自動運転のライドシェアサービス
text:Neil Winn(ニール・ウィン)
【画像】電動化と自動運転技術へ注力【フォルクスワーゲンの電動モデル4選】 全124枚
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
先日、フォルクスワーゲン・グループがフォードと共同で自動運転開発企業のアルゴAIへの投資を完了したことに続き、アルゴのLiDAR技術を搭載した「ID.バズ」の自動運転プロトタイプがミュンヘンの街に登場する。
アルゴAI社の自動運転システムは、迅速かつ広範囲に商用化できる可能性を秘めていると言われており、レベル4の自動運転が可能な最初の車両としてID.バズの発売を計画しているフォルクスワーゲンにとっては、特に魅力的なシステムとなっている。
現在、第5世代となるこのシステムは、LiDARセンサー、レーダー、カメラを組み合わせて使用しており、最大400m(高速走行に不可欠な距離)離れた反射率の低い物体を検知することができる。
アルゴAIの創業者兼CEOであるブライアン・セールスキーは次のように語っている。
「3つのセンサーが互いに補完し合い、それらを組み合わせることで、車両の周囲にあるすべての物体の豊富な情報を得ることができ、当社のアルゴリズムが安全な判断を下せるようになります」
試験運用を重ねて得られたデータは、「密集した都市部でのライドシェアや商品配送サービス」に特化した、レベル4対応の自動運転システムの開発に活用される。
乗用車仕様にはレベル3システム
2022年に発売されるID.バズの乗用車仕様には、レベル3の自動運転システムが搭載されると言われているが、商用車仕様の場合は、より高価で高度な技術(レベル4)を導入しやすいと考えられている。
この技術の商用利用については、すでに具体的な計画があり、フォルクスワーゲン・グループの子会社であるMOIA社は、2025年に配車サービスの一環として、自動運転のIDバズを活用する最初の企業になることが明らかになっている。
乗用車仕様のID.バズに搭載予定のレベル3システムとは異なり、アルゴのレベル4システムは、ドライバーはもちろん、ハンドルさえも必要としない(ただし、運行開始から数年間は、遠隔で監視される)。
フォルクスワーゲンの商用車部門のクリスチャン・センガーはこう説明する。
「わたし達がID.バズの自動運転バージョンで目指しているのは、2025年から開始される輸送・配送サービスの商業展開を促進することです。挑戦的ではありますが、人間のドライバーよりもさらに安全なデジタル・ドライバーの開発を目指しています」
このID.バズによる自動運転のライドシェア・サービスを導入する都市はハンブルクが最初だが、フォルクスワーゲンは、多くの都市で「顧客は自動運転車に目的地まで連れて行ってもらうことができるようになる」としている。
MOIA社は2019年、ロンドンでも2回のライドシェア・テストを実施したが、同プログラムが英国へ導入されるかどうかは明らかになっていない。
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みんなのコメント
一刻も早くこれらを解決しないといけません。そための手段の1つが自動運転だと思います。技術も完璧はないので自動運転も事故はするはずですが、自動運転によって救える命も多いと思います。