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みんなのコメント

1件
  • s_m********
    セダンタイプの軽自動車に、EVとは言え大金を払うのは抵抗があるな。
    週に数回買い物に乗るだけだし、航続距離もそこまで要らない。
    使い過ぎても使わなくてもバッテリーは劣化するだろうし、ガソリン車に比べて耐久性はどうなんだろうか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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