現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【海外試乗】フォルクスワーゲン ゴルフ8は大胆なデジタル化と王道の走りで存在感を強烈アピール

ここから本文です

【海外試乗】フォルクスワーゲン ゴルフ8は大胆なデジタル化と王道の走りで存在感を強烈アピール

掲載 更新
【海外試乗】フォルクスワーゲン ゴルフ8は大胆なデジタル化と王道の走りで存在感を強烈アピール

基本骨格として現行モデルと同様のMQB(横置きモジュラープラットフオーム)を使い、サイズも全長が26mm伸びて全高が36mm低くなり全幅が1mm狭められただけで、ほぼキープされた新型ゴルフ。そのハンドルを握り、進化具合を実感した。(Motor Magazine 2020年2月号より)

先進のコネクティッド機能を搭載
低いノーズとちょっとワルそうな目つき、全高の低いフォルムなどが相まって、新型ゴルフの第一印象は正直、「らしさ」がスポイルされているように思えた。しかし実車を目の前にすれば、やはりそれは紛うかたなきゴルフ。太いCピラーなど伝統のディテールが今も大きな効果を発揮している。

2019年もっとも読まれた記事ランキング発表、2位は運転免許証の謎、さて1位は?

むしろ、激変ぶりにしばし言葉を失うのは、大胆にデジタル化が推し進められたインテリアだ。ドライバー正面には10インチサイズのディスプレイを用いたデジタルコクピット。オプションによりヘッドアップディスプレイも選択可能だ。その脇にあるライトや前後窓デフロスターの操作を行うデジタルパネルは、手を近づけると明るく光る凝った作りだ。

ダッシュボード中央の8.25インチサイズのタッチスクリーンでは、オーディオやナビゲーション、様々なアプリケーションなどを使用できる。eSIMも搭載されて、コネクティッドカーとして常時通信が可能となっている。

そのすぐ下には、指先でサッと撫でることで温度設定や音量調整が行えるスライダーが置かれ、さらにその下には、ADAS(先進運転支援システム)、空調、パーキングサポート、ドライブモードセレクトの各機能へのジャンプボタンが並ぶ。

デジタルネイティブ世代には簡単かもしれないが、誰もがすぐさま使いこなせるかと言えば、正直疑問の急激なデジタル化である。そのため「ハロー、フォルクスワーゲン」と呼びかけると起動するAI音声入力機能も備えている。

マイルドハイブリッドも用意。ADASの進化ぶりに感心
MQBの進化版ということで、フットワークはさらに熟成されていた。新設計のサブフレームを採用したシャシはブッシュ類、ジオメトリーやステアリング系などに手が入れられた。狙いはリアの安定感を引き上げながら操舵応答性を高めること。試乗車はオプションのDCC(ダイナミック シャシー コントロール)、バリアブルレシオのステアリング装備も相まって従来以上に安心して楽しめるフットワークに進化していた。

気になったのは、やや硬めの乗り心地である。サスペンションはよく動いているのだが、鋭い入力に対してはゴツゴツとした感触が返ってくる。転がり抵抗を低減させたタイヤのせいなのか、気になるところではあった。

エンジンは2種類を試した。1.5e TSIは、電気モーター内蔵の7速DCTを組み合わせた48V電装系を用いるマイルドハイブリッド。減速エネルギーを回生し、800~1500rpmの回転域で最長10秒間、最大50Nmの加速アシストを行なう。

その効果はドライバビリティの面では絶大というほどではないが、燃費が向上しているなら、まあ、アリだろうか。絶対的な動力性能は十分なレベルにあり、空力の良さもあってか高速域での速度の伸びの良さは印象的だった。

もう1台は2.0 TDI。中身はほぼ新開発というディーゼルエンジンは、デュアルアドブルー噴射によりNOx排出量を80%低減したとされる。豊かなトルク、心地良いパワーの伸びで、走りの満足感も非常に高かった。

走りの面ではADASの進化にも触れておきたい。ACC、LKSともに精度が格段に高まっており、さらにそれを連携させて210km/hまでハンドルに手を触れているだけでスムーズな巡航を可能にするトラベルアシストのギクシャク感皆無の制御には、大いに感心させられた。

幅広いユーザー層を誇るゴルフだけに、大胆なデジタル化がどのように受け止められるかは興味深いが、それも含めて実用車のベンチマークを打ち立てるという矜持は不変と感じさせた新型ゴルフ。日本導入は、2020年末を目指しているということである。(文:島下泰久)

■フォルクスワーゲン ゴルフ1.5e TSIボ主要諸元
●全長×全幅×全高=4284×1789×1456mm
●ホイールベース=2636mm
●エンジン= 直4DOHCターボ
●排気量=1498cc
●最高出力=150ps/5000-6000rpm
●最大トルク=250Nm/1500-3500rpm
●駆動方式=FF
●トランスミッション=7速DCT

