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自動車メーカーじゃない会社が作った自動車 34選 後編 カラシニコフからソニーまで

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自動車メーカーじゃない会社が作った自動車 34選 後編 カラシニコフからソニーまで

カラシニコフOvum

カラシニコフが自動車業界に送り出したのは、先述のCV-1(前編を参照)だけではない。同社は以前からロシア軍向けの車両を製造している。2018年のロシア・ワールドカップでは、警察向けに「Ovum」と呼ばれる電動三輪車を製作した。また、モトクロススタイルの電動バイクも30台作っている。

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スウォッチ

スウォッチは、非常に個性的なプラスチック製の腕時計を発売し、レジャーウェアの時計市場を再定義した。そして、この理念を自動車市場でも再現しようと考えたのである。80年代初頭、スウォッチは小型でスタイリッシュ、カスタマイズ可能な大衆向け小型車の構想を練り始めた。愛称は「スウォッチモビル」。

フォルクスワーゲンとの提携が失敗した後はメルセデスと組み、「スマート」なるブランドを作り上げた。スマートは現在も2人乗りの小型車を作り続けている。

ヤマハOX99-11

1992年、F1エンジンを供給していたヤマハは、自社でスーパーカーを作ることを決意。そして誕生したのが、OX99-11である。3.5L V12エンジンを搭載したOX99は、英国の子会社イプシロンとモータースポーツ会社IADが製作した。カーボンファイバー製ボディ、戦闘機風のコックピット、タンデムシートが特徴である。

F1エンジンをデチューンし、0-100km/h加速3.2秒、最高速度350km/hという、当時としては驚異的なパフォーマンスを発揮した。しかし、天文学的な価格と90年代初頭の不況により、このプロジェクトは早々に終了することとなった。わずか3台が試作されるにとどまっている。

ヤマハ・スポーツライド・コンセプト

2015年の東京モーターショーで、バイク・楽器メーカーのヤマハは、新型スポーツカーのスポーツライド・コンセプトを発表した。マクラーレンF1をデザインしたゴードン・マレーを迎え入れ、車重を抑えるカーボンファイバー製のシャシーを開発。ロータス・エリーゼのようなライトウェイト・スポーツカーとして登場した。

当時、ヤマハはパワートレインの詳細を好評しなかったが、100ps未満の1.0L 3気筒エンジンを搭載していると噂されている。

ボッシュIoTシャトル

ボッシュは自動車の世界では知らない人はいないが、完成車よりも部品を作っていることで有名だ。

しかし、2019年のCESショーでは、同社のIoT技術を使った運転手のいないシャトルバスのコンセプトを披露している。IoTシャトルが製品化される可能性は低い。その代わり、ボッシュはこの車両をテストベッドとして、自動車メーカーや配車サービス企業に「ネットワーク型モビリティサービス」の可能性をアピールしている。

メイタグC

メイタグは米国の洗濯機メーカーで、現在はワールプール社の傘下に入っている。1893年に農家向けの給餌機を作り始めた同社は、1905年に最初の洗濯機を発売。その5年後、創業者はデューセンバーグ夫妻が始めたメイソン・オートモービル・カンパニーを買収し、メイタグ・メイソンの名で1500台の自動車を製造した。

ライトバーン・ゼータ

オーストラリアのエンジニアリング会社ライトバーンは、セメントミキサーと洗濯機の製造から事業を開始した。しかし、1963年に自動車事業に参入。アデレード工場の生産ラインから最初に送り出されたのが、このゼータである。

「セダン」、「ユーティリティ」、「スポーツ」といったボディスタイルがあるが、わずか2年後に工場が閉鎖されるまで、400台しか製造されなかった。

ピールP50

マン島の小さな町の名を冠したピール・エンジニアリング社は、もともとファイバーグラス製のボートやオートバイのフェアリングを製造していた。60年代初頭、同社は街乗り用のマイクロカーの製作に着手する。

ピールP50は1962年に誕生した。価格は現在の貨幣価値で約5000ポンド(約77万円)。2010年に世界最小の自動車としてギネスブックに認定されたP50は、1人の人間と買い物袋が入るスペースしか持たない。2011年には、ガソリン仕様とEV仕様の受注生産を再開し、最高速度はどちらも約45km/hとなっている。

LG

LGのコネクテッド自動運転車は、車輪のついたホームオフィスのようなものだ。このコンセプトは生産まで10年かかるが、2020年のCESショーでは、IT企業が考える自動運転車の未来像を示す試金石となった。

