鎌倉市の観光客数は東京23区の人口以上
4ヵ月前のこの連載で、観光地として有名な神奈川県鎌倉市でウォーキングとワークショップを行うイベントに、登壇者のひとりとして参加したことを書きました。地域で暮らす人向けのイベントではありましたが、日曜日の開催だったこともあって、鎌倉駅周辺では観光客が目立ちました。
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それもそのはず、昨年の鎌倉市の観光客数は約1600万人で、同市の人口のおよそ100倍。東京23区の人口をも上回っています。
国全体のデータでは、外国人観光客のそれしかないものの、昨年は約3700万人。日本の人口の3分の1近くに達しています。
1000万人を超えたのが2013年なので、その後コロナでほぼゼロにまで落ち込んだことを度外視しても、激増と言えるでしょう。オーバーツーリズムがあちこちで議論されるわけです。
ただ、グローバルで見れば上があります。フランスはその代表で、昨年の外国人観光客数は五輪・パラリンピックがあったこともあり、1億人を超えたそうです。もちろん世界1位で、人口の1.5倍ぐらいなのですから、驚くべき数字です。
ではなぜフランスはここまでの観光客を集めるのでしょうか。
たしかに魅力的なスポットはいくつもありますが、そのままではやがて飽きられてしまいます。僕は京都や奈良よりもパリに行った回数のほうがはるかに多いので、最近はエッフェル塔やルーヴル美術館に足を運ぶことはありません。
フランスがナンバーワンに君臨している秘訣は、いつまでも色褪せない魅力を保ち続けるために、常に新しい情報を発信し続けていることが大きいと思っています。
というのも、我が国でそういった活動を積極的に行う組織を、昔から知っているからです。
ぶどう畑をシトロエン・ディアーヌで駆け抜ける
僕は10年以上前から、『フランス観光開発機構(Atout France)』という、フランス政府直轄の観光組織の日本支部と付き合いがあるおかげで、最新情報を直接入手することができています。
情報提供はオンラインとリアルがあって、前者はメールニュースが主体。後者は現地の担当者を招いてのプレゼンテーションやワークショップとなります。日本にいながらにしてフランスの最新情報を手に入れることができる絶好の機会なので、スケジュールが合えば参加するようにしています。
プレゼンテーションは地域圏ごとに行われることが多く、先月は北部オー・ド・フランスの担当者を招いての説明がありました。
著名な観光地では、日本人建築家が設計したルーヴル美術館の別館があるランス、フランス式庭園を備えたルネサンス様式の城が君臨するシャンティイ、700種類以上が生息する生態系をボートに乗って体感できるオードマロワ湿地などが取り上げられました。
一方で、現地の関係者ならではの情報もありました。たとえば南東部のマルヌ川沿いの丘陵はシャンパーニュの生産地で、クラシックカーに乗ってぶどう畑を走り抜けるスペシャルツアーが人気とのこと。シトロエン・ディアーヌでのピクニック体験などのメニューがあるそうです。
さらに東部のビュイルには、同じシトロエンの2CVを使ったツアーやレンタルを実施している事業者もあるようです。快適装備が整ったモダンカーではなく、あえて旧いベーシック・シトロエンを選ぶところに、粋を感じます。
さらにオー・ド・フランス地域圏には、ヨーロッパを縦断するサイクリングルート『ユーロ・ヴェロ(Euro Velo)』のうち3本が通っており、サイクル・ツーリズムにもお勧めの地域とのことです。
取材の申し込みを断るなど、対策を取ることも
今回に限らず、プレゼンテーションに参加して思うのは、フランスに何十回も行っている僕でも初めて聞く内容が多く、有名どころに劣らぬ魅力を持つスポットが、星の数ほどあるということです。
フランス人は日本人とは対照的に、人と違うことに価値があると考える人が多いそうですが、そんなマインドが、ありきたりでない情報をいろいろ届けてくれるというプレゼンテーションにつながっているのかもしれません。
それに、特定のスポットばかり紹介すると、そこに観光客が集中して、オーバーツーリズム問題が起こるはず。そういう意味でも、好感を抱く内容です。
ではフランスはオーバーツーリズムに悩むことはないのでしょうか。
この点について尋ねると、今回紹介されたオー・ド・フランスでは問題はないとのこと。長年多くの観光客を受け入れているので、対策などが行き届いているためもあるでしょう。
とはいえ他の地域圏では、局地的に過度な人の流入が自然破壊につながりそうな場所で、対策が取られているとのことでした。
たとえばNetflixシリーズのLupin(ルパン)で注目が集まっている北西部ノルマンディー地方のエトルタは、広報的に当地の紹介は避け、取材の申し込みは断るなどの対策を取っているそうです。
フランスの道路は、日本よりもクルマがクルマらしく走れるシーンが多いうえに、名もなき町や村の、素朴だけれど素敵な佇まいが、心地よい気分にさせてくれます。
それこそがフランスの真髄を味わえる旅だと僕は思っていますが、そういう考えができるようになったのも、フランス観光開発機構を通してこの国の観光の奥深さを知ったことが大きいのかもしれません。
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