[ アルバム : フォルクスワーゲン ゴルフ8 はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

バイク「満タン航続距離ランキングトップ10 2024】10位でも500kmは余裕、1位は600kmオーバー!125から大型車までの大混戦に
バイク「満タン航続距離ランキングトップ10 2024】10位でも500kmは余裕、1位は600kmオーバー!125から大型車までの大混戦に
モーサイ
レクサスが「1泊10万円」のキャンプを発表! レクサス新型「GX」の展示&試乗もある非日常体験!? 6月に開催へ
レクサスが「1泊10万円」のキャンプを発表! レクサス新型「GX」の展示&試乗もある非日常体験!? 6月に開催へ
VAGUE
新車もセルフレジ的な販売にするしかない? トヨタのディーラー従業員に「一律1万円支給」に見る新車販売現場の深刻な現状
新車もセルフレジ的な販売にするしかない? トヨタのディーラー従業員に「一律1万円支給」に見る新車販売現場の深刻な現状
WEB CARTOP
レクサスが「LC500」「RC F」を販売終了!? ひっそり姿消していた…? 自然吸気V8・2ドアクーペに何が? 英国から欧州、日本に広がるか
レクサスが「LC500」「RC F」を販売終了!? ひっそり姿消していた…? 自然吸気V8・2ドアクーペに何が? 英国から欧州、日本に広がるか
くるまのニュース
小さくても手抜きなし! 全面進化した小排気量モトクロッサーKTM「65 SX」発売
小さくても手抜きなし! 全面進化した小排気量モトクロッサーKTM「65 SX」発売
バイクのニュース
[カーオーディオ 逸品探究]アルパインの自信作、「Xプレミアムサウンドスピーカー」の実力は…
[カーオーディオ 逸品探究]アルパインの自信作、「Xプレミアムサウンドスピーカー」の実力は…
レスポンス
ジープ グランドチェロキー SRT8は 圧倒的なオーラを放っていた【10年ひと昔の新車】
ジープ グランドチェロキー SRT8は 圧倒的なオーラを放っていた【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
スズキ「新型スイフト“セダン”」!? 精悍顔「コンパクトセダン」は意外と現実的! 次期型「ディザイア」なCGがスゴイ
スズキ「新型スイフト“セダン”」!? 精悍顔「コンパクトセダン」は意外と現実的! 次期型「ディザイア」なCGがスゴイ
くるまのニュース
「Try, Hyundai EV試乗会 KONA&IONIQ 5」の追加開催決定! 5月11日(土)から4都府県で順次開催
「Try, Hyundai EV試乗会 KONA&IONIQ 5」の追加開催決定! 5月11日(土)から4都府県で順次開催
カー・アンド・ドライバー
スバル伝説のスタイリッシュクーペ「アルシオーネSVX」ってどんなクルマ? 32年前の“右ハンドル仕様”を米国で発見
スバル伝説のスタイリッシュクーペ「アルシオーネSVX」ってどんなクルマ? 32年前の“右ハンドル仕様”を米国で発見
VAGUE
ますます魅力的……ホンダ軽商用バンN-VANが一部改良 Nシリーズ10周年記念車はアウトドアテイスト満点!!!
ますます魅力的……ホンダ軽商用バンN-VANが一部改良 Nシリーズ10周年記念車はアウトドアテイスト満点!!!
ベストカーWeb
トヨタ新型「ランクル250 エアロ仕様」初公開! オシャ&タフな精悍スタイル!? リアスポイラーも設定
トヨタ新型「ランクル250 エアロ仕様」初公開! オシャ&タフな精悍スタイル!? リアスポイラーも設定
くるまのニュース
R34GT-Rはタービン交換に40万円!? 中古で激安の過走行車購入はアリなの? 10年/10万kmのメンテ費用はいくらかかるのか
R34GT-Rはタービン交換に40万円!? 中古で激安の過走行車購入はアリなの? 10年/10万kmのメンテ費用はいくらかかるのか
ベストカーWeb
うおおおお!!!!!!!! やっぱあったじゃん新型マツダ6セダン!!! 待望のFRで高級サルーン爆誕か!?!?
うおおおお!!!!!!!! やっぱあったじゃん新型マツダ6セダン!!! 待望のFRで高級サルーン爆誕か!?!?
ベストカーWeb
スズキ「Vストローム250SX」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
スズキ「Vストローム250SX」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
スズキ「スイフト」が英国で圧倒的支持を受ける理由 顧客満足度8度目の1位、信頼性ランキングも2位という揺るぎない実績
スズキ「スイフト」が英国で圧倒的支持を受ける理由 顧客満足度8度目の1位、信頼性ランキングも2位という揺るぎない実績
Merkmal
異次元のSTIモデルだ! 歴代Sシリーズで唯一SがつかないR205の走りがヤバすぎた!!!
異次元のSTIモデルだ! 歴代Sシリーズで唯一SがつかないR205の走りがヤバすぎた!!!
ベストカーWeb
最高のミニバンキャンパーはこれだ! 4人が寝られるトヨタ ノアがベースのキャンパー
最高のミニバンキャンパーはこれだ! 4人が寝られるトヨタ ノアがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

691.2792.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

20.0858.0万円

中古車を検索
ゴルフ Rの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

691.2792.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

20.0858.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村