車両に近づくと、顔認識によってドライバーと乗員を認識し、4つのリクライニングシートに割り当てる。それぞれのシートにはコントローラーとタッチスクリーンが付いており、まさにパーソナライズされた体験ができるというわけだ。

また、AIとクラウド技術により、テレビ番組や映画を中断したところから再開することができる。ボタンを押すと、シートの下からスナックトレイが出てくる。フロントガラスの代わりに、巨大な有機ELディスプレイでリアルタイムに道路を表示する。

サーブ92

サーブは自動車で有名だが、30年代後半にはすでに伝説的な軍用機を作っていた。自動車事業に参入したのは、必要に迫られてのことだった。第二次大戦後、スウェーデン人は米国からの輸入車を長い間待たなければならなかったので、サーブは国内市場向けに製造を始めたのだ。

その最初のモデルが、美しい92(写真はプロトタイプ)である。そのデザインは当時としては非常に空力に優れており、1949年の生産開始後すぐに、スウェーデンの道路でラリーに参加するようになった。サーブの自動車部門は2012年に廃業したが、航空機部門は現在も存続している。

トヨタAA型

トヨタは自動車を作り始める前に、10年近くの歴史がある。豊田佐吉(1867~1930年)が創業した同社は、織機を作る繊維業からスタートした。佐吉の息子である喜一郎が後を継ぎ、1936年にトヨタ(トヨダ)初の自動車「AA型」を誕生させた。

創業50周年を迎えたとき、トヨタは現存するAA型を探す旅に出た。そして2008年、ロシアで写真の個体が見つかり、現在、オランダのルーマン博物館に展示されている。

KTM

KTMはオーストリアのバイクメーカーで、特にオフロードバイクで有名だ。1990年代前半にストリートバイクの製造を開始し、やがて自動車事業にも進出。2008年のジュネーブ・モーターショーで発表されたKTMクロスボウは、同社初の自動車となった。一般道での使用を前提に設計されているが、790kgの車重はサーキットで本領を発揮する。

三菱A型

三菱は造船業から始まり、鉱業、保険、鉄鋼業と多角化した。そして1917年、国産初の量産車としてA型が誕生した。フィアット・ティーポ3をベースに手作業で作られたA型は、4ドア、7人乗りの乗用車で、100km/h近い最高速度を記録している。

ホンダ

ホンダはトヨタ自動車のピストンリング製造から始まり、その後、2サイクルエンジン搭載のバイク製造に進出した。最初のバイクは「ドリーム」と呼ばれ、販売店の名称の由来となっている。

ホンダは短期間で世界最大のバイクメーカーに成長した。その後、4輪車に転向するまでには長い歳月が必要だったが、1963年、トラックのT360(写真)が製造され、ホンダのバイクの原点である8500rpmまで回転する軽自動車となったのである。

ボンバルディアNEV

プライベートジェットからジェットスキーまで、多様な製品を展開するボンバルディアだが、自動車も製造している。1997年、EVの「NEV(Neighbourhood Electric Vehicle)」が登場。ゲーテッドコミュニティ(周囲を塀やゲートで囲んだ町)やリゾート地向けの高級ゴルフカートとして設計されており、最高速度わずか40km/h、航続距離は50km弱だった。

エアバス

ポルシェとボーイングが空飛ぶ自動車計画を立てたのに続き、2019年にはアウディとエアバスが手を組んだ。最終的に計画は頓挫したが、共同開発したポップアップ・ネクストはあくまでコンセプトであり、生産を意図したものではなかった。

アウディによると、これは自動運転型エアタクシーのテストベッドであり、この種の車両が大量生産できるようになるには長い時間がかかると結論づけている。

イネオス・グレナディア

英国の化学会社イネオスは有名ではないが、そのオーナーは英国で最も裕福な人物の1人である。2017年、創業者であるジム・ラトクリフ卿は、アイデアが生まれたロンドンのパブの名を冠した野心的な自動車プロジェクトに乗り出すことにした。

イネオス・オートモーティブの最初のモデルは、ランドローバー・ディフェンダーの精神的後継車と謳われるグレナディアである。BMWのエンジンを搭載した、シンプルな箱型の4×4となる。2022年の発売時には年間2万5000台の出荷を見込んでおり、おそらくフランスの旧スマート工場で製造されると思われる。

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みんなのコメント

9件
  • 家電と同じ思考で車を製造したら故障率も高くて使い物にならなくなる。何とかタイマーとかって聞いたことあるし。
  • 自動車会社の日産は「ハイパーミニ」を20年前に造っています。